壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

反省ばかり

2009年09月17日 | 川柳
自分には何があったか九年間 (今朝の読売新聞、投句子)

もんもんと何を成したか九年間 (反省ばかり)

イチローが、9年連続200本安打の快挙。ケガをせず、コンスタントに出場し続けることがすごい。監督に選ばれ続ける。ほんと、すごいことです。


『最低賃金で1か月暮らしてみました。』を読んだ(2)

2009年09月17日 | 読書
サイチンについては、きちっと法律に明記されており、この額以下で人を働かせると、雇用者にはペナルティが課されます。また最低賃金は、最低限の生活を送るための社会保障的な意味あいもあります。そのため、生活保護の給付額との間で、整合性が話題にもなりました。今は、働くために必要な経費(カバンや靴など)分を上乗せし、生活保護給付額を上回る額へ引き上げよう、と運動されています。

あまりに低い最低賃金は、いかがなものでしょうか? 可処分所得が少ないと、消費が進まず、企業にとっても国内マーケットが狭まるばかり。経営者には、その辺のことも考えて欲しいですね。1384円(フランス)、1302円(イギリス)などと高額に最賃を設定しているヨーロッパでは、「生きていくのに最低限必要な賃金を出せない企業は、市場から撤退すべき」という考えを持つ経営者がいる、と同志社大学の橘木俊詔先生が書かれていました。(1ユーロ=160.74円、1ポンド=227.17円で換算)

ところで、1994年の国連家族年のプロジェクトで発行された、『地球家族』という写真集には、被写体となった世界の家族のコメントが載っています。「世界は良い方向に変わっていくか?」という質問に、「NO」と答えた家族も多かったのです。私は驚きました。「放っておいても世界は良い方に変わっていく」「世界は進歩する」のが当然と、当時の私は考えていたからです。

「お金がないからたいへんなのではなく、お金がないことで生じるすべてのマイナス要因が問題なのです。そして、それに当事者は気づけません。マイナスであることが普通になるからです」と書いている体験者もいました。変わりゆく世界の中で、自分がどのような状態に置かれたとしても、その状態に自覚的でありたいと思いました。

『あなたが年収1000万円稼げない理由』には、年収1000万円は、時給換算すると5000円になると書かれていました。一方で、最低賃金は700円。その隔たり7倍。かつて乗組員は助け合い、平等を重んじた日本丸も、思えば遠くへ来たもんだ、ですね。

それにしても、年収1000万円だとか、最賃の7倍だとか、お金のことばかり気にしてしまう。最賃スレスレの生活だからでしょうか。そんなイヤな自分も含め、「自分は自分」と認めてやりたいと思います。