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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ユーロ圏国債の上昇に救われた?SNB(スイス国立銀行)

2015年01月19日 23時33分07秒 | 金融市場の話題
本日のNY市場はマーチン・ルーサー・キング誕生日で休場。金市場の方は、アジアの時間帯初めに益出しの売りが出たものの大きな動きはなし。ロンドンの取引時間帯も静かに推移。先週1週間で60ドル強、率にして5%の上昇と週足では2013年7月以来の上げを記録したことを考えると、売りが出て当たり前だが、買いも相応に見られ売り買い交錯ということか。NYが休みということも、目立った動きのないことにつながっている。

先週の金市場の内部要因の話題は、金ETFに久々のまとまった資金流入が見られたこと。最大銘柄のSPDRゴールド・シェア」の残高が16日に13.74トン増え、これで15日の9.56トンと合わせて23.3トンの増加となった。1日13.74トン増という規模は、久しく目にしていないことから調べてみたら、2011年8月8日の23.62トン増、以来のものだった。おそらく欧州での増加ではないかと見ている。いわゆる「質への逃避」という観点からの資金流入は、前はいつだったか?という感じだ。

ところで本日、あるリポートを書いていて思ったのは、今回のスイスフランの対ドルベースでの暴騰で、外貨準備に占めるユーロの割合が50%に迫っていると見られるスイス国立銀行(SNB)だけに、評価損が膨らんでいると見られるのだが、内実は意外に少ないのではないかということ。というのも、ユーロ買いを進めとりわけ過去2年は資産が急増したわけだが、それらはユーロ圏主要国の国債になっているはず。ならばこのところの債券価格の大幅上昇(利回りの低下)の恩恵を受けていることが考えられるわけだ。各国ともにいずれも過去最高価格を更新しているわけで、値上がり益を考えると、為替変動による損失はかなり相殺されているのではないかと思われる。中には利益になっているものもありそうだ。それほどの債券の大相場が現出しているのが、足元の状況で、すでにバブルの域に突入していると見られる。

先週は、いつ金は追いすがるプラチナを振り切るのか・・・・というよりも、金に追随して上がるプラチナの意外な強さを感じたのだが、週末になりやっと価格差が開くことになった。本格的な質への逃避という環境であれば、さらに開くと思われるが、ECB理事会での政策の内容やギリシャ情勢次第ということになりそうだ。




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