goo blog サービス終了のお知らせ 

亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

本日は日経CNBCでした (ユーロ圏のデフレ懸念)

2014年02月24日 23時56分10秒 | 金融市場の話題

ユーロスタット(EU統計局)が今日発表した1月のユーロ圏の消費者物価指数(CPI)が前月比マイナス1.1%となり、ユーロ圏として統計を取り始めて以降の最大の落ち込みになったと。一応、前年比では0.8%の上昇にはなっている。国別ではイタリアが前月比でマイナス2.1%と落ち込みが最大になった。ユーロ圏では大国のイタリアがこの状況では、いわば低体温症に陥っているわけで、前のFRB議長ベン・バーナンキならば、量的緩和策の導入ということなのだろう。

財政緊縮を強烈に唱えるドイツに主導されるような形で、いずれにしてもユーロ圏はリーマン・ショック以降の世界金融の荒波を超えようとしてきたが、いよいよデフレ色が強まったということ。それでもECBは日本化はない、日本とは違う、日本のようにはなっていない、と言っているのだが。

準備預金といって市中銀行が中央銀行であるECBに預け入れる預金の金利をマイナスにして、強制的に貸し込みをさせようという案が、ユーロ圏では検討されているとされる。これまた異例の策だが、ECBが1つの政府に対して政策責任を負う通常の中央銀行であれば、ここに至る前の段階で手を打てたのかも知れない。

シドニーのG20では、世界的に成長を2%押し上げるという目標が設けられたとのことだが、黒字を貯めこんだドイツの積極姿勢を引き出したいという側面が指摘されていた。このままユーロ圏がズブズブと沈み始めたら、FRBもTaperingなどと言っていられない可能性もある。それとも、このところ明るさが指摘されているユーロ圏だが、このデータは峠を越えた過去のもの・・・というわけでもあるまい。3月6日のECB定例理事会の注目度がグッと上がった。

本日は夕刻17時からの日経CNBC「デリバティブ・マーケット」出演だった。

金市場の最近の堅調展開についてがテーマだった。昨年末の最終放送日にも担当したが、その際に、「NY先物市場はこの上を誰が売る?というくらいショートに傾いている」というふうに話した。売り方の目論見どおりFRBの緩和策縮小が始まり、さぁ皆さんtaperingです、始まりましたよ、金を売ってください、その下がったところをワタシタチが買戻し利益を出します・・・・・のはずが、そうはいかなかった。これ以上売る人がいなかったからだ。

・・・で下がらないので、焦れた連中からカバーにかかり(買戻し)値が上がるとテクニカル要件が好転。そうこうしている内に、アルゼンチンが火を噴き始め、それがトルコだ南アだと飛び火。これはイカンとさらに買戻しに向かっている足元で、アメリカの指標がよもやの減速に。ますます金は買いじゃないか・・・となり現在に至る。それを2月12日のここに、「総弱気に傾いた市場心理の揺り戻し」としたが、その言葉そのまま本日の放送でテロップにしてもらった。

最後にイエレン議長の延期された議会証言なども注目されるが、この流れの中で(来月)1400ドルほどまで行く可能性について話した。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« タイもウクライナも、そして... | トップ | ここでも中国の影が »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金融市場の話題」カテゴリの最新記事