FOMC議事要旨だが、結果的には受け手のスタンス如何によりハト派、タカ派どのようにでも捉えられる内容だった。またFOMC内での意見の割れも再確認されることになった。議事要旨は、バランスを取ろうというFRB執行部の苦心の賜物という印象の内容となった。FOMCメンバーの2人が0.5%(50bp、ベーシスポイント)の大幅利下げを望んでいたとする一方で、大半の当局者が今回の利下げを「景気循環半ばの調整(mid-cycle adjustment)」と判断し、追加利下げを検討しているとの印象を与えたくないとの見解で一致していた。これは7月FOMC後の記者会見でのパウエル議長発言の内容と符合するもの。
「全般的にあらかじめ設定された道筋をたどっているように見えることを避け、今後の情報によって政策の方向性が決まるという手法を取ることが望ましい」という一文は、前のめりに利下げを織り込んで進行する市場を牽制するという側面と、FRB自らが市場動向に縛られることを避ける狙いがありそうだ。「柔軟に対応する」ことを主張する参加者もいた。臨機応変に対応ということで、結局、昨年秋にクラリダ副議長が唱え始めた「経済指標次第」ということになる。
さてさて、今夜の注目はマークイット発表の米8月の製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値だった。約10分前の日本時間22時45分に発表された結果は、悪かった!!製造業PMIは、50.5への若干の上昇(前回50.4)を読んだ市場に対し49.9。非製造業は前回53.0、予想52.8に対し50.9だった。製造業はついに50ポイント割れの“縮小” に。サービス(非製造業)業景況感も大きく落ち込み50.9と前回の53.5を大きく下振れた。今回の予想値は52.8だった。仮に利下げをしても、こうした下方方向のトレンドは変えられないのではないかと思う。
それにしても日韓関係にしても何にしても、国際情勢はすぐにどうのこうのはないだろうが、中長期的にかなりきな臭くなってきた。金市場は1500ドル割れを待っている投資家が大勢いるようだが、その前の水準で押し目は買われてしまうようだ。
「全般的にあらかじめ設定された道筋をたどっているように見えることを避け、今後の情報によって政策の方向性が決まるという手法を取ることが望ましい」という一文は、前のめりに利下げを織り込んで進行する市場を牽制するという側面と、FRB自らが市場動向に縛られることを避ける狙いがありそうだ。「柔軟に対応する」ことを主張する参加者もいた。臨機応変に対応ということで、結局、昨年秋にクラリダ副議長が唱え始めた「経済指標次第」ということになる。
さてさて、今夜の注目はマークイット発表の米8月の製造業PMI(購買担当者景況指数)・速報値だった。約10分前の日本時間22時45分に発表された結果は、悪かった!!製造業PMIは、50.5への若干の上昇(前回50.4)を読んだ市場に対し49.9。非製造業は前回53.0、予想52.8に対し50.9だった。製造業はついに50ポイント割れの“縮小” に。サービス(非製造業)業景況感も大きく落ち込み50.9と前回の53.5を大きく下振れた。今回の予想値は52.8だった。仮に利下げをしても、こうした下方方向のトレンドは変えられないのではないかと思う。
それにしても日韓関係にしても何にしても、国際情勢はすぐにどうのこうのはないだろうが、中長期的にかなりきな臭くなってきた。金市場は1500ドル割れを待っている投資家が大勢いるようだが、その前の水準で押し目は買われてしまうようだ。