上海株は今日も8%近い下げとなり、結局、大幅安で始まり一時はプラス圏まで浮上した日経平均だったが、引きずられるように大幅安で終わることになった。今夜、中国人民銀行は、追加緩和策を発表した。だたし、追加緩和観測は先行してWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が報じていたもの。
昨日は、ここの更新が日本時間の午後9時前だったが、その1時間ちょっと後のNY市場では株価先物とドルが半ばフラッシュ・クラッシュのような状態になり、大波乱となり驚いた。値動きを知ったのは10時台のTVニュースだったが、おいおいおいおい、さっきボラが大きくなりがちと書いたんだけどなぁ・・と思った次第。頻発することはなくとも、今後も昨夜のようなことは、折に触れ起きるということ。
それにしても株価が一向にコツンとこないのは、断続的に海外筋の先物売りが出ているからだろうか。おそらく日銀のETF買いなどは入っていると思われるが、さすがの官制相場も外からの大量売りに抗えぬということか。今回の下げはこの数年何度かあった急落相場と比べ、マーケット自体の自律的な動きが起きにくいのは、ひとえに不透明要因が重なっていることにあるのだろうと。最右翼は中国だが、ごく最近まで大手証券系のアナリストは中国が相応の景気刺激策を打っていることを理由に、少なくとも予想値より上振れのデータを読んでいたほどだった。したがって先週末のマークイットのPMIの結果は彼らとその情報を得て投資をしていると思われる多くの投資家にはサプライズだったろう。そもそも中国が減速傾向にあることが指摘されたのは半年以上前だし、念頭にはあったはず。6月から7月の株価の急落とその対応というのが、不確定要因ではあったが。
昨日も書いたように中国は社会主義市場経済という独特のモデルと標榜するが、その歪みが溜まっているが、そのための改革が難しい。先送りしているうちに株のバブルが弾け、次に割高に貼り付けていた人民元バブルが弾け、経済の綻びが表面化という流れか。
株式市場もここまで来ると、振り子は振り切れるところまで行かないと返ってこない状態。
既に売られ過ぎの領域ゆえに、センチメント回復のきっかけ、あるいは材料が必要となる。
昨日書いたように中国政府が市場操作より確たる支えの政策を発表し、納得を得ることが先決だが、目先は、どこかで流れが止まればOK。