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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

巡る巡るドルは巡る

2005年08月23日 11時16分33秒 | 金市場
昨日の夕刻は、日経CNBCの生番組出演だった。テーマは「金市場、本格上昇入りか?」というもの。構成段階では内容盛りだくさんで時間が心配されたが、最近の市場環境の説明と今後の注目点の一部を削ったことで、丁度6分35秒ぴったり過不足なしで終了。

まぁ最近の値動きを本格上昇入りかと問われると、「上昇トレンドの確認という位置づけ」となる。現在の金市場は一言で表わすと「構造的な上昇環境に入っている」ということ。典型例は、米国の赤字の問題。史上最高水準を更新し日本円で年間70兆円にもなり、更に膨れ上がる米貿易赤字は、言葉を換えると「ドルの垂れ流し」であって、その金額が急速に拡大しているということは、そのまま将来のドル安要因を作っているという解釈になる。
この環境が金価格を刺激する。引締め策がここまで効かない背景でもある。

ならば赤字が膨れ上がりながらも、ここまで何ら問題なくやってこられたのは何故か?ここでグローバル化の進展が登場する。資金移動に国境がなくなり、しかも中国、インドといった旧社会主義圏をも取り込んだいま、米国が“垂れ流した”基軸通貨ドルは地球上をグルグル回っている。回転速度が上がれば、それだけマネーの通り道になっているところは熱くなる。すなわち景気は良くなり、資産価格、商品価格は上がる。そして結局マネーは、また米国に戻っていく。もちろん米国が自国への資金還流を促す政策を積極的に取ることにもよる。ただ残念ながら、この循環の拡大には限りがある。循環への新たな参加者を見つける必要があるからだ。ここまでは成功した。それがBRIC’Sというわけだ。えっ?アフリカ諸国はどうかって?この秋にも債務を帳消しにする具体的動きが始まる見込みだが、新たに循環に取り込むのは無理だろう。

添付の絵は、英経済紙フィナンシャル・タイムズに掲載された風刺画。米国発の資金循環を非常にうまく、わかりやすく表わしていると思う。ひび割れた豚に描かれた$。この循環の持続に疑問を持ち、不安を抱く投資家は金を手放さないし、折りあらば買い増しに向かう。それが結局需給を締める。決して高値は追わない。高値追いは、ヘッジファンドに任せるのだ。
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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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オカァーサン (猫マンマ)
2005-08-23 15:38:18
駒大苫小牧の優勝で

ソーメン × 二日



不祥事では 



何か固まったもの食べたいニャ

この夏、超えられるか・・・_| ̄|○ 



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