ヤフオクで一喜一憂

昨夜はヤフオクで一喜一憂した

数日前から入札した希少盤

滅多に市場に出回る事のない超お宝

と思っているのは私だけかも…


締め切り間際になって

急に他のマニアからの入札が相次ぐ

たちまち価格は高騰

私も当初予定していた入札金額を上方修正して応戦

ヤフオクは締切時刻が予め決められてはいるが

間際で入札があった場合は延長になる

そうする事により頭に血が上った入札者たちが

ドンドン価格を吊り上げてくれるのだ

出品者にとっては大歓迎だろう

私が落札したかったレコードは

７０年代Ｂ級女性歌手が

改名前に出した幻のデビュー曲だ

彼女は２度改名しており

レコード会社は４度変えている

昔はこの手の再生歌手が何人も居た


こう言ったマニア盤の情報は

一部の歌謡曲系ガイド誌によって

或いは編集版ＣＤによってファンに発信される

それを元に、各地の中古レコードショップを探すのだ

インターネットが普及する前はそれが一般的だった

なので全国中古レコードマップと言う本も毎年発売されていた

しかし現在ではヤフオクに代表されるネット系売買の普及で

居ながらにして全国に眠っているマニア盤を

探す事が出来る様になったのである


で、肝心の私が入札したレコードは無事に予算内で落札できた

しかし、その後にもう一枚

別の出品者が放出したアルバムにも入札していた

こちらが曲者で、つい先日もオークションに出たばかりの盤で

これまで数年間ヤフオクで見る事は殆どなかったレアものなのだ

前回は見送ったが今回はチャレンジしてみた

１０００円スタートだったので気軽に入札できた

しかし締め切り間際になって入札が殺到

あっと言う間に一万近くに跳ね上がった

明日は家賃の振込みもあるし

ここでヒートしてもろくな事はない

なので大人しく退く事にした

熱しやすく冷めやすいタイプの私にとって

オークションと言うのはホントに危険なのだ

但し商品がせいぜい一万円前後のものが多く

余りにも高額になるものではないのが救いだ


悔しいので他の掘り出し物はないかと

検索をする懲りない私なのであった

いつもの日曜の夜

日曜日の夜

いつもの様にサミットに買出しに出かける

台風の影響で午後から雨が降り出した

傘を差して外に出ると、思った以上に雨風が強い

予報では明日の昼頃にかけて更に強く降るとか…

週明けから台風とは

まったくモチベーションが下がるってものだ


で、夕食を買出しに出かけたわけだが

いつものサミットは雨だと言うのに結構混んでいた

郊外のスーパーなので買い物客の多くは

近所の主婦か家族連れ、それにカップルがチラホラ

そんな風景がごく当たり前だったのに

何故か今夜は違っていた


私は彼女をてっきりニューハーフだと思った

少しでも前かがみになるとパンツが見えそうなフリフリの超ミニ

白くて程よくムッチリした足には

太腿丈の黒いタイツが何とも艶かしい

子供を抱っこしたお父さんの目は釘付けだ

彼女は顔立ちも華やかで

決して厚化粧ではないが

ライトブラウンの大盛りヘアに負けない目鼻立ちだ

そんな彼女をエスコートしているのは

やや遊び人風の３０代後半と思しき男性だった

買い物かごの中は彼女の華やかさとは裏腹に

ごく普通の食材である

これから２人で夕飯なのだろうか


一人身の寂しいオカマは

冷めた惣菜を大量に買って帰り

選挙の開票速報を見ながら食べるのだ

買い物かごの中は

自炊を全くしてないのがバレバレ

それに野菜をあまり食べてないのも窺い知れる

これでは単身赴任のお父さんの

侘しい夕食と同じレベルである

あのゲイのレジ係に見られたらきっと

「アンタ相変わらず自炊してないのね」と

呆れられそうだ


フジの選挙速報、結構面白い

政権交代なりそうだ

でも私たちの生活はホントに良くなるの

海を見つめた日々

真夏に逆戻りした様な今日の天気

夏休みが間もなく終わる子供達は

宿題を忘れてプールに直行したのでは…


夏の終わりは何とも言えない感傷的な気持ちになる

私がサラリーマンをやってた頃

日頃のストレスを発散する為に

毎週末は海へ行って一日ボーッと過ごしていた

海岸に寝転がって溜まった鬱憤を開放するのだ

遠くを行く船や、空を自由に飛び交うかもめ

更には海岸沿いをひたすらジョギングする人たち

何も考えなくて良い

何も行動しなくて良い

ただ放電するのである


私の視界にいつも気になるオジサンが居た

彼は５０代後半くらいだろうか

メタボな身体をデッキチェアに横たえて

海を眺めながら缶ビールを開けていた

その表情はとても穏やかなものだった

傍らのラジオからＦＥＮが流れている

彼にとって最高の時間がそこにあるのだろう


あの頃の私は本当に疲弊していた

向いてない仕事に追われ

見も心もボロボロだった

日曜日が終わる頃はいつも胃が痛くなる

逃げ道のない迷路の中で

もがき苦しんでいるような毎日

こんな地獄がいつまで続くのだろう

満員電車で涼しい顔してマンガを読みふける他の会社員は

ストレスなどまるでなさそうだ

それに引き換えこの私は…


ある事情があってその会社を辞める事になった

最後は社長に言いたい事をたっぷり吐き出して

思い残す事もなく事務所を後にした

同僚や先輩は優しい言葉で送り出してくれたが

もう二度とあの辛い日々に戻らなくても良いのだと

私の表情はきっと晴れ晴れとしていただろう


海へ行くのをやめたのはそれからだった

あれからもう何年になるだろう

辛い仕事からは解放され自由になった

重いストレスからも逃れられた

なのにあの海辺の景色が恋しくなってしまうのである

夏の終わりの人がまばらな海辺

デッキに横たわるオジサンももう居ない


もう少し涼しくなったら

江ノ島行きのロマンスカーに揺られてみようかしら…

観葉植物

昨夜は暇でずっとキャッチをしていたのだが

日付が変わった辺りから急に寒くなり

用もないのにミニを穿いていた私は

ブルブル震えていた

つい数日前まではあまりの蒸し暑さに

アイスノンを首筋に当てながら立っていたのに…


ウチの店の前には不動産屋がある

大きな窓は中が丸見えのガラス張りだ

私たちがキャッチしていると

ついつい中の様子に目が行ってしまう

いつもなら専務が一人で残務整理をしているのだが

昨夜は他の男性スタッフが遅くまで滞在していた

連れの女性と床にワックスを塗るためだ

パーテーションで仕切られた片方のフロアに

観葉植物を移動して作業を進めている

４畳半ほどのフロアは大きな観葉植物の鉢植えが４つも置かれて

まるで植物園のようだった

私の部屋にはとても観葉植物を置くスペースはないが

あんな風に緑に囲まれたら

きっと癒されるだろうなと思う


最近はフェイクの観葉植物もあるようだ

ホンモノの方が良いに決まっているが

私の様な無精者にはとても世話など出来ない

きっと枯らしてしまいそうだ


以前バイトしていた大阪のレンタルビデオ屋では

店の片隅に観葉植物が置かれていた

殆ど一人で店を任されていた時代から

その鉢植えは存在していたので

店が拡張されバイトが増えてからも

何となく古くからの同僚みたいな感覚を抱いていた

たまに水をやる時は声をかけていた

有線からアイドルの曲が流れると

一緒になって大声で歌っていたのも

彼だけは知っている

コワモテのお客さんからクレームがあった時も

隅の方でじっと私を見守ってくれていた


店を辞める日

私はとても心残りだった

後輩のバイトが彼を大切に扱ってくれるだろうか

枯らしたりはしないだろうか

他のバイトがまだ来ない時間に

私は別れを惜しむように水を与え

そして鉢を磨き上げ、周りを丁寧に掃除した

「もう二度と会う事はないだろうけど

　可愛がってもらうんだよ」

まるで里子にでも出す心境だった

既に店は何年も前に閉店したようだが

たまにあの頃を思い出す時

真っ先に頭に浮かぶのは

あの観葉植物なのである

カスミとミズキ

昨夜から今朝にかけて随分と涼しくなった

秋の気配を感じてしまうのだが

今年の夏はもう終わりなのだろうか

酷暑とか猛暑なんてのはお断りだが

あっと言う間に通り過ぎて行った夏だった様な気がする

でも９月に入って、また真夏日復活なんて事も有り得る


それよりもインフルエンザだ

首都圏ではあまり危機感がない様で

混雑した満員電車でもマスク着用率は余りにも低い

そのくせ近くで咳込んでる人がいたら

一斉に迷惑そうな視線が飛ぶ

薬局でマスクが手に入らなくなった時も

マスコミが騒ぐほど一般ピープルは深刻に考えてないようだ

これから訪れる秋冬にかけて

本格的に流行しそうな勢いなのに…


昨夜はカスミが娘のミズキと遊びに来た

この間、柏原芳恵のイベントに誘ってたのだが

連絡が取れずにドタキャンされてしまった

カスミは２～３日飲み歩いてた様だ

いつもの事ながら飲み始めると

とことんまで行ってしまうカスミ

睡眠を取らずに財布の中が空になるまで

ハシゴをするのだとか…

途中から記憶が全くないと言う


娘のミズキは対人恐怖症で

人と接するのを極度に嫌う

自分に自信がないから

人に会うのがとても苦手なのだ

髪の毛で顔の半分くらい覆っている

表情は常に暗くて、陽気なお母さんとは正反対だ

しかし酒はめっぽう強くて

ジュースで割った焼酎を先程から一気に飲み干している

家でもこの調子でがぶ飲みしているそうだ

酒の力を借りないと眠れないのだ

まだ若いのに彼女の闇とは何なのか


カスミは閉店時間まで粘り

一緒に帰るはずだった娘を先にタクシーに乗せた

そしてサナエさんを誘い新宿へと繰り出したのだ

サナエさんはそこそこで切り上げるだろうが

カスミはまた２～３日消息不明になるのだろうか