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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

国家による円キャリートレード

2011年10月27日 21時43分24秒 | 金市場

EU首脳会合さらにユーロ圏首脳会合と債務問題の解決に向けた動きが続く中で、金市場では解決への期待感に一筋縄ではいかない危機の長期化への見方がかぶる形で再び「Safety Asset」と金を見なす気運が回復してきた。センチメントとは移ろいやすい。今週に入り金のETF(上場投信)には資金流入が見られている。最大銘柄「SPDRゴールド・シェア」には24、25の両日で合計約17トンの残高増加が見られた。先週は、ポールソンが金を売っているという噂が流れていたんだが・・・。

 

ドル円の静かな安値更新が続いている。本日の日経朝刊も取り上げていたが、「事務当局には、万全の準備をしておくよう指示した(財務相)」とのことだが、今朝は別の媒体にガイトナー米財務長官のドル円に対するコメントがあった。訪問先のノースカロライナ州で記者団の取材に「米経済の成長は緩慢になっており、欧州情勢にからむ懸念も降りかかってきている」と初めて円が対ドルで戦後最高値を更新したことにコメントしたと。つまり、投機的な動きによる合理性に欠く、行き過ぎた動きなどという認識はないということ。もっとも米国サイドは、もともとドル安を求めているが、政策が手詰まり状態のこの夏以降は益々その傾向を高めていると見ている。

 

G20にしても前面に出ているのはユーロ圏問題だが、このところ一貫して「国際不均衡問題」を取り上げており、経常収支黒字国の中国、日本、ドイツなどは、内需を振興し輸入を増やし早く均衡を図れ・・・ということになっている。そんなことを求められても、目立って変れないのは日本は所得収支が貿易の黒字以上にあるわけで、必然、為替調整ということになってしまう・・・というか市場がそうし判断してしまうという側面も。介入は難しかろう。やったとして流れは変えられん。累積40兆円とされる政府自身による円キャリートレードの含み損を上乗せするのみ。トレードにより累積20兆円の金利差収入を得たようだが、それももう使ってしまったようで。。

 

朝から雑誌の企画などもあり、ドタバタしていて忘れていたが、今日はプロ野球のドラフト会議だったんだねぇ。学校側が各球団に指名しないようにプレッシャーを掛けていたという噂まであった東海大菅野投手はおじさんのいるジャイアンツに行けなかったとか。仕組み上、しょうがないですなぁ。しかし、1年は早い。

 


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Unknown (ささやか)
2011-10-28 18:15:33
TVで大臣が「投機的動きが目立つ」なんて言うのを聞いた時、クチパクの操り人形を見てる気がして、ついイラッと…TVプッツンしてしまいました。子育て支援の決着を見ると特別会計でもお粥すすってる状態かも。
ポールソンが金を売っている?もしかしてそんな噂は「売り煽り」の類いかも。ファンドはいつでも売り買いするのがお仕事です。新聞にソンしてるなんて書かれると話に尾ひれがついてお化けになってもおかしくない。金買取店がバタバタ店仕舞いするようなら、私も金のバブルは本当に崩壊したと思う事でしょう。
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