7月20日の日曜、敬虔なクリスチャンである料理教室の先生に誘われ教会のミサを
体験、と云うと聞こえはいいのですが実は、2度目の料理教室で「下宿は日曜日は
食事が無いんでしょう。美味しいクッスを食べさせるところがあるんだけど行きません
か?」と誘われたのです。
クッスにつられたわけではありませんが、熱心に誘ってくださる先生、まだ2度会った
だけだというのに、すっかり惹かれたみたいです。先生も私のような高齢の受講生は
珍しいのか、ご自分より一つ年上の私をオンニと呼んで親しくしてくださいます。ご一緒
の時間を多く過ごしたくて出かけてみました。
場所は2号線駅三(ヨッサム)駅、3月に蜷川演出の『武蔵』を見に出かけた、LGアート
センターのある駅です。坂の多いソウルの街、教会のある通りに出るには駅から通りに
出るより、地下から最寄りのビルに入り、地下から地上2ないし3階まで上がってからの
方が、楽に目的地に出られることがあります。先生について行ったら、見覚えのあるロビー
に出たので思い出しました。
大聖堂と云えば明洞大聖堂が有名ですが、歴史的由緒の有無はわかりませんがこちらは
もっと新しくずっと大きな教会でした。大きな建物のほぼすべての空間は、ミサ等において
主祭壇に向かう信者の祈祷空間になっています。主祭壇の左右には聖歌隊、前面には
オーケストラ、すべての規模が大きく圧倒されます。信者用座席は一階と二階にあります。
私たちが到着したのは午前のミサの途中、讃美歌が演奏されている時でした。それから
お説教があり終了。お話しはイヤホンで日本語で聞く事も出来るようになっていました。
生で聴きながら多様な意味を持つ言葉が出てきた時、キリスト教においてそれがどんな意味
で使われているかを確認するために、時々イヤホンを当てるという聞き方をしてみました。
聖書は日本のホテルなどによく常備されてされていますが、手にとって読んでみた事の無い私
キリストの人生の詳細も知らないので、字面は追えても有難いだろうそのお話しの意味は正直な
ところよくわかりませんでした。最後にまた歌が歌われて午前の部が終了。別な棟に異動して
クッスをいただきます。
↑ ミサが終了し席を立つ信者とそのまま待つ聖歌隊(聖歌隊もオーケストラも信者のボランティアだそうです)
↑ 食堂の厨房窓口に用意されたクッス
ボランティアの信者によって準備されたクッス。見た目も味も日本の素麺とまったく
変わりません。トッピングされているのは白菜キムチです。この上にだし汁が蛇口から
出るように準備された所に行って自分でかけていただきます。お変りは自由なのか
どうなのか?みなさん好きになさっているようで、私はお弟子さんが持ってきてくださった
お代りを二人で分けていただきました。煮干しでとったやさしいあったかいおだしと
キムチの若干酸味のある味が絶妙にマッチしたおいしいクッスでした。
食堂の様子
いただいた後はLGビルの庭で、先生恒例の写真撮影?でした。先生はどうやら
料理教室に参加する生徒をこの教会に誘って、このビルのお好きなスポットで
写真を撮るのを定番にされているようです^^
マルダさんと私
先生のお弟子さんはイェ・マルダさん。これは先生がつけてくださった名前だそうです。彼女は
日本人で、語学留学中に先生に出会い料理の道へ。韓国料理ばかりでな世界三大料理と言われる
トルコ料理も極めなさいの言葉にトルコへも留学したという方です。
先生と私
この後は用事があると言うマルダさんと別れ、先生と私は明洞へ。念願のパッピンスを一緒に
つつきました。このパッピンス、韓国では大勢で一つの器を囲んでワイワイガヤガヤいいながら
食す所にその醍醐味があります。夏にソウルに行くことが多い私ですが、何故か食べたい時に
一人のことが多く、一度注文して周りが複数で賑やかにつっついている中、一人さびしく食べて
以来ずっと我慢していました。
ピンスより繊細に雪のように掻かれたソルビン(向う側のこんもりしたもの。手前は黄粉フレンチトースト
韓国を知りたいなら、言葉を習うだけでは駄目よ、教会に行かなくちゃ!が先生の持論らしいです。
一度行ったくらいではわからないでしょうが、国民の四分の一がクリスチャンだそうですから、先生の
お説ももっともなことだと思います。