おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

2012

2009-11-30 15:53:32 | Weblog
昨日は夕方から海老名へ行って来た

目的は「2012」と言う終末パニック映画を見るためだ

確かノストラダムスの予言に書かれていた1999年頃にも

この手の世界の終わりを描いて不安に陥れる映画が横行した

「ディープ・インパクト」「アルマゲドン」「ザ・コア」

少し遅れて「デイ・アフター・トゥモロー」なんてのもあった

その都度劇場に足を運んで更に不安を煽られたものだ


今度は3年後の2012年に世界が終わりを迎えるという設定

太陽内部の核融合で起こるニュートリノ

その変異で地球の核が影響され

世界各国で巨大地震、巨大な津波が発生

人類が生き延びる手は?


最初から最期まで休まる暇がないくらい

これでもかと人々を襲う災害

日本も勿論海の底に沈んでしまう

最後はノアの箱舟で新天地を目指すのだが

そこでもアクシデント発生

家族の為、生き残った人類の為に

命を投げ出して困難に立ち向かう主人公

ジョン・キューザックと言う役者

初めて見るのだけど微妙にニコラス・ケイジに似てる

テレビで予告を見た時にてっきり彼だと思い

近所の映画ファンのマスターに話したら

「違いますよ」と笑われた


キャストに有名どころを使ってないのは

特殊映像にふんだんにお金をかける為だったのが良く分かる

VFXがとにかくリアルなのだ

都会の高層ビルや高速道路が倒壊して行く様子は

かなりショッキングだし

近い将来こんな大地震が東京を襲ったら?と

他人事とは思えなくなって来るのである


それにしても今回ワーナーマイカル海老名には

客が30人程度だった

雨の日曜のレイトショーなので仕方ないのかもしれないが

ちょっとビックリした

スタッフも広いロビーに3人くらいしか居ない

ポップコーン売り場も客が並んでから係の人がやってくる

まるで深夜の西友と同じだ

そう言えばシネコンも今や頭打ちで閉館する所も出て来た

近所の相模大野に出来る予定も白紙になった

なので私が映画を見る時は新百合か海老名なのだ

でもいつも一人なのでちょっと寂しい…









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シオリ③

2009-11-29 17:25:44 | Weblog
前回からの続き…


シオリは速水パパに打ち明けた

「何処か良い店あったら紹介して下さい」

この店のシステムに納得が行かなくて

オーナーと衝突しクビになった店長

その店長のコネでシオリは入店している

居心地が悪いに違いない

同じビル内にあるクラブTとAの

どちらかにとらばーゆしたいようだ


シオリは私にも尋ねた

「エドナさんはどちらが良いと思いますか?」

パパのお供でよくお邪魔しているAの方が良いと思うが

何せシオリがかつて在籍していたSの目の前だ

お客様をお見送りする際に

Sの幸子ママと顔を合わせる事もあるだろう

「その辺は大丈夫なの?」

「勿論、私からも幸子ママには予めご挨拶をしておきます」

パパはAの超常連なので

シオリをAに紹介すれば二つ返事で引き受けてくれるだろう


数日後、パパはAを訪れて亜季ママにシオリの件を尋ねた

「Sの幸子ママに話を通したら

 シオリの事を宜しくお願いねって言ってくれたの」

目の前のライバル店に

自分んちの売れっ子を

間接的に引き抜かれた様な形になると言うのに

幸子ママは余裕の笑みを浮かべていたそうだ

これで目出度くシオリはAで働く事になった…


と思いきや

シオリが幸子ママにメールを入れたところ

こんな返事が返って来たと言うのだ

「アナタは結婚するからウチを辞めたんでしょ?

 それなのに何なの?

 Mならフロアが違うからまだ許せたけど

 一ヶ月しか経ってないのにもう辞めて違う店?

 しかもよりによってAに行くってどう言う事?

 そんな子がウチに居たなんてとても心外だわ」

シオリは幸子ママの逆鱗に触れてしまった


さぞかしシオリも落ち込んでいるかと思いきや

「逆に幸子ママの本音が分って

 私ももう迷うことなくAに行く事が出来ます」

彼女とて幾らなんでもSの目の前のライバル店に行くのは

気が引けてたはずだ

しかし幸子ママからのメールで吹っ切れたようだ

「Sに居た時以上に頑張って

 幸子ママを見返してやるわ」

そんな闘志さえ窺えるのだ


幸子ママはきっとシオリの悪口を吹聴するだろう

「あんなに可愛がってあげてたのに

 裏切られた気分だわ

 結婚するからって辞める時も

 たくさんのお客様にお祝いしてもらったと言うのに

 シオリちゃんがそんな子だったなんて

 彼女を応援して下さってたお客様にも申し訳ないわ」


果たしてシオリは無事にAで働く事が出来るのだろうか

それとも…
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シオリ②

2009-11-27 15:51:31 | Weblog
前回からの続き…


シオリ、寿退社でSを辞めたと思ったら

実は男と別れていたのだ

今更Sには戻れないし

そこへCの店長から声がかかった

「今度Sの入ったビルに新店をオープンするから

 手伝ってくれないか」

シオリは懇意にしている店長の頼みを断われず

先ずはSのママにその旨を伝えた


「幸子ママ、お久しぶりです」

電話に出た幸子ママは相変わらず鈴を転がすような声で

「あらシオリちゃん元気だったァ?」

「実はママ、今度わたしあるお店で働く事になりました」

事の経緯を簡潔に話した

「あら、そうなの。

 同じビルの中だから顔を合わす事もあるわね

 たまにはウチにも遊びにいらっしゃい」

本当なら即戦力になるシオリをカムバックさせたいはずだ

しかし出戻りは認めない主義の幸子ママ

同じビル内、しかもSのすぐ上の階の店だ

皮肉の一つでも言いたい心境だっただろうが

取り敢えず感情を殺して大人の対応をした


シオリが働くMは

C時代のスタッフ、キャストがそのまま在籍

店内は非常に明るくまるで喫茶店の様だ

Cはキャバクラだったので比較的若いお客さんが多かった

しかしMになってからは

このビルのイメージからか大人のお客さんが目立つ

当然料金もかなり高額だ

これまでのシステムと違うので

キャストもC時代の贔屓客に連絡し辛い

店長も苦戦を強いられている


Mがオープンして一週間が経った

思った以上に厳しい船出だったようで

既に店長はクビを言い渡された

彼も営業方針にとまどいがあり

オーナーと意見が衝突し、切られたのだ

店長のコネで入店しているシオリは居心地が悪かった


速水パパが二度目にMを訪れた時

シオリは他のスタッフに聞こえない様に

店の不満を訴えた

「頑張りたいけど、この店のシステムでは

 モチベーションが上がらないの」

目の前に居るシオリの大きな瞳は若干潤んでいた


続きは次回…










 

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シオリ

2009-11-25 15:40:13 | Weblog
この時期になるといつも思うのが

一年なんてあっと言う間だという事

今年は大不況の波をモロに食らって

店も大変厳しい状況だが

何とかやりくりして存続している

一番キツイのは経営者だが

赤字でも閉店せずにいてくれるママに感謝している


先日、速水のパパに連れて行ってもらったクラブ

同じビルの中の他店で働いていたシオリが在籍している

彼女はSと言う店に居たが

結婚するので寿退店した

数ヶ月間後、以前から懇意にしているCの店長から連絡を貰った

建物老朽化のためCが移転して

Sと同じビルの中に入ると言う

店名はMに変わるがスタッフとキャストはCとほぼ同じ

Sで売れっ子だったシオリなら客を呼んでくれるだろうと

店長はスカウトしたのだ


たまたま他の店に行こうとエレベーターを降りたら

Mのオーナーが外に出ていて

速水パパと私を見るや深々と挨拶をした

Cではミズキを贔屓にしていたパパは

何度も通っていたし

オカマを伴っているので印象的だったのだろう

「今度名前を変えて移転したんですよ」

オープン3日目らしい

では開店祝いも兼ねて覗いてみようとMへ入った


店内は白を基調として大変明るく眩しいくらいだ

奥の席へ通された

席に着いた女は30代半ばのスレンダーなタイプで

積極的に会話をしてくる

ユリと名乗る彼女は他のキャストに比べて年齢が上なので

自虐的にオバさんを強調する

確かに若干老けた印象は拭えないが

美人だし嫌味がないのだから卑屈になる事もないのに…

「アンタ綺麗なんだから堂々としてた方がカッコいいわよ」

「ホントですかァ!オネエサン優しいんですね」


そこへ現れたのがシオリだった

「あら~!エドナちゃんじゃないの?」

彼女はお客様を見送った後に

私たちを見つけて挨拶に来たのだ

速水パパはシオリがSに在籍していた時に

何度か同伴していたが

ちょっとした事で疎遠になった

しかし目の前に居るシオリは少し大人っぽくなり

アノ頃のアイドルっぽい雰囲気はない

「随分大人っぽくなったじゃないの~」

「色々あったのよ」

それよりもSじゃなく、この店に居る事の方が心配だ

「Sはどうしたの?ナンバー1のアナタが抜けたら大変じゃない」


さきほどのユリはパパに名刺を渡している

何とか指名を貰おうと必死だ

シオリは私と再会を喜んで盛り上がっている

続きは次回…










 





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ストリートミュージシャン

2009-11-24 16:01:04 | Weblog
私の勤務地の駅前広場は

よくストリートミュージシャンがパフォっている

ギターを片手に大声を張り上げている若い男性や

フォルクローレを演奏するグループ

時にはスカパラダイスオーケストラの様な

ホーンセクショングループの賑やかな演奏も…

そんな中で、先日珍しい光景を目撃した


いつもの様に改札を抜けて

ぺデストリアンデッキに向かうと

遠くから心地良いハーモニーが聴こえて来た

女性2人によるアコースティックなサウンド

昔懐かしいシモンズやベッツィ&クリスの様な

爽やかなボーカルが仕事帰りの人々の足を止めている

急ぎ足の私はそちらの方に耳を傾けながら

反対側のエスカレーターに向かった


すると、こちら側でもライヴが行われていた

30くらいの小ポッチャリした男性が

氷川きよしの「愛してルンバ」を披露している

足元にはラジカセが置かれチープな音量でカラオケが流れている

それにしても何故ここで氷川?

一応彼は中途半端なオリジナルの振り付けも加えている

顔はまるでアイドル並みのスマイルだが

チャウチャウ犬にしか見えない

彼の歌に耳を貸す人は皆無だ

みんな奇妙な彼を黙殺して通り過ぎる

と思いきや、何と一人だけワンフが居た


サビの♪愛してルンバッ…のところで

「愛してトオルッ!」と掛け声がかかった

このチャウチャウ犬の様な彼はトオルらしい

そのコールの主は三十路の女性だが

たった一人でトオルを応援している

追っかけなのだろうか

ってか、このトオルは果たして何者?

まさかプロじゃないだろう

単なる目立ちたがり屋?

それにしてはルックスが地味だし…

謎は深まるばかり


彼らの自主興行にずっと注目して居たかったが

こちらは出勤前で泣く泣くその場を後にした

遠くでは相変わらず女性デュオの清清しいハーモニーが響いている

トオルとその追っかけ

今度時間がある時に私もじっくり彼らに付き合いたいと思う







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