カメラ手に遊ぶ野山で出会ひけりいまだ知らざる造化の妙に
7月18日 アケビコノハ(通草木葉蛾)の幼虫、山中湖芙蓉台にて
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1か月半ほど前に、山中湖芙蓉台でススキの葉っぱに想像を絶する奇妙ないきものらしきものがへばりついているのに気づき、夢中でシャッターを切った。
体長2センチほどで、全身こげ茶色。
巨大でユーモラスな目玉らしきものが二つ、こちらを向いている。
その正体がやっと判明した。
アケビコノハ(通草木葉蛾)という蛾の幼虫だった。
いやあ、これは恐れ入谷の鬼子母神。
こんな奇妙奇天烈で、愛敬のある形をしたいきものがいたなんて。
成虫の蛾はどんな形をしているのかと調べて、またまたビックリした。
ほとんど枯葉そのもの!
こちらにもぜひ一度遭遇してみたいものである。
幼虫も成虫もこのアケビコノハの姿は、気の遠くなるような進化の長い歴史でしか生み出しえない、それこそ自然の芸術だろう。
グロしか生まない放射能による突然変異の出現を、ますます恐れる。
いまだ知らざる造化の妙①―スカシシリアゲモドキ
その目玉みたいなのはなんなんでしょう。
僕もこの大きな<目玉>にはビックリさせられましたが、鳥などもこれを見て驚くのかもしれません。
ある種の蝶々や蛾が翅を広げると、こういうギョロリとした<目玉>が睨んでいるので、恐らくそれと同じ外敵威嚇用の<擬眼>なのでしょう。
どこが頭で尻尾かも分からなかったのですが、実は<目玉>の右上から首を下の内側に折り曲げ、前脚らしきものに触りかけている辺りに口があるようです。
それにしても、見れば見るほどおかしないきものですよね。