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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

CEOはのたまう「不当な円安も不振の原因」と

2005年06月08日 16時26分13秒 | 金融市場の話題
(16:25)6日に触れたがGMの株主総会が開かれた。今朝の日経一面にあるように北米地区の工場閉鎖を踏まえ2008年までに米国で2万5千人の人員削減を軸とする経営再建策を発表した。結果的に02年に年間600万台の生産能力を500万台に落とすというのが骨子になっている。昨年末の北米の従業員数は18万1千人ということなので14%に相当する。たしか春先の合理化案ではドイツを中心にしたヨーロッパでの1万人規模の人員削減のみにとどまっていたので、かなり踏み込んだイメージだが、ウォール・ストリート・ジャーナルに紹介されていたモルガン・スタンレーのアナリストの判断によると「正しい方向に向けた小さな一歩」というものだった。結局、レガシー・コスト(負の遺産)と表現されている総勢110万人に上るとされる退職者と現役従業員の医療費の負担(加えて年金の問題)について、どう手を打つか目鼻がついていないことが問題視されている。有力子会社のGMAC(ジーマック、GM・アクセプタンス・コープ)の扱いについても売却を含めいくつかの案が検討されてきたようだが、触れられず仕舞い。この金融会社を手放すことは、下手をすると命取りになりかねないので手は付けられないのでは、というのが個人的な意見。その中で先日触れたように、7月から大幅値引き販売を実施するが、その成否がますます重要性を帯びてきた。繰り返すがこちらも下手をすると「貧すれば鈍する」ということが現実のものとなる。格下げによる金融コストの上昇も今後のことだし、厳しい状況は続くということ。折にふれ、材料を提供してくれるでしょう。

今朝のNHKでもこのニュースを扱っており、気になったのは同社ワゴナーCEOの話で、“日本円は日本政府の不当な市場操作で割安に維持されており、GMも影響を受けておりアンフェア”というようなことを言っていたが、やっぱり為替問題に落ちて来たぞ。円ショートに傾いているだけに、揺り戻しかな。
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