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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「今が(悪化の)ピーク」とは誰も言わない米住宅市場

2008年06月25日 19時22分20秒 | 金市場
日本時間の明日の未明3時15分に発表されるFOMC声明文を控え全般模様眺め。昨夜、「今夜のNYが見もの」とした金価格も戻りきれず890超えで頭を抑えられ結局もみ合い。急落はあっても200日の長期線(移動平均線)と100日の中期線に挟まれたレンジ内の取引。チャートはきれいな三角もち合い形成中。

昨夜からの話題は米住宅価格の動向。発表された4月の全米10都市の一戸建て住宅価格(S&Pケース・シラー住宅価格指数)は前年同月比で16.3%の下落と年始以来4ヵ月連続で2ケタの下落となった。単月でも1987年の調査開始以来最大の下げ。20都市で見た場合でも前年比15.3%の下落。4月のデータでは前年同月比でみて全ての都市で値下がりという状況に。それでも2004年の水準なので、それを“まだまだこれから”と見るか否かは、各方面で温度差がある。ハーバード大学は自らの資金運用でこれまでオルタナティブ運用を積極的に手掛けるなど(つまりリスクを取って)大成功してきたことで有名だが、今週の月曜日に住宅市場に関するレポートを発表し、下げもまだ道半ばで今後は失業率の上昇が更なる(悪化の)後押しをする可能性ありとしていた。

ますます今後の銀行決算に注目が集まることに。

昨夜は、NYに本部を置く調査会社「コンファレンス・ボード」による6月の消費者信頼感指数の発表もあったが、50.4ポイントと5月の58.1ポイントへと低下、こちらは1992年以来の低水準となった。消費者の今後の消費行動を見る上で重視される指数だが、住宅価格の下落やガソリン価格の上昇など圧迫要因が重なった結果の信頼感指数の低下と読めるもの。、ドル相場には悪材料といえるが、たいした反応がないのは織り込み済みもあろうが、この辺りは月初からの米当局のドル安牽制発言が多少なりとも効いているということか。

ちなみに消費者信頼感指数の調査回答者のうち2.2%が今後半年以内に家を買う意向と回答しているが、この数字は25年ぶりの低水準とされていた。さて後9時間後のマーケットはどんな按配になりますか。

声明文 影を落とすか トリシェ発言

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