おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

オリンピックの楽しみ方

2012-07-30 19:49:42 | Weblog
連日の厚さに負けずロンドンでも熱い戦いが繰り広げられている

しかしどのチャンネルに合わせても私の見たい競技は中継されていない

体操や柔道、水泳など日本選手のメダルが期待される種目に偏った放送になるのは仕方ない

限られた放送時間はそれらを奪い合う様に費やされ

翌日には同じシーンをこれでもかと映す

私と同じ気持ちでテレビ欄の中継予定に肩を落とす人は少なくないだろう


ところが今年はNHKがとても画期的な放送をネットで行っているのだ

ライブストリーミングと言って現地の中継をそのまま8つの画面に振り分けて流し続けている

日本語の解説などは入らない

深夜に中継されたある競技には日本人選手のエントリーがない

なので放送には乗らないがライブストリーミングで見る事が出来た

前から気になっていた中国の選手が活躍したが銀メダルで泣いていた

今朝になって中国の放送局のサイトを覗いたら

しっかり同じ動画が配信されていた

オリンピックの動画は版権が特にうるさく

他国の放送は見られない様になっている

アメリカの放送局が最も放映権料を支払うので

サイトを覗くが「あなたの国では見られません」と冷たい


今回のライブストリーミングは画質も悪くなく有り難いが

私の様な夜働く者には中継録画も配信してくれるとありがたい

日本選手の活躍はここでもダイジェストが流されるが

他の国のイケメンアスリートたちの活躍を

もっと見たいと思っている人の小さな声にも耳を傾けてもらいたい

パパがシミ取り

2012-07-29 22:38:53 | Weblog
連日の暑さで外出する気にもなれない

今朝も仕事を終えて地元駅の待合室に飛び込んだ

日曜日のまだ早朝6時なので

私以外には酔っ払って眠っている青年が一人だけ

タイプじゃなかったので彼から離れて腰掛ける

バスの始発まで小一時間もあるので

エアコンの涼しい風に当たりながらいつもの様にボーっとする


昨夜は吉祥寺のクラブ嬢アキちゃんのお誕生日だった

速水パパが誘ってくれたのでお供する事に

7時にヨドバシ前で待ち合わせだったが

安全側を見すぎて一時間も早く到着してしまった

喫茶店で時間を潰したかったが

何処も混み合っていて入るのを躊躇った

とにかく涼しいところへ避難したくてブックオフへ入る

冷房を強くしていないのですぐに出る

ヨドバシの店内ならと思ったが

特に見たいものもなくウロウロするのも疲れ

そのまま店を出て駅の方まで歩いてアトレの地下街へ逃げ込む

さすがにこちらは涼しくベンチもあるのだ

しばらく腰掛けていたがどうも落ち着かない

時計に目をやると6時48分だ

そろそろ速水パパもヨドバシに着いてるかもしれないと

来た道を引き返す

途中でアキバ系のコスプレをした女性がチラシを配っていた

路地の奥にはいかがわしそうなお店の看板が見える

フーゾクだろうか


ケータイが鳴ってパパとすぐに落ち合う

その足で沖縄料理店へと向かう

初めて入る店だが女王様によく連れて行ってもらうスティングの向かいだった

店内は木造の古民家風で沖縄の音楽が流れている

まだ早いのかお客さんの数もまばらだ

あとで聞いたのだが朝の5時まで営業しているので

アフターで食事に来る嬢たちも多いのだとか

この日は私たちの隣の個室で

同伴と思しきカップルがイチャイチャしていた

女性はピンクの浴衣がとっても似合っていたが

スキンヘッドでいかつい風貌の男性とは不釣合いだった


8時を過ぎたのでアキちゃんのお店へ向かう

そのお店が入るビルは土曜日に営業している店舗が少なく

いつもと違いシーンとしている

エレベーターで4階に上がると

イモトアヤコを綺麗にした様なキャストが外に居て

そのまま私たちを迎え入れてくれた

この日はすっぴんの私

単なるおっさんだが言動がオネエ丸出しなので

カウンターで飲んでいた初老の紳士は驚いていた


アキちゃんは同伴なのでまだ来ていない

5分ほどしてママが入店

私たちのお席に付いてくれた

パパは最近レーザーでシミ取りをしたらしい

その話で持ちきりだった

「カミさんにも笑われたよ

 普通は女性がするものだって…」

実はシミ取りではない治療でその皮膚科を訪れたらしいのだが

オネエっぽい院長が

こめかみのシミを見つけて簡単に取れると勧めたらしい

「ついでに皺取りもやってもらおうか」とふざけている

「あらパパ、そうよこの際ぐっと若返って

 御贔屓のクラブ嬢たちをアッと言わせましょうよ」


小一時間楽しく談笑して私たちは店を後にした

この後同伴してもらうのだが

ボーイのトシが風邪を引いたとかで

金曜に続き土曜も休みなのでママが出勤する

「金曜日しか出ないママが

 ボーイが休むからってブーブー言いながら出勤するらしいわ

 シミ取りの話をしたら機嫌も直るかしら

 パパ、お願いね」

年配のタクシーの運転手がバックミラー越に

このオッサンたち一体?てな顔で私たちを見ていた

 









迂闊な一言が…

2012-07-27 16:59:48 | Weblog
ロンドンオリンピックもいよいよ開幕

開会式は明日の早朝に中継されるが

サッカーは既に熱い戦いが始まっている


一昨日の女子に続き昨夜は男子

スペインを相手に1-0で勝利してテレビの前のサポーターを大いに沸かせた

当店の並びにもスポーツパブがあって

いつもなら比較的静かな店内も昨夜は熱気に溢れていた

あまり広くない店内には試合前からお客が大勢駆けつけ

外から中を伺ったが混み合っているので

そのまま中に入らず帰ってしまうケースも…

残念ながら当店はTVチューナーがないため

カラオケのモニターに中継を映し出すことは出来なかった

仕方ないので有線のラジオチャンネルで試合の様子を流していた

こんな日は店前の通りも閑散としており

スーパーで買った缶ビールを片手に

家路を急ぐ人が多く見受けられた


何度かヒデミとキャッチを交代して店内で待機していたら

ケータイに着信があった

チエコだ

「ヒマ~?」

間延びした声が彼女の特徴だ

聞くと先程までボーイフレンドとショットバーで飲んでいたらしい

彼を見送った後、飲み足りないので私に電話をかけてきた

「みんなサッカー見てるからウチはガラガラよ」

「じゃあ1時間だけ…」


数分後彼女はさっきまでのデイトの余韻を引き摺りながら現れた

「アキラちゃんは最近忙しいらしくて

 此処にも誘ってみたんだけど

 今日は帰るって言うので見送ってきたわ」

さっき別れたばかりの彼にメールを打っている

「全くラブラブね~」

「でも何だか違うのよね~」

チエコ曰くとっても良い人で彼女のことをとても愛してくれているが

心の底から彼を愛しているかと聞かれると

素直に首を立てには振れないそうだ

「アンタ贅沢じゃない?」

「そうよね、でもね何かが引っかかるのよ」

アラフィフのチエコは介護の仕事をしている

仕事柄、普段は髪の毛を縛って化粧もほとんどしていない

そんな仕事帰りのラフな格好でもアキラちゃんは会ってくれて

2人の時間をとても楽しんでくれると言う


アキラちゃんは単身赴任だ

実は北海道に奥さんを残して上京しているのだ

こちらには成人した娘さんも一緒に出て来て

父親の身の回りの世話をしているとか

「私は彼にとって都合の良い女なのかな?」

「その立場はイヤなの?」

「ううん、結婚はもうコリゴリだから

 お互いに会いたい時に会える立場の人が理想なの」

20歳で結婚して20年間連れ添った伴侶はDVだった

「それでも子供の為に耐えたの」

その間に更に不幸の連鎖が次々とチエコを襲い

彼女は数年前からうつを患っているのだ

そんな彼女を励まそうと不用意に発した私の言葉に

突然彼女は激昂して目に一杯の涙を溢れさせている

しまったと思ったがもう遅い

私は話を膨らませるために地雷を踏んでしまうことが多々ある

口は災いの元

分かってはいるがついつい軽率なことを言って人を不愉快にしてしまう

おまけにヒデミ以上にへそ曲がりなので

自分の意見を訂正して謝罪するのが最も苦手だ

“あ~またやっちゃった”

チエコには特に言葉を選びながら話しているつもりだが

「その言葉に大きく傷ついたわ

 アタシが明日死んだらアンタのせいよ」

そう言って彼女はドアの向こうに消えた


ラジオでは日本がスペインに1-0で勝利したと

アナウンサーが興奮して伝えている

きっと並びのスポーツパブでは大盛り上がりだろう

店の外まで聞こえてくる歓声は

まるで私を嘲笑っているかの様だった













わたし病んでるの

2012-07-26 21:36:11 | Weblog
ヨウコの口癖は「わたし病んでるの」だ

独特の雰囲気を持つ彼女に何らかの心の闇を見出だす人は多いだろう

連日の様に飲み歩く彼女は酒が切れた途端、永遠の眠りについたかの様に爆睡

2~3日そのまま食事も摂らずひたすら眠り続けるらしい

なので変なクスリでもやってるんじゃないかと思われるくらいに痩せている

「私は酒さえあれば良いの、あとたまに男もね」


今夜も男の気配を察して現れたヨウコ

店内には近所のマスターと男性客、他にもう一人常連のクマちゃんが居た

「アタシここ~」

案内するまでもなくマスターとお連れの男性の間に割って入る

「えっ何?この子もオカマ?」

「そうなのヨウコでぇ~す!」

他所の店で歓迎されないのも解る

ヨウコはマスターに抱き着きディープキスをしている

連れの男性は一瞬驚いた様だが、そう言う類の女だと理解したらしく

ヨウコのスカートの中に手を入れている

私は「ダメよ、イエローカード」と注意するがお構い無し

ヨウコも「デリケートゾーンは立入禁止よ」と言いながら

彼の侵入を拒んでいないのだ

私は呆れて「もう好きにおしよっ」と放置


他のテーブルで一人飲んでいたクマちゃんは

その様子を見て刺激されたのか彼等のテーブルに来た

酔っ払い同士意気投合してヨウコもそれぞれとハグしたりキスしたりと忙しい

ヒデミもどさくさに紛れておこぼれにありつきたそうだ

マスターが連れて来たココリコの遠藤似の男に執着している


4時になりお会計も済ませマスターと連れの男も席を立った

ヨウコはてっきりこの後も誘われると期待していた様だが

そのまま置いて行かれたのだ

マスターの連れの男性が出て行く時に

「あの女やれるんじゃないの?」

マスターは首を横に振って後を振り返らなかった


その後クマちゃんもヒデミに見送られて帰って行った

「やっぱあたしには酒があれば良いわ」

一人ごちるヨウコなのだった

吉牛の茶碗

2012-07-25 16:04:04 | Weblog
仕事を終えて地元駅に辿り着き

いつもの様に待合室に逃げ込んだ

朝から蒸し暑かったが此処だけは別世界

エアコンがよく効いていてまるで極楽

腰掛けて慌しく行き交う通勤客をガラス越しに眺めながら

ついウトウトしてしまった

ふと気付くと待合室内はいつの間にか満席

私の傍には小学生低学年の子供をつれた家族が

ロマンスカーを待っていた

はしゃぐ子供達の会話から行き先は箱根らしい

夏休みの良い思い出になるに違いない


ボーっとしていたら7時を過ぎてホームも一段と混雑して来た

涼しい待合室を出てエスカレーターで改札へ向かう

7月の下旬にもなるとめっきり学生の数が減る

そう言えば電車もかなり空いて来た様に思う

これがお盆になるとホントに都心の電車?と疑うくらいガラガラになる

運動部の学生だけは夏休み返上で練習らしい

スポーツバッグを肩から提げた高校生を横目で見ながら

私は駅を後にした


そうそう吉牛のポイントカードがあと一個のスタンプで

湯飲みか茶碗との引き換えが出来る事を思い出した

このキャンペーンは一部の店舗に限られていて

店のある地域の店舗では実施されていなかった

期限が一週間を切っているので急がねばと焦っていた

この間も新商品の“ねぎ塩豚丼”を屋べたばかりだが

あと一個のスタンプの為に今朝も立ち寄った


店内は比較的空いている

今日は普通の豚丼と味噌汁、おしんこを注文した

店内を見渡すとスタッフが一人しか居ない

従来ならこの時間帯は2人のはずだ

どちらかが遅刻でもしたのだろうか

それでも細身の彼は愛想良く応対している

人手が足りなくて待たせている客にも

きちんと言葉をかけてイライラさせないように気を遣う

これもマニュアルなのだろうか


少ししてもう一人のスタッフが到着した

カウンターの中で何やら会話しているがよく聞こえない

どうやら指示を出していたらしい

私の目の前には注文した豚丼が届いた

この間食べたねぎ塩バージョンより

こちらの方が私は好みだ

食事を終えてお会計

スタンプカードを差し出すと

「湯飲みか茶碗のどちらかと交換できます」と彼

一瞬迷ったが茶碗を選んだ

吉牛オリジナルデザインだ

奥から小さな箱を持って来た

「割れていないか確認をお願いします」

なるほど、この辺もしっかりしている

しかし思ったより茶碗のサイズが小さかった

店で使っているあのサイズを想定していたのだが…


この手の期限付きポイントでは

いつもあと少しのところで失効となってしまう私

まあ無事に期限内に交換できただけでも由としよう