おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

吉祥寺の新店

2012-03-30 17:42:15 | Weblog
昨夜は久し振りに速水パパから呼び出され

吉祥寺へ駆けつけた

実は先週、同じ様に営業開始早々

パパから電話をいただいたのだが

既に店内には3組のお客様がいらっしゃって

とても抜け出す事が出来ずに泣く泣くお断りした

なので、そのお詫びも兼ねて

いつもより3割増しの厚化粧でタクシーを飛ばした


この夜、パパには2つの目的があった

一つは数ヶ月前にオープンしたクラブⅠのママさんのお誕生日

そしてもう一つはクラブJからナンバー1が独立して

同じビル内に店をオープンさせたので

早速様子を見に行くと言うものだ

実はクラブJからは既に2人が独立して

やはり同じビル内にお店をオープンしている

どちらも古巣を凌ぐ人気店になっている

今回3人目となる独立

しかもナンバー1とナンバー2が一緒に抜けるのだ

勿論、自分達の息のかかったヘルプも3人連れて行く

今回お店のママになったTちゃんが

クラブJに在籍していた頃は

速水パパが随分可愛がっていた

そのお陰で当店にも何度となく遊びに来てくれて

ショーパブやカルーセル麻紀のディナーショー等にも

彼女と共に私もお供する事になった


清楚な美人で天然系のTちゃん

この日は白を基調としたきものが一層彼女の美しさを際立たせていた

店の外は勿論のこと、店内にまで置き切れないほどの胡蝶蘭が

この店のオープンを待ち望んでいた事を表していた

私たちが訪れた時には店内はほぼ満席で

隣の店で時間待ちをしたくらいだった

皮肉な事にその店も一足先にクラブJから独立した

Sママの店だった

この日Sママは九州の実家に戻っているとかで

やり手のM子が代わりを頑張っていた

私たちのテーブルには1ヶ月前に入ったS子が付いたが

まるで使えないのだ

八王子や立川のキャバにも居たらしいが

他のキャストからは相当苛められただろう

「そんな事ないですよ

 て言うか、私があまり感じないのかもしれませんね」

確かに鈍感力は他に類を見ないほどだ


数分後、隣の新店のTママからパパのケータイに連絡があり

私たちは移動した

テーブルにはミオと言う女が付いた

スタイルは抜群に良いがノリが岡本夏生なのだ

相当酔っ払っている様で他のキャストとはテンションが違う

聞けばTママが銀座の店を手伝っている時の同僚だとか

今夜はヘルプとしてやって来たそうだ

私たちのテーブルにはもう1人素人丸出しのアスカと言う子も付いたが

ミオは酔っ払いながらもさり気なくアスカにもアドバイスをしていた


アスカに代わってTママの登場だ

積もる話に花を咲かせながら

お店オープンに至る苦労談等も伺った

パパは階上のクラブAからもSちゃんを呼んで

テーブルは一層華やかになった

以前はTママとも色々あった速水パパも

この夜はとても機嫌が良く

吉祥寺を後にして当店へ同伴していただいた

それにしても先程のミオと言う女

かなり酒を飲んでベロンベロンだったが

あの後大丈夫だったのだろうか













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強風の悲劇

2012-03-28 16:47:53 | Weblog
風が強い

遅れて来た春一番なのだろうか

春分の日を過ぎたら単なる強風で

春一番とは呼ばないらしい

こんな日は花粉症の人にとって最悪な状況だろう

私はまだ花粉症デビューしていないので

目のかゆみや涙、鼻水に悩まされないで済んでいる

それよりもこんな風の強い日は

カツラを使用している人にとって

屋外に出る事は自殺行為とも言える


かなり前の話だが

やはりこの時期だったように思う

朝からやたらと風が強く

油断をしていると被っているキャップが飛ばされそうな勢いだった

そんな日に何故か私は新宿西口の高層ビル群の真下を歩いていた

何の用があったのかは覚えていないが

兎に角、強烈なビル風を縫って歩いていたと思う

前方からやって来た小走りのオジサンとすれ違った

なんで頭を押さえているのか不思議だったが

それよりも目的地へ急がねばと強風の中、歩を進めていた

その時、一段と強い風が吹いた

私の後方からは「ア~ッ!」と言う叫び声

振り返ると先程のオジサンが道に落ちた何かを追いかけている

しかも頭が先程とは違った状況になっている

カッパの様に頭頂部を中心に地肌が剥き出しだったのだ

さっき頭を押さえていたのはカツラが飛ばない様にする為だったのだ

カツラは風に吹かれて無情にも交通量の激しい通りへ転がって行き

そのままトラックに踏み潰されてしまったのだ

オジサンはガックリと肩を落として

信号が変わった時にグシャグシャになった分身を拾っていた

あまりにも無残な状況に同情する私だったが

あのオジサンきっと仕事の途中だったと思われるが

その後、どうしたのだろうと気になって仕方なかった


ヅラは何かと大変だ

特に風の日は外に出てはいけない

今日の風、あの時のオジサンと同じ悲劇を生んでなければ良いが…







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旅立ち

2012-03-27 14:44:00 | Weblog
卒業式のシーズンだ

仕事帰りの電車には

卒業証書の入った筒を持った若者達が目立つ

先程までのテンションで新たに乗り込んでくるグループは

真新しいスーツがまだ馴染んでいない

学園生活の集大成の様に

この日ばかりは時間が過ぎて行くのを惜しみながら

友との別れに寂しさを感じながら

そして新しい世界への期待と不安を入り混じらせながら

夜を明かした事だろう

それぞれの目的地を目指してこの電車に乗っている

駅に着いてドアが開いたら其処からはもう独りだ

楽しく過ごした友は別々な場所で生きて行く

そして自分もまた次のフィールドへ向かって歩いて行く

酒の勢いで彼らは笑顔だが

きっとその裏にはセンチメンタルな気分が隠されている

それをまるで自分の事の様に感じながら

私は電車に揺られている


昨夜遊びに来た彼も

この春、新しい旅立ちをする一人だ

当店には常連のMさんと何度か遊びに来ていたが

いつも大人しい印象だった

イケメンで女性からはさぞかしモテるだろう

Mさんは職場の後輩を何人も連れて来るので

控えめな彼には特に印象に残るエピソードはない


ある時、彼がふらっと1人で現れた

いつもと違ってやけに明るい表情だ

何かから開放された様な清清しい笑顔

そして声のトーンがこれまでとまるで違う

「実は会社辞めたのよ~」

オバちゃんが親しい人を叩く様な仕草まで…

私は戸惑った

「あら言ってなかったっけ

 アタシ、ゲイなのよ」

ええ~っ勿体無い、こんなイケメンなのに…

そこからはカマびすしいオネエトーク炸裂で

大いに盛り上がったのだった

きっとそれまで抑圧していたモノを一気に吐き出したのだろう


あれから数ヶ月

「今度、動物関係の学校に行くのよ~」

どうやらこの春入学のようだ

「アッシ、犬が好きでさ~

 YouTubeで言葉を話すハスキー犬に  

 もうメロメロよ~」

スマホにブックマークされたその画像を見せてくれた

この夜はハッテン場情報と

数々の男遍歴の話に花が咲いたが

「シンデレラは日付が変わる前に帰らなくちゃ」とばかりに

ドアの向こうに消えて行った


旅立ちの季節にしてはまだまだ肌寒い

アタシの旅立ちは?

まずは布団から…













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MDのミステリー

2012-03-25 22:13:00 | Weblog
私は出勤時に携帯プレイヤーで音楽を聴いている

数年前にi-Podが故障してからはMDウォークマンを愛用している

今時MD?と思われそうだが

案外重宝しているのだ


久々にアマゾンでCDをチェックしたら

買いそびれていた「青山ミチ・ゴールデンベスト」が値下がりしていた

一部のマニアの間でかなり評価の高い彼女のポリドール時代の音源だ

当時リリースしたシングルが多いので出来れば2枚組にしてコンプリートを期待したが

残念ながら代表曲を集めたピックアップベストに落ち着いた

その他にも石川さゆりのコロムビア時代の初期音源を集めた2枚組や

「ワル!泣くのはおよし」の五十嵐夕紀・ゴールデンベスト

それにコロムビアのオンデマンド盤「可愛和美の素敵な世界」

こちらは筒美京平作品を多数含む彼女のベスト的アルバムで

数年前までは数万円のプレミアが付いていた

かなりマニアックなチョイスだが清水の舞台から飛び降りるつもりで注文した

他にも欲しいCDはたくさんあるが今回は以上の4点に絞った

私はこれまでレコードから始まってCDやDVDコレクションに命を賭けて来たが

最近は歳の事も考えて無闇に買い漁るのを止めたのだ

だって死んだ時に棺桶に入れていけるわけじゃないんだもの

そんな事はどうでも良いのだが本筋はここからだ


注文して翌日に届いたこれらのCDを早速MDにコピー

そしてその前日まで聴いていた小林旭(渋いわ~)のMDとチェンジして

通勤のお楽しみとして鞄の中に仕舞い込んだ

いつもの様に慌てふためきながら支度を終えて自宅を出た

歩いて2~3分の停留所に着いたがバスはまだだ

なので鞄からイヤフォンを耳に装着してMDの再生ボタンを押した

ところが流れて来たのはアキラの歌声ではないか

確かに私は五十嵐夕紀、青山ミチ、可愛和美の順にコピーしたMDに入れ替えた

つもりだったのに…

出勤前のドタバタで勘違いしたのだろうと

その時は気にしなかったのだが


アキラが阿久悠-吉田拓郎に提供してもらった「ハーモニカの詩」

何度聴いてもジーンとくる名曲だ

売れなかったのが不思議なくらいだ

その時である、何とアキラの歌が急に青山ミチに変わった

それも昔のテープレコーダーで慌てて上書き録音したかの様に

アキラの声が急に上ずってミチとチェンジしたのだ

えっ?何で?

MDの場合は容量の余った部分に録音して行くので

意図的に特殊な操作をしない限り

曲の途中からいきなり上書き録音の様な状態にはならない

しかもアキラとミチは別のMDにコピーしたので

1枚のMDでコラボする事はないはずだ

ちょっと待ってよ~

一体何なの?

まさかYちゃんの気味の悪い写メを見たせい?

薄暗い停留所でバスが来るまで生きた心地がしなかったのは言うまでもない















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心霊写真?②

2012-03-24 17:19:28 | Weblog
昨日の続き…


ケータイのデータフォルダを開いたYちゃん

其処には後輩のKちゃんの為に作っているフィギュアの製作過程が

何枚にも亘って撮影されていた

「あらYちゃんてこう言う事にも長けてたのね」

「さすがよね~」

私とヒデミは画面を覗き込んで感心していた

一枚一枚めくって行くYちゃんの顔が強張って来ている

「そろそろ出るよ」

フィギュアの頭部が続く

まだ色付けはされていない紙粘土の頭部だ

鉛筆で仮の目が描かれている

髪の毛はかつらの様に同じく紙粘土で別に作られて

後で頭部にくっ付ける様だ

Yちゃんが更にもう一枚めくった処

フィギュアの頭部の横にもう一つグレーっぽい頭が写っていた

それはニット帽で目まで完全に隠した男性の顔の様だった

或いは戦争などで頭から目の下まで包帯で巻いた軍人の様でもあった

「ええ~、何コレ?」

画面をズームしてその顔を大きくすると

口と思われる部分が魚が息をする様な感じで開いている

そして包帯だかニット帽だかの目にあたる部分が裂けていた

見たままを私が細かく解説するとYちゃんは

「やめてくれよ~怖いよ~」とマジでビビっていた

それにしても此処に写り込んだモノは一体?


「撮影した時は其処に何も無かったし

 後でもそれらしいモノが無いか調べたけど

 何も無いんだよ」

人形は愛着を持って大切にした人の魂が宿るとか言われるが

まだ製作中のフィギュアにYちゃんの何かが既に入り込んで

それが写メに写ったのだろうか

それにしてもハッキリ写り込んだソレは見れば見るほど不気味

「御祓いして貰ったら?」

「そうだよね~」

そう言えばYちゃんは或る占いで私と同じ星だ

今年から運気が下降すると出ている

コレって何かの暗示なのだろうか…



 




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