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MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

Durand

2008年11月10日 | 音楽
            
『デュラン』という名前を知っていますか?
フランスの有名な音楽出版社『デュラン社』の創始者です。

ブラームスと 同時代の人で
オルガニストとしても活躍していたようですが
作曲家としては
全音ピアノピースに載っている2曲
「ワルツ」と「シャコンヌ」で 知られていると思います。

どちらも わりと華やかで、弾きやすい作品ですし
載っている楽譜が『ピアノピース』ですから
発表会で弾かれることが多いです。

では、これ以外の「デュランの曲」は?

…これが、探したのですが、1曲しか見つかりませんでした。

「チェルニー30番併用 ピアノの名曲」音楽之友社
に 載っていた
Pomponnette(花飾り)

これまた 軽快で可愛らしい作品です。
「ワルツ」より「シャコンヌ」に近いタイプですね。
そして、やっぱり 弾きやすい。
        

出版社を作ったくらいだから
自分の作品も、もう少し出版しているのでは
と考えたのですが、これが意外と少ない。
フランスだったら、もっといろいろ出版されているのかな?

出版の仕事に忙しくて、作曲どころではなかったのか
実は まだまだ、どこかに隠れているのか。

目下、探索中です。

ニーベルングの指環

2008年09月07日 | 音楽
        
先日、アニメの『ポニョ』の本名が
ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」に
登場するヒロインと同じだと 書きましたが

その 本家『ブリュンヒルデ』、
性格は違うけれど「人魚姫」みたい だよね、
と 友達に言ったところ
「どこが」と 突っ込まれてしまいましたので
全4部の あらすじを書いてみようと思います。
(かなり 省略していますので
 興味のある方は ちゃんと本などで読んでくださいね)

【ラインの黄金】
昔々、ライン河の乙女(妖精)が守る『ラインの黄金』があり
それを奪った小人(ニーベルング族)の男が
『権力を得る魔力』を持つ指環を作りました。
これがタイトルにもある「ニーベルングの指環」です。

一方、神々の長ヴォータンは 
報酬として、美の女神フライアを差し出すという条件で
自分の城を 巨人族の兄弟に建てさせていました。
そもそも、約束を守る気のなかったヴォータンは
ラインの黄金と指環を 小人から奪い
フライアの代償として 渡します。
この仕打ちを恨んだ小人から 指環に呪いがかけられます。

【ヴァルキューレ】
ヴォータンが かつて人間の女性との間に作った
双子の兄妹が、お互いの正体を知らずに再会し
惹かれあって 駆け落ちします。
ヴォータンの妻は、「兄妹で結ばれるなんて許されない」と
兄を殺すように ヴォータンにせまり
ヴォータンは、しぶしぶ 娘のブリュンヒルデに
(ブリュンヒルデは、ヴォータンの作った
「ヴァルキューレ」と呼ばれる9人娘の中の 長女)
兄を殺すよう命令するのですが
ブリュンヒルデは  お互いを思う兄妹の愛に打たれて
父の命令に逆らい、二人を助けようとします。
この兄妹の間に生まれた子どもが 英雄ジークフリート

命令に逆らったブリュンヒルデは、罰として
神としての力を奪われ、魔法によって眠らされます。

【ジークフリート】
立派に成長したジークフリートが
巨人を倒し、指環を手に入れて 彼女の元へやってきます。
ブリュンヒルデは目覚め、二人は結ばれます

【神々の黄昏】
ジークフリートが 旅先のグンター城で
「忘れ薬」を飲まされて、愛妻ブリュンヒルデの事を忘れ
当主の妹に求婚します。

ブリュンヒルデが 連れてこられ、二人は再会するものの
肝心のジークフリートは 自分のことを忘れて 
他の女性と結ばれている状況。
怒り狂ったブリュンヒルデは
ジークフリートをこころよく思わない当主の異父弟に
彼の弱点(背中)を教えてしまい
そのため ジークフリートは殺されます。

ブリュンヒルデは、『指環の呪い』に決着をつけるため
ジークフリートの遺体に火をかけ、
自分も 呪いの指環を持って、炎の中に飛び込んでいきます。
(完)

どこらへんが、人魚姫みたいだと思ったかといいますと

もとは 人間ではなかった。
相手の男に自覚はないけれど、一度命を助けてやっている。
 (人魚姫は 海に落ちた王子を、
  ブリュンヒルデは ジークを身ごもった母を助けています)
人間になって再会するが、
  男は 他の女性と結ばれようとしていた。
というところ。

まあ、性格は全く正反対で、
人魚姫は 男を殺せば自分が救われるのに
殺すことができず、泡となって消えてしまう一方、
ブリュンヒルデは まず「許せん」と
相手を殺してしまうのですけれどね。

(だから はかなくない人魚姫だと思ったわけです)


ジグ(Gigue)

2008年08月19日 | 音楽
            
『ジグ』と聞いて 思い出すのは
子供時代に読んだ
「大きな森の 小さな家」(ローラ・インガルス著)です。

アメリカ開拓時代、著者が6歳まで暮らしていた
1870年代の ウィスコンシン州の森が舞台となっており、
メイプル・シロップを収穫する時のパーティーで
ローラの叔父さんと、おばあさんが
「ジッグ」という ダンスで 競い合う場面があるのです。
陽気なバイオリンの音色、速くカタカタと鳴るブーツの音
皆の手拍子、はやしたてる声、笑い声。
子供心にも わくわくする雰囲気が伝わってきて
忘れられない場面でした。

後に、フランス組曲に出会った時
あ、あの軽快で速そうなイメージのダンス?
と すぐ連想したものです。
          
もともと この『ジグ』は
15世紀頃、イギリス諸島のダンス「Jig」が起源らしく
スコットランド・イギリス北部で踊られていた
跳躍の多い、複雑な足さばきが特徴の
速く活発なダンスでした。
きっと、ローラの見たダンスも、同じ起源なのでしょうね。

バロック・ダンスとしての ジグ は
【フレンチ・ジグ】
 4分の6 または 8分の6拍子で
 タ~ンタタン・タ~ンタタン という
 付点のリズムが特徴。

【イタリアン・ジガ】
 小刻みな動きの バイオリン音楽として発展
 8分の12拍子の曲が多く、
 タ タ タ・タン タ というリズムの組み合わせが多い。

と 2タイプありまして、
おそらく、イタリアン・ジガの方が
イギリスの『ジッグ』に 近いのではないかと思われます。

フランス組曲の ジグは
フレンチタイプと イタリアンタイプの
両方で 作曲されているように思えます。
6曲あるうちの
Suite1と2 は フレンチ
Suite5 は 明らかにイタリアン。

ちなみに 講座で習ったステップは フレンチの方で
 ブーレのステップで、踊ります。
「1と2と」に合わせたステップを
「123456」のリズムに 合わせるわけですから
タイミングを 少しずらすのですね。

ブーレ:1  と 2  と
ジ グ:12 3 45 6
というように、1・3・4・6拍目で ステップを踏むと
そのまま ジグの ステップになります。


ブーレ(Bourree)

2008年08月18日 | 音楽
        

バレエに「パ・ド・ブレ」というステップがあります。
これは、もともと バロック・ダンスのブーレからきたもの。
そもそも、クラシック・バレエは
革命で、貴族達がいなくなってしまい 
失業したダンス教師達によって 発展したものですから
バロック・ダンスとの共通点が 多いのです。
      
バロック・ダンスの ブーレのステップは
爪先立ちで、歩幅小さく 
すっすっすっ と歩くようなステップが 特徴です。

【アウフタクトの構え】
まっすぐ立ち、右足を小さく後ろに引いておきます。

(2拍目の裏)
「と」右足を 左足の横に引き寄せて そろえます。
  この時、体重は左足だけで支え
  かかとも 地面に着けて 小さく膝を曲げます。
 (メヌエットの6拍目と同じです。)
「1」右足を一歩前に。この時膝を伸ばし
  体が上に伸び上がるようにします。
「と」「2」そのまま、左・右と一歩ずつ前へ。
「と」右足を軸に 左足を引き寄せて
   体重は右足で支えたまま、膝を曲げ 体を落とします。
 (最初の 右と左が入れ替わった状態)

2拍目の裏で、片足立ち(かかとを地面に着け 膝を曲げる)
「1 と 2」で、爪先立ちして 小さく3歩進む
という 動きになります。
(1小節ごとに、強拍で前に出る足が 交代します。)
      
シンプルなステップですが
生徒さんに教えてみると、意外に皆 踊れない。
ステップは わかっていても、
ついつい 普通の歩幅で動こうとしてしまい、
結構 動きが速いので、追いつかなくなってしまうのです。

『自分の靴のサイズくらいの歩幅で進む』のが コツ。

ガヴォット(Gavotte)

2008年08月17日 | 音楽
        

おなじみ、2拍子の 舞曲です。
ガヴォットの特徴は、なんと言っても
跳躍があるステップです。

1拍目の頭の時、ちょうど着地できるように
小さく飛ぶ動きが あるのですね。

ガヴォットの曲を 生徒さんに弾かせると
アウフタクトの部分を
1拍目(強拍)に感じてしまう人が続出します。
…確かに、そういう曲と思えば そうも弾けるのですが

これは絶対、ステップを覚えて 踊ってほしい舞曲です。
せめて、跳躍のタイミングを知っておくだけでも
拍の感じ方が 変わります。
    
【アラ・ブレーヴェ(2分の2拍子)の場合】
  アウフタクト
「2 と」の「と(裏拍)」で
  右足を前に伸ばし、左足で 小さく片足跳び。
  (前へ跳ぶのではなく、その場で)
「1」で、ぴったり着地します。
(右足はまだ、前に伸ばしたまま)
「と」右足を下ろし、そのまま前に進めて一歩。
「2」左足を 前に一歩。

「と」ほとんど左足で踏み切り、前へ小さく跳躍。
「1」両足をそろえて 着地。
「と2」そのまま、待ちます。

「と」初めと同じく、次の1拍目で着地できるよう
   左足だけで踏み切り、小さく跳躍。
  (右足は 前に伸ばしておく)

2小節「1 と 2 と 1 と 2 と」
と 拍子を数えた場合、
「常に 2拍目の裏で跳び、1拍目で着地する
「最初は片足、次は両足 と、一回ごとに着地が変化する
のが 特徴です。
1拍目を しっかり強拍と感じることが大事であること、
「2小節で1単位」だということが、よくわかります。

拍子が裏返ってしまう生徒さんには
せめて「1拍目で着地するようにジャンプ」
させるだけでも、かなり違うと思います。
お試しを。

メヌエット(Menuet)

2008年08月16日 | 音楽
        

クーラントの流行が終わった後
最初に踊られるようになった ソロ・ダンスです。
と、いうことは
やはり 身分の高い人が踊るための舞曲。
    
3拍子で書かれますが、実際の感覚は6拍子。
つまり、2小節で1つのステップを踏みます。
1・2・3・4・5・6 とカウントして
踊ってみてください。
        
【構え】
重心は左足、右足を軽く後ろに引き、つま先を地面につけて。

「6」(アウフタクト)
   右足を左足の横にそろえ、膝を曲げて
   軽く屈みます。
   ただし、体重は左足だけで支えること。

「1」体全体が伸び上がるように 膝を伸ばし
   右足を前へ小さく1歩 踏み出します。

「2」後ろになった左足を、右足の横にそろえ
   膝を曲げて、軽く屈みます。
   ただし今度は、体重を右足だけで支え
   左足には体重をかけません。

「3」膝を伸ばしながら、左足を前へ踏み出します。
   (1と逆の状態になります)

「4」右足を前へ 1歩踏み出す
「5」左足を前へ 1歩踏み出す

「6」初めと同じ

覚えにくい人は、1拍目から
タン ウン タン タン タン ウン
と 口ずさんで 歩いてみましょう。
「タン」で一歩進み、
「ウン」は 次に進む足を地面に着けず、膝を曲げる。
これで、メヌエットの基本ステップになります。

補足:
あくまで 直線的な踊りなので、
ワルツのように 回ったりしません。
部屋の端にきて、これ以上進めないとなれば
次の一歩を 後ろに出して、後じさりの要領で進みます。


サラバンド(Sarabande)

2008年08月15日 | 音楽
          

フランス・ドイツでは ゆっくりとした3拍子の舞曲。

16世紀頃 ラテン・アメリカや スペインで
歌とともに踊られたダンスだったものが
17世紀初めに イタリアへ入り
フランス・ドイツへと流れたようです。
      
もっとも「異国趣味」として入ってきたこともあり
本来のスペインのサラバンドとは かなり変化しています。
特に フランスでは、
「テンポのゆっくりした 荘重な雰囲気をもつ舞曲」
として 発展し、ドイツも その影響を受けました。
(スペイン・イタリア・イギリスは 速いテンポが主流)

サラバンドには、特定のステップは無いそうですが
一応、私の習ったステップを 書いてみます。
        

【1拍目に、右足を出す場合】

まず 右足を少し後ろに引いた状態で構えます

「3」 右足を左足の横へ そろえます。
   ただし、右足に 体重はかけません。
   この時、体重を支える 左足の膝を少し曲げて
             (↑次で伸び上がる準備)
「と」 左足の膝と足首を伸ばし、やや爪先立ち状態に。
    一見 両足をそろえて 爪先立ちしているようですが
    体重を支えているのは左足です。

「1と」爪先立ち状態のまま(しかも左足で体重を支えたまま)
    右足の爪先を地面から離さずに 前へすべらせていきます。
    右足が前へ動くにつれ、重心が右へ移動します。

「2」完全に 重心が右足に移り、かかとも地面に着きます。
   (左足は 後ろに爪先がついている状態)
    右足が前、左足が後ろの状態で ポーズが決まります。

「と」後ろになった左足が 次の「3」で
   右足の横にそろうよう、前へ移動し始めます。

この後は、左足と右足の動きが逆になって
同じステップが 繰り返されます。
(次の「3」→左足を 右足の横にそろえる)

このように
2拍目で、重心が完全に移動しきることから
ここに 音楽上のアクセントが来ることがわかります。

結構 爪先立ち状態が長いので、
準備運動をしっかりと、足首を柔らかくしから
チャレンジしてみてください。

クーラント(Courante)

2008年08月14日 | 音楽
      

フランス風クーラントは
ゆったりとした3拍子系のダンス。
ルイ13世時代から、貴族に大変愛好され
ルイ14世に至っては、これの練習のために
ダンス教師について 時間を割いたそうです。
(国王としての仕事があるにも関わらず

当時の舞踏会では、
身分の高い人から踊る というしきたりで
『ブランル』という 集団で踊る舞曲の次に
ソロで踊る舞曲がくるのですが
このクーラントは、その ソロで踊る最初の曲でした。
つまり、最初に 国王と王妃が踊る曲だったわけですね。
      
実際の動きは というと、
残念ながら、これは講座を受けられなかったので
本から 動きを想像するしかありません。
確認した 一番わかりやすいステップは
1拍目で、すっと上へ伸び上がるように1歩前へ進み
2拍目で、反対の足の つま先を床にすりながら
      前へ移動させていき(体重はかけない)、
  2拍目の裏で 最初に踏み出した足の膝を曲げ
   次のステップへの力をため
3拍目の瞬間、伸び上がるようにして(小さく跳躍する感じ)
 すり足を前に出し、体重も そちらへ移す

という感じのものでした。

1拍目と3拍目に ステップがきて
しかも、3拍目から1拍目へ向かうエネルギーが強いのが
このダンスの 特徴のようです。
        
本の説明も難しいけれど
踊ってみると、尚難しいです。(優雅に動くのが)
結構 複雑なステップなので、
メヌエットより ゆっくりとしたテンポの割りには
実際のところ、付いていくだけで必死な感じ。

今度、講座が再開されたら、
   きっちり確認してまいります。

補足:ルイ14世時代が終わった後は
クーラントの流行も終わり
最初のソロ・舞曲は メヌエットになりました。

アルマンド(Allemande)

2008年08月13日 | 音楽
          
フランス組曲の 1曲目に 必ず登場する舞曲。
もともとは
「ドイツ人の・ドイツ語の」という意味のフランス語で
「ドイツ風舞曲」が フランスで「アルマンド」と呼ばれ
それが後に ドイツへ逆輸入されたと見られます。
      
舞曲としての アルマンドは、
ほとんど4分音符と8分音符で できている
ゆったりとした曲で
荘重に歩くことを基本とした 踊りでしたが
このゆっくりした曲を、当時の楽器 
チェンバロやリュートで演奏すると、どうなるか。

弦を弾いて鳴らす楽器ですから、音が持続しないのですね。

「G線上のアリア」なんて
バイオリンという楽器だからこそ、
あんなに長く、音を持続させられるのです。
あれを お琴や三味線で演奏したら、どうなるか。
(↑ チェンバロ同様、弦を弾いて鳴らす楽器)
ペ~ン・・・・…

普通に弾いたら、音が消えてしまいます。
しからば、和音を分散させたり
技巧的な装飾をこらしたりして、変奏するしかありません。

というわけで、器楽曲としての アルマンドは
本来の踊るための アルマンドから独立して
「演奏専用アルマンド」となりました。
あふれるほどの、16分音符やトリルは
音消え防止の、穴埋めなのでしょうね。

さて
「器楽曲用アルマンド」が 実際に踊られることは無くとも
本来の曲の 雰囲気は、大切です。
では、どんな踊りだったのか。
        
簡単に言いますと
男女一列に並んで手をつなぎ、
「3歩進んで 片足を上げる」。

2拍子系の音楽に合わせて
左足 ・右足 ・左足 ・右足を前に上げる
右足 ・左足 ・右足 ・左足を前に上げる
(一歩は、4分音符1拍と同じ速さです。)
これが基本で、
広間の端まで行ったら 進行方向を変える
という感じだったらしい。
      
バッハのアルマンドに合わせて 
実際に このステップを踏んでみると
爪先立ちで 歩幅小さく 優雅に歩く感じでしょうか。
ゆったり といっても、そんなに遅くはない。
歩けないほど 遅く弾いてはいけない曲です。

補足:舞曲としての アルマンドは 18世紀後半、
  どんどん変化して、軽快なダンスとなっていきます。


フランス組曲

2008年08月12日 | 音楽
    

バッハの作品に「フランス組曲」と呼ばれる
鍵盤楽器のための組曲があります。
現在、お盆休みを利用して
私が おさらいしている作品です。
   
この「フランス組曲」は6つありまして
各組曲の中に
アルマンド・クーラント・サラバンド
メヌエット・ガヴォット・ブーレ・ジーグ
などといった舞曲が 6~8曲くらい入っています。
    
現在『バロック・ダンス』と呼ばれるこれらの舞曲は
17世紀初めから18世紀半ばにかけて
フランスを中心に 流行していました。
中でも ベルサイユ宮殿を造った ルイ14世は
ダンスが大好きで、本人もダンスの名人だったとか。

バッハの作品のように 鍵盤楽器用に作曲された組曲は
実際のところ、踊るためのものではなく
あくまで演奏用だったのですが
クーラントやメヌエットなどが
「古き良き時代の文化としての舞曲」ではなく
まさに その時、宮廷での舞踏会で
実際に踊られていたダンスですから
フランスとドイツ地方との地域差はあっても
バッハは どんな踊りか知っていて
作曲しているわけですね。

フランス革命後、貴族文化が崩壊して
これらの舞曲は 廃れてしまいましたが
当時の ダンス教師が書いた
『舞踏譜』というものが、今でも残っています。
300年経った現在、研究家の方々が
これを元に ダンスを再現しようとしているのです。

日本でも、これを日本語に訳したものが出版され
バロック・ダンスの講座も 時々開かれています。
実際、7回くらい参加してみたのですが
おもしろいんですよ。そして、結構ハード。

この お盆休みは、私の復習も兼ねて
バロック・ダンスをレポートいたします。