【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

最近の子供

2019-01-11 07:42:04 | Weblog

 昭和の時代に、「最近の子供は漫画ばかり読んでいて本を読まなくなった」と嘆く声を聞いて、子供だった私は笑いそうになりました。だって私自身は「本ばかり読んでいないで、外でもっと体を動かせ!」と言われて育っていたものですから。本を読んでいたら文句を言われ、本を読まなくても文句を言われる、一体どうしろと?と思ったのです。
 そういえば最近は「最近の子供はスマホばかり見ている」と文句を言う大人が多くいます。これってかつての「読書敵視」「漫画敵視」とどこか違うんですかね?

【ただいま読書中】『せつない動物図鑑』ブルック・バーカー 著、 服部京子 訳、 ダイヤモンド社、2017年、1000円(税別)

 いろんな動物は人間と似ていたり違っていたりします。その異同を「せつない」という切り口でまとめた本です。
 かわいらしいイラストと共に紹介されるのは……
 「カラスはきらいな人間の顔を忘れない」……他のカラスに協力を求めて集団で攻撃することさえあるそうです。
 「ハトはめんどくさいことを先のばしにする」……エサを得るために面倒なことをしなければならない実験でわかったそうです。
 「ゴリラは人間からかぜをうつされる」……遺伝子の共通部分があまりに多いから。風邪をひいたまま動物園に行くのはやめましょう。
 「ワニの脳はオレオより軽い」……ワニの脳は8〜9g。オレオ1枚は10g。
 「アデリーペンギンはがけからなかまをつき落とす」……崖っぷちで押し合いへし合いをしていて、まず一羽が突き落とされます。それが安全に泳いでいることを確認してから群れが飛び込むそうです。
 「一匹狼は遠吠えをしない」……呼びかける相手がいませんから。
 「ハクトウワシは巣を巨大化させすぎて木から落としてしまう」……記録された最大の巣は、幅2.7m、高さ6m、重さ1.8トン。枝が折れるわけです。
 「キリンが眠れるのは1日に3時間だけ」……草食動物は睡眠時間が短いのですが、キリンは特に短いそうです。
 「アリが寝るのは1日に16分間だけ」……それも仮眠だそうです。
 「トビイロホオヒゲコウモリが起きていられるのは1日に4時間だけ」……その4時間はもっぱら昆虫を捕まえることに費やされるそうです。
 「生まれた瞬間キリンは2m落ちる」……キリンは立って出産するからです。
 他にも「せつない」話がてんこ盛り。クジラとかタコとか、面白いですよ。いやあ、動物の人生(動物生?)ってせつないなあ。たぶん、人間の人生も。