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アダン

2006-07-27 23:46:00 | 奄美-自然
Adan1_1奄美に来て、初めてこの実を見て子供達が叫んだ。
「パイナップルだ~!」

確かに、葉っぱも似ているし、オレンジ色の実の大きさもちょうどパイナップルぐらい。でも、パイナップルは木にならない。(実のつき方はこちら

この木は「アダン」。






奄美の海辺には、必ずと言っていいほど生えている。海辺に限らず、内陸部にもあるが(写真は、奄美市名瀬の三儀山)、日向を好むからなのか、高い山やうっそうとした森では見かけない。

こんなに立派な実、まずは食べられるかが気になる私。でも、残念ながら人に聞くと、「食べられないよ!」
実際は食べられない(=有毒)というよりは、食べてもおいしくないということのようだ。(→参照
年配の奄美人(アマミンチュ)なら、子供の頃トライしたこともあるのではないかしら?

実(み)はおいしくないが、新芽はおいしいそうで、奄美料理では見たことはないが沖縄の八重山地方には、この新芽を使った料理があるそうだ。(「アダンの芽のいためもの」で検索するとヒットする。)見た目も味も竹の子のような感じなんだとか。
フィリピンでは葉を米飯に入れて炊き、新米のような香りをつけるという。他にもカゴや帽子を編んだりと、葉っぱは何かと使えるシロモノだ。



このアダンはタコノキ科。幹からタコの足のように気根が出てくるから...。そう、この無数に出ている放射状のは、幹でなく根っこ。ガジュマル(クワ科)なんかもそうだが、こういうふうに幹から気根が出ている木を見ると南の島を感じるな~

Adan2_1

天然記念物のオオヤドカリはこの実が好物で、夜更けの海岸には落ちた実の周りにたくさんのヤドカリさんたちがいる、と先日教えてもらった。早くこの目で見てみたい。夏休み中にお目にかかれるかしら。