昨日は、中国が夕刻6時過ぎ、つまり日本時間の7時過ぎに追加緩和を発表。異例の利下げと準備率引き下げの同時発表。異例と言えば、平日の発表もそれに該当する。株安に促されてのものであることは、否定のしようなし。かなりの危機感の表われと見られた。となるとその効果の程が注目された。というのも、ここまで見られたように効かないとなるといよいよ中国政府の対応力に疑念というか制御力の限界を感じさせるからだ。結果は微妙なものに終わった。上海株の下げを止められたかというと、一時は心理的節目となっている3000ポイントを上回ったものの維持できず、前日比1%超の下げとなったので止められなかったことになる。ただし、日経平均が前日比570円高で終わったのは、まだ上海が3000ポイントを維持していた時間帯のこと。東京の引け後に、マイナス圏に沈むことになった。
今夜のNY株は再び前夜のようにヘッド・スタートとなっている。昨日大幅高の欧州株は軒並み小反落状態。NYも昨日の引け味が悪く意外な展開となったことから、最後まで見ないと分からないという展開。NYといえば、新築住宅販売はよかったので中古住宅販売と合わせて住宅の戻りはホンモノということか。ただし、コンファレンスボードの消費者信頼感指数については、8月13日までの調査となっているので、今回の世界的な株価の波乱は反映されていないもの。全般的に、売られ過ぎ状態に至った市場が自律反発の動きを見せているのが本日の展開ということになりそうだ。
株式市場に落ち着きが出ると、関心は再び米国指標の結果に戻ることになるが、たとえば本日発表の7月の耐久財受注なども予想を上回る結果となっているので、好結果が続くとまたぞろ9月利上げ観測が高まることになりそうだ。センチメントはコロコロ変わるのが習い。あれだけ悲観に傾いたのにねぇ・・・・と、のど元過ぎれば熱さ忘れるのは、金融市場のパターン。今夜は、株が買われ金が売られている。