MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

これも芸

2007年05月11日 | 音楽教室
ピアノの先生の仕事というと
どんなイメージがありますか?

生徒の演奏を聴いては
注意する点を指摘し、お手本を弾いてみせる、
まあ、表面上はそんな感じですが
実際のところ、そんなに優雅な仕事ではありません。

生徒の演奏を聴いている時も、
自分が演奏してみせる時も
頭の中はフル回転しています。

例えば、生徒がミスをした時
「そこは違う、こうでしょう。はい、もう一回」
を繰り返したのでは
生徒の気持ちもレッスンの雰囲気も
だんだん暗くなってしまいますから

その子の演奏の良い所はどこか
改善すべき点は何か
どう言えば、本人が自分で気付けるか
を瞬時に考え、
決してマイナスイメージにならないよう
気を配りながら指導していくわけですね。



その上、30分という限られた時間の中では
1度にいくつもの作業を並行してやらないと、
時間が足らなくなってしまいます。

結果

『演奏を聴きながら
指導したり 歌ったりしつつ
宿題ノートにメモを取る  』 とか


『演奏してみせながら
曲の構成や表現について説明しつつ、
理解できているか生徒の表情を観察する』

などという器用な技が身に付きます。


必要はナントカの母と言いますが

Aの曲の演奏を聴いて指導しつつ
さっき弾いていたBの曲についての注意を
ノートに記入というような作業をしていると
自分が分裂しそうな錯覚を覚えます