【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

日大フェニックスは甦るか?

2018-05-23 07:05:18 | Weblog

 日大アメフト部の“例の選手"が記者会見をしました。警察に被害届を出され、このままだと監督に「選手個人の問題」と刑事事件の全責任を押しつけられることにやっと気づいた、ということなのでしょう。だけどこの後、監督、というか元監督で大学のナンバーツーの常務理事(次期理事長?)から、とんでもないいじめを受けることになるでしょうね。この選手、加害者だけど、同時に被害者? 本当に罰せられるべき首謀者は、誰?

【ただいま読書中】『進撃の巨人(15)(16)(17)』諫山創 作、講談社、2014年・2015年、440円(税別)
 13巻から、「人間同士の戦い」がずっと続いています。ただし憲兵隊はほとんど全滅したらしく、こんどは中央憲兵隊が表に出てきています。その主要武器は散弾銃。どう見ても「対巨人」ではなくて「対人」部隊です。巨人から人類を守るために志願したはずなのに、巨人ではなくて人間を殺すために訓練をしている、って、憲兵たちはどうやって自分を納得させているんでしょうねえ。
 「巨人の秘密」を抱えた一家は、それによって巨人も人間もコントロールできるはずなのに、敢えて何もせずに「巨人が人を食う世界」をそのまま放置し続けています。一体その「秘密」の正体は?
 巨人になる力を持っているエレンは、ずっと人の姿で鎖につながれたままです。だけど16巻の最後、ついに巨人が登場。ある人が泣きながら薬物を摂取することで、これまでにない大きさの巨人となるのです。それに対して仲間たちに救われたエレンもまた、泣きながら巨人になります。巨人と巨人が(巨人にとっては)狭い地下空間で対決です。私はガメラとイリスの京都駅ビル内での対決を思い出したりしますが、「巨人」がさらにどんどん巨大化したりさらに強力になるのを見ると、「対決もの」にありがちな「インフレの法則」が出てきたのかな、とちょっと不安も感じます。
 そして17巻では久しぶりに対「巨人」戦。そしてしばらくのどかな間奏曲。人類は新しい政治体制の下で、力を蓄えます。そしてエレンを待ち受ける次の敵は……
 連載が続くうちに主人公の顔が最初のものとは違ってくる、はよくある話ですが、本書でもエレンとミカサの顔が少しずつ美形に変わってきています。もしかしたら成長しているのかもしれませんが、作者の画力が向上しているのかもしれません。骨格や筋肉についての描写が厚みを増していますし、特に17巻では「死相」がちゃんとわかるように描かれていたのには感心しました。