神楽坂で居酒屋女将!つれづれ日誌

神楽坂・本多横町で50年続く、いざかや「甲州屋」。つたないながらも、お客さんに愛されるお店づくりに奮闘中です。

別れの桜

2009-04-18 23:14:43 | Weblog
お父サンが神楽坂でお店を開いて、もう48年。そろそろ半世紀です。
がんばってるよね、お父サン。

昔、大学生だった来ていた人が、定年を迎えて久しぶりに神楽坂に来たので寄った。なんてお客さんもいらっしゃいます。


店が長く続けば、お客さんとも深い付き合いになっていく訳で。




ある常連さんのグループで、
仕事のつながりも関係なく、ただ、同じ店で呑んでるだけの仲間。

お父サンも含めて6人。
それぞれがプロ野球のパ・リーグで贔屓のチームがあり、野球対決をしてまして、
毎年、11月3日にシーズン優勝した人のおごりで呑みにいく、という会があったのです。

ところが一昨年、中日ファンの方が突然、お亡くなりになって、五人に。



そして、昨日、ヤクルトファンの方が、亡くなったと連絡がありました。

こちらの方はワタシもよくお話してましたし、気のいいおじいちゃんで、初めに生ビールを飲み、いつも大事そうにウィスキーを飲んでいたのです。年金生活の中で「ここでしか呑まない」って言いながら、いつも東京散歩の帰りにお店に寄ってくれていました。

特に、新宿御苑がスキな人で、季節の花情報をいつも教えてくれたものです。大木の前のベンチがいいだの、池のそばが狙い目だの、桜はまだまだ楽しめるだの・・・。


今日、ワタシと旦那さんとで新宿御苑に行ってきたのですが、今年の桜は長持ちしているようで、カンザンやフゲンゾウなどが満開で。様々な色の花びらが舞い上がっておりました。

ふたりで歩きながら、そういえばこんなこと話したね、とか。色々思い出しました。
きっと、お父サンはもっともっと沢山思い出があって、寂しいんだろうな、と思います。


お店を長くやっていると、良いこともたくさんあるけど、
悲しく寂しいコトもあるんですね。

散りゆく桜を眺めながら、ご冥福をお祈りしました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする