~ヤコウガイとは~
この連休は、奄美博物館で、ヤコウガイアクセサリー作りの講座があった。
これまでも、何度か博物館で開催されていて、そのたびに博物館の高梨さんがブログで紹介して下さっていたのだが、毎回都合がつかず、涙を呑んでいたもの。(今回の講座紹介は→こちら)
今回、初めて参加することができた!
←我が家のヤコウガイ。
これは結構小ぶりなほうかな。
大きいものは、子供の頭ほどもある。
これからヤコウガイのアクセサリーを作るのだが、その前にまずはヤコウガイについてのお勉強。
講座は、まずこの日のアクセサリー作りの講師である池村茂先生がヤコウガイの生態を主に、博物館の高梨修先生がヤコウガイの歴史的価値について説明して下さった。
池村茂先生は、徳之島の「工房 海彩」を主宰なさっている、ヤコウガイ工芸家の第一人者。(詳しくは→こちら)
博物館の高梨修先生は、「ヤコウガイの考古学」という本の他、奄美諸島の考古学に関する論文や著書多数・ヤコウガイから考える奄美の歴史研究の専門家中の専門家というか、本家本元。
ヤコウガイの貝殻や加工品が奄美の遺跡から多数発見されたことから、奄美が古代の交易の一大拠点であった可能性が高い、という考古学上の大発見を今証明して下さっている。
(...と、こんな簡単な紹介のしかたでは甚だ不十分だと思うのだが。)
高梨さんのブログのトップ画像は、現在池村さんの撮ったヤコウガイの稚貝になっている。
奄美のヤコウガイの両雄がタッグを組んだ、最強の講座なのだ。
この日の持ち物は、筆記用具だけ。さてさて、娘達の取ったメモを元におさらいしてみよう。
長女(小3)はこれだけ。これだけかよぅ~
この通り、ヤコウガイはサザエの仲間で、南の海の貝だ。水温・餌の関係で、日本の場合、沖縄から屋久島までしかいないそうだが、世界的にはかなり広い海域に渡って生息しているとのこと。稚貝と成貝で食べる種類は違うそうだが、とにかく海草を食べているそうだ。
世界的に見ると、奄美・屋久島までのヤコウガイは生息の北限に当たるそうで、他地域のものに比べて成長が遅いとのこと。
成長が遅いと、その分真珠層がゆっくりと形成されるため、ここのヤコウガイの美しさは世界一だそうだ。
う~ん素晴らしい。「世界一の美しさ」と聞いただけでほれぼれ...
他にも、ヤコウガイが何歳かということは、必ずしも大きさで判断するのでなく、その貝がどこの海域で取れたかによって判断するというようなことなど教えていただいた。海の水温や餌の状態で成長の度合いが違うだめだ。
車一台の話はちょっとおいておいて...次女(5才)はどうか?
%&※★?x?@*??(↑クリックで拡大します)
よくがんばった。母が解読を試みよう。
「やこうがいのあくせさりーづくり???
いせき なんせいき(7世紀) かいの きんきらきんにひかっている
やこおがいで つくった おてら らでん いわてけんの
らいばる(←ひらいずみ??)
へいあんじだいの みやこ みなみのしまから はこばれてきた
ぼうえいしょうの にゅうす つよさひ(?) みなみのしまからきた
しょうにんの しとたちが やこうがいの ぺんだ(ん)と」(ここで力尽きた模様)
古文書の解読をする人を尊敬ー。
しかし、次女も結構話を聞いていたんだなーと妙に感心した。
学術的に間違ったことを書くと大変なので、あくまでも次女のメモの解読に励むと...。
高梨さんは、旧名瀬市の小湊フワガネク遺跡(7世紀)の話(及び9~10世紀の土盛マツノト遺跡の話)・(ヤコウガイなど生息するはずもない)岩手県の平泉中尊寺金色堂をはじめ、ヤコウガイは都の螺鈿細工に使われていたこと、平安貴族の間では、ヤコウガイはブランド品であったこと。(貝ひとつで現代の車1台分くらいの価値←長女のメモ)そして、昨今防衛省の賄賂のニュースを聞いたりもするが、その昔も「ヤコウガイxx個献上するので、取り計らってほしい」というように賄賂の品にもなったことなどなどを教えて下さった。
支離滅裂気味なので、もっときちんと知りたい方は、ぜひ高梨さんの本やブログをご覧下さい。
これっぽっちの解読で妙に疲れてしまったため、アクセサリー作りは次回へ...
(すみません)
おっと。最後にもうひとふんばりして、ヤコウガイの語源についても書いておかなくちゃ。
ピカピカ光るから「夜光貝」ということではなく、ヤクガイとも呼ばれることから「屋久島で採れる貝」だから、ヤコウガイ。
...という説をネット上あちこちで見かけるが、高梨さんのブログにちゃんと答えがあった。
『ヤクというのは、固有名詞として屋久島だけを指すのではなくて、琉球弧(南西諸島)の総称として使われていた時期がありました。ですから、「ヤクガイ」とは、ずばり琉球弧で採れる貝ということなのですね。』ということだ。
屋久島で採れるからという説については、『ヤコウガイの呼称「ヤクガイ」について、屋久島で採れるから屋久貝といわれるという説は、正しくないと思われます。屋久島における縄紋時代以降の貝塚遺跡では、ヤコウガイはほとんど出土しませんから。』
なので、ヤク≠屋久島!
この連休は、奄美博物館で、ヤコウガイアクセサリー作りの講座があった。
これまでも、何度か博物館で開催されていて、そのたびに博物館の高梨さんがブログで紹介して下さっていたのだが、毎回都合がつかず、涙を呑んでいたもの。(今回の講座紹介は→こちら)
今回、初めて参加することができた!
←我が家のヤコウガイ。
これは結構小ぶりなほうかな。
大きいものは、子供の頭ほどもある。
これからヤコウガイのアクセサリーを作るのだが、その前にまずはヤコウガイについてのお勉強。
講座は、まずこの日のアクセサリー作りの講師である池村茂先生がヤコウガイの生態を主に、博物館の高梨修先生がヤコウガイの歴史的価値について説明して下さった。
池村茂先生は、徳之島の「工房 海彩」を主宰なさっている、ヤコウガイ工芸家の第一人者。(詳しくは→こちら)
博物館の高梨修先生は、「ヤコウガイの考古学」という本の他、奄美諸島の考古学に関する論文や著書多数・ヤコウガイから考える奄美の歴史研究の専門家中の専門家というか、本家本元。
ヤコウガイの貝殻や加工品が奄美の遺跡から多数発見されたことから、奄美が古代の交易の一大拠点であった可能性が高い、という考古学上の大発見を今証明して下さっている。
(...と、こんな簡単な紹介のしかたでは甚だ不十分だと思うのだが。)
高梨さんのブログのトップ画像は、現在池村さんの撮ったヤコウガイの稚貝になっている。
奄美のヤコウガイの両雄がタッグを組んだ、最強の講座なのだ。
この日の持ち物は、筆記用具だけ。さてさて、娘達の取ったメモを元におさらいしてみよう。
長女(小3)はこれだけ。これだけかよぅ~
この通り、ヤコウガイはサザエの仲間で、南の海の貝だ。水温・餌の関係で、日本の場合、沖縄から屋久島までしかいないそうだが、世界的にはかなり広い海域に渡って生息しているとのこと。稚貝と成貝で食べる種類は違うそうだが、とにかく海草を食べているそうだ。
世界的に見ると、奄美・屋久島までのヤコウガイは生息の北限に当たるそうで、他地域のものに比べて成長が遅いとのこと。
成長が遅いと、その分真珠層がゆっくりと形成されるため、ここのヤコウガイの美しさは世界一だそうだ。
う~ん素晴らしい。「世界一の美しさ」と聞いただけでほれぼれ...
他にも、ヤコウガイが何歳かということは、必ずしも大きさで判断するのでなく、その貝がどこの海域で取れたかによって判断するというようなことなど教えていただいた。海の水温や餌の状態で成長の度合いが違うだめだ。
車一台の話はちょっとおいておいて...次女(5才)はどうか?
%&※★?x?@*??(↑クリックで拡大します)
よくがんばった。母が解読を試みよう。
「やこうがいのあくせさりーづくり???
いせき なんせいき(7世紀) かいの きんきらきんにひかっている
やこおがいで つくった おてら らでん いわてけんの
らいばる(←ひらいずみ??)
へいあんじだいの みやこ みなみのしまから はこばれてきた
ぼうえいしょうの にゅうす つよさひ(?) みなみのしまからきた
しょうにんの しとたちが やこうがいの ぺんだ(ん)と」(ここで力尽きた模様)
古文書の解読をする人を尊敬ー。
しかし、次女も結構話を聞いていたんだなーと妙に感心した。
学術的に間違ったことを書くと大変なので、あくまでも次女のメモの解読に励むと...。
高梨さんは、旧名瀬市の小湊フワガネク遺跡(7世紀)の話(及び9~10世紀の土盛マツノト遺跡の話)・(ヤコウガイなど生息するはずもない)岩手県の平泉中尊寺金色堂をはじめ、ヤコウガイは都の螺鈿細工に使われていたこと、平安貴族の間では、ヤコウガイはブランド品であったこと。(貝ひとつで現代の車1台分くらいの価値←長女のメモ)そして、昨今防衛省の賄賂のニュースを聞いたりもするが、その昔も「ヤコウガイxx個献上するので、取り計らってほしい」というように賄賂の品にもなったことなどなどを教えて下さった。
支離滅裂気味なので、もっときちんと知りたい方は、ぜひ高梨さんの本やブログをご覧下さい。
これっぽっちの解読で妙に疲れてしまったため、アクセサリー作りは次回へ...
(すみません)
おっと。最後にもうひとふんばりして、ヤコウガイの語源についても書いておかなくちゃ。
ピカピカ光るから「夜光貝」ということではなく、ヤクガイとも呼ばれることから「屋久島で採れる貝」だから、ヤコウガイ。
...という説をネット上あちこちで見かけるが、高梨さんのブログにちゃんと答えがあった。
『ヤクというのは、固有名詞として屋久島だけを指すのではなくて、琉球弧(南西諸島)の総称として使われていた時期がありました。ですから、「ヤクガイ」とは、ずばり琉球弧で採れる貝ということなのですね。』ということだ。
屋久島で採れるからという説については、『ヤコウガイの呼称「ヤクガイ」について、屋久島で採れるから屋久貝といわれるという説は、正しくないと思われます。屋久島における縄紋時代以降の貝塚遺跡では、ヤコウガイはほとんど出土しませんから。』
なので、ヤク≠屋久島!
大人でも世紀があっち行ったりこっち行ったりの
この種の講話は聞き取りが難しいのに
よく捉えて今すねぇ 感心しきりです(笑!!
難しいお話をノートにとれるんですね☆
驚きです。
コメントの件わかりました。
PCの調子が悪かったようです。すみません。
やこうがい細工いいですね。
主人が若かれし時、よくペンダントトップや指輪
を作ってくれました。
でも今はやこうがいがないので出来ません(泣)
私も参加したかったです!!
昼間に潜って、夜光貝の這った足取りを見つけ寝床を襲います。
ふつうは、夜潜って、夜行しているのを、つかまえまるのに
工房も時間が止まった感じでとてもいいです。
良く話しを聞いて書いてますね~。ビックリです。
先日、沖縄ショップへ立ち寄ったらヤコウガイの貝殻が300円で売ってました。
へーと思いながら季節外れのヘチマとA&Wルートビアを購入。やっぱりサロンパスの味!
momoと同い年なのに、スゴイ!!ですね~。
この違いはナンだろう・・・。
作品の方の記事も、楽しみにしています。
どんなアクセサリができますか、楽しみにしています。
名前の由来は・・・知らなかったです!すごく勉強になりました!!
どんなのが出来たか楽しみにしておきます(^^)
全然意味わかってないと思うのですが、そしてもうすっかり忘れていると思うのですが。
「ヤコウガイはすごい」という雰囲気だけは掴んだかと(^^;
それにしても興味深いお話でした。ブログに書いておかないと、脳に記憶容量がなくて...
★minori-mamaさん★
今回はコメントもスムースに入ったようでよかったです。
ご主人が、お手製のヤコウガイアクセサリーを!!
すごいっ。さすが海の男!!うらやまいしい&うっとりです?それに、お店のHP拝見しましたが、まだ今十分お若いじゃないですかー!!
池村さんの奄美での講座、最近毎年あるようなので、次回はぜひいらっしゃれたらよいですね。
...それにしても、今はヤコウガイそんなに少なくなってしまったとは(涙)
★憂唄さん★
そうでしたねー!憂唄さんは徳之島にいらしたんでしたね!池村さんをご存知なんですね。
夜光貝の足跡を見つけるとはさすが。夜光貝を増やすための色々な取り組みもなさっているそうですね。ほんと、「プロフェッショナル」「第一人者」「芸術家」を感じさせる素晴らしい方でした。
★ほーげっちゅさん★
いやいや、メモを元に解説文入れたものですから、当然話とメモが合ってるだけで...。
解読し切れなかった自分がちと悔しいです。
「らいばる」を平泉と読むのはあまりに強引で、ここは高梨さんが何かライバルのお話をなさったのかもしれませんが、私の方が聞き逃してしまった気がしてなりません。「つよさひ」もわからなかったー。解読しながらbizaさんはすごいなぁと思いました。(レベルが違う...)
300円の貝とは安すぎます。それは「買い!」でしたね^^ ところで、A&W、未体験です。一説にはムヒの味とも聞きますが(^^; ムヒもサロンパスも誰が飲んだんじゃい!
★momoママさん★
お料理できちゃうmomoちゃんの方が、よっぽどすごいですよー。
ちゃんとお話聞いていた方に読まれると、我が家の話の聞きっぷりがバレてしまって恥ずかしいです。
作品作りのときは、熱中しすぎてあまり写真も撮れなくて...相変わらずダラダラしてしまい。文章の推敲能力無いもので(^^;
★NorthWindさん★
私の漠然としたイメージでは、「南の海の生き物=カラフル&きれい」そして、北の海の生き物は、ずばり「美味しい!」です。(イメージにかなり誤りがあるかしら?!) 自然なものを素材にした作品は、二つとないところが魅力ですね~ 出来はどうあれ、とても楽しかったです。
★もぱぴさん★
私も、夜光貝=夜光る貝、ぐらいに思っていました。ヤク貝と聞いてもまっさきに「屋久島の貝」と思いましたしねー。
由来ひとつにたどりつくにも、色々な研究がいるんですねー。考古学のお話は森羅万象につながって、とても面白いと思いました。
「主人が作ったのよ。これがいい・・・これも・・・」なんて、苦労の作品を進めて下さいました。
素人には分からないけど凄い価値を知りました。
それは↑お嬢様の作品を見たからです。買って良かったと思っています。
お店の人とのやりとりもまた、大切な旅の思い出ですね。最新のエントリーにヤコウガイの作品を載せました。最後の方にリンクしている高梨さんのブログに飛ぶと、びっくりするような工芸品が並んでいます。ぜひご覧下さいね!