雪

昨日の朝は雪が凄かった

一昨日の営業中は「まだ降って来ないわね」と

お客さんと待ちわびていたのだが

明け方近くになって白いものが空から舞い降りて来て

路面はうっすらシャーベット状になっていた

５時近くまで営業して

お客様をお見送りする頃に雪は

傘がないとちょっと厳しい状態にまで降り続いていた


後片付けを終えて店を出るとさすがに寒い

風もあるせいか雪が斜めに襲ってくる

足早に駅に向かい定刻通りの電車に乗った

雪が積もると首都圏の交通網は大きく影響される

私の様な遠距離通勤者は

電車の遅れを見越していつもより早く自宅を出る

新宿駅に着くと同じ考えの通勤客が構内を足早に移動していた

こんな時は南口の辺りにテレビ局の中継が待機していたりする

しかしこの日は特に見当たらなかった


小田急線に乗り換えてそのままウトウト

まだ電車に遅れは出ていなかったが

この先雪が積もり続けるとどうなるか解らない

しかし私は帰宅ルートなので気楽だ

椅子の下のヒーターの温もりで心地良く眠りこけていた


駅が地元駅に着いた

さすがにホームは通勤客でごった返している

電車が少し遅れている様だ

イライラしつつも舞い落ちてくる雪に

心なしか笑みも見える通勤客達

そんな彼らを横目に私はバスの停留所へと向かう

その途中にまだ若い（３０前くらいの）ホームレスが目に入った

彼は一昨年くらい前から駅ビルのはずれで見かけるようになった

紙袋の類や床に敷く毛布の類もなしで

その場にしゃがんでは何かを食べている

不思議なことに衣服があまり汚れておらず

時おり違うものを着ていたりして

誰かがくれたりしているのだろうか

しかしこんな日はホントに辛いだろう

彼が少しでも暖かい所に移動出来れば良いのにと心配する


バス停では雪景色をデジカメに収めている若者が居た

ブログにでも載せるのだろうか

雪はだんだん激しくなってきている

かなりの距離を歩いて来たと思われる女性は

屋根のある場所で傘に積もった雪を振り払う

かなりの量だ

そしてそのまま小走りで小田急駅に向かった


間もなくバスがやって来た

タイヤにチェーンを巻いている

今回は結構積もっている

夜の営業に響かない事を祈りながら曇った窓を手でなでた