亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

レンジで肩慣らし

2011年08月30日 16時37分19秒 | 金市場

NYの時間帯に入り、発表された7月の米個人消費支出(PCE)が前月比プラス0.8%と予想値のプラス0.5%を上回ったばかりでなく、今年2月以降では最大の伸びとなったことを

ポジティブ・サプライズとしてNY株は急騰。逆に金には売りの口実にされた。足の速い資金に席巻されてから、こうした目先筋の造る流れに沿った展開となっている・・・・といってもわずか数日の話だが。NY時間外で非常に取引の薄い週明けアジアの開始で高値を付けるのは、このところのパターンとなっている。今週も1840ドルで明けた。

 

先週の記録的な乱高下がもたらしたものに、果たしてこれだけ値動きが不安定なものを安全資産と見なすのかという疑問がある。イレギュラーではあるものの、確かに3営業日で200ドルもの値動きでは、こうした指摘も出てこよう。一方で、急落によりアジアを中心とした実需の買いを呼び戻すという面があったことも指摘できる。国内でも先週後半の急落場面で、ワンロット数十キロや100キロ台という個人による地金購入の話も聞こえてきている。“下げたら買いたい”という投資家は内外でまだまだ多い。

 

さて急落で調整局面入りしている金だが、日柄整理の様相。今週は週末に恒例のイベント、木曜にISM製造業景況指数(50を割れるか否か)、金曜に8月の米雇用統計(雇用増が先月を下回るか否か、失業率は)ときて連休入りとなるため、いわゆるポジション調整的な動きは出やすい。来週はレーバーディ明けで名実ともに夏休み明け・・・・って、夏休みなかった・・という感じの8月。1917.9ドルは目標になった。取りあえず滞留期間の短かった1700ドル、1800ドルを行ったり来たりのレンジで肩慣らし。


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