亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

早くも週末入り

2009年01月22日 20時53分22秒 | 金融市場の話題
20日の大統領就任式。その宣誓が最高裁長官が語順を違えたために21日になってやり直したとのニュース。念のためのやり直しとのことだが、なんだか出だしでミソがついたイメージは否めない。そんなことは、関係ないか。就任が遅れたガイトナー次期財務長官の公聴会。「金融安定化法案を抜本的に見直す」との発言。具体策はこれからだが、「抜本的」という言葉を使うからには、結局不良資産の買い取りに向かう以外にないのではないかと思う。そうなると、それにかかわる資金規模は膨らみそうだ。

ステイト・ストリートの保有有価証券の含み損の表面化の話だが、やはり簿外(オフバランス)の「特別目的会社(SPC)」の存在があった。資産管理業務が主力の銀行ですらこの状況につき、後は推して知るべしということ。ステイト・ストリートは簿外SPCを連結対象にして表面化できるだけ体力があったという解釈もできるだろう。このオフバランスのものを含めて買い取るスキーム(枠組み)を作るのは、難しい作業になりそうだ。ガイトナーがそこまで切り込めるのか否か。

為替市場では、相対的な比較から経常収支黒字国で対外債権国日本円への買いが見られドル円相場は一時87円10銭まで売られ、このところの安値更新(すなわち円高更新)。その日本の12月の貿易収支(速報値)が本日午前に発表されたが、3207億円の赤字となった。3ヵ月連続の赤字で輸出の急減が響いている。このあたりはドイツの落ち込みの背景と同じ。そのなかで逆行高する円。瞬間、瞬間の判断の積み重ねの結果としてのトレンド。今はまだ、円に分ありかと。そういえば、金融危機の原因の一端は内需を高めず多額の資金を米国にまわした中国にもあるんだ、というニュアンスのポールソン前財務長官の発言に反発する中国。ならば日本のゼロ金利、量的緩和も当然原因の一端を担っているといえる。

早くも週末入り・・・・

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2 コメント

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ささやか様のリンク先 (いつも拝見しております)
2009-01-22 22:50:10
お疲れさまです。

先日のささやか様のリンク先ですが、実態は本当に深刻らしいですね。爆弾の炸薬に近い意味合いで捉えている金融関係者が増えてます。T氏もソブリンリスクなんてコメント出してましたが、ユーロが本当に危ないらしいです。ちなみに今週に入って連日のようにルーブルが切り下げられ中央銀行がルーブル売り外貨買い介入なんて不可思議なことをやってます。どうも外貨は全てリスクが高まっているように感じます。ヨーロッパ圏のCDSプレミアムや国債利回りもうなぎ登りで日本ではほとんどマスコミが触れていないだけに心配が募ります。もしよければコメント出して頂ければ幸いです。
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ロイター Insightは (ささやか)
2009-01-23 15:33:43
このブログのブックマークに載ってます。
Insightの執筆者の一人真壁氏は1月のセミナーで、個人投資家は「ロイターなどの情報を一刻も早く入手して機敏に行動すべし」と言われました。

かって世界で1・2の弱さを誇ったドルと円が最強通貨に逆転する、今までとは真逆の世界に今いる、何だか違和感がぬぐえないので 私もコメントお願いします。日々折々の記事に折り込んで教えて下さいませ。
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