MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

ゲーム感覚で

2008年09月26日 | 音楽教室
            

導入期のレッスンで弾く曲は、大抵 ハ長調。
さあ、これから弾こう!となると
「ドレミファソ」の鍵盤に 指を1本ずつ乗せて
用意することとなります。

しかし、鍵盤の場所が 把握しきれていない生徒さんは
手を 置く場所を、さっと 素早く探せない。
「はい、じゃあ弾く用意をして。」と 声をかけると
弾く鍵盤を探して、手は宙を ウロウロ。

また、場所は わかっているけれど
鍵盤の幅が まだ 感覚的につかめなくて
1音1音 確認しながら 鍵盤に 指を乗せていかないと
用意できない、という生徒さんもいます。
いざ 弾こうという時になると
5の指を…ドに置いて、次に4の指を…
うん、待つ事も 先生の仕事ですから 待ちますけど。

この時、横に 気の短いお母様がいらっしゃると
「早くしなさいここでしょ」と
お子さんの手を取って 誘導しようとされるので
それは 必死にストップをかけます。
それをやっちゃったら、自分で探さなくなってしまいます。

しかし、まあ 待っている時間が惜しいと思われる
お母様の気持ちも わからないではない。
本人も、さっと用意できるようになれば
スムーズに演奏へ取り掛かれるのですしね。

と、いうわけで 時々するのが
「瞬間・音探し」と「ポジション・セット」

「音探し」の方は、その名の通り
ドならド、ソならソの鍵盤を、瞬時に見つけて
それだけ ポンポンポン・・・と弾いていくゲームです。
ピアノの両端に、生徒さんと私とが分かれ
より相手の側へ 早く進めた方が勝ち。
『ドから レ・ミ・ファ・ソ…』と
悠長に探しているようでは 絶対負けます。
勝負となると 燃える生徒さん達。断然速くなります。

「ポジション・セット」は
ハ長調なら ドレミファソ、ト長調なら ソラシドレ に
両手の5本の指を パッと置くゲーム。
両手は ひざに置いた状態で、待ち構え
「ハ長調!1,2の3、ハイ!」の掛け声で
そのポジションに サッと指を置きます。
片手がずれてしまう、指が開きすぎ(又は閉じすぎ)、と
正しく置けなかったらアウト。

瞬時に置く、ということがポイントでして
手を置く前に、指一本分だけではなく
『5指全部』の 鍵盤の場所をちゃんと把握する事
鍵盤に きれいに指が乗る、手の広げ具合を覚える事が
速く、きれいに置くコツだと気付いて
だんだん、サッと置けるようになっていきます。