昨夜はロンドン時間から金の上昇に力強さが出て来たので、その後も断続的に相場の推移を見ていた。アジアの時間帯から原油が下げていたこともあったのだろう欧州株が総崩れ状態で、その中で金市場は買いが先行していた。このところNYの時間帯に入るとおおむね出鼻に買いに入るところがあるようで上抜けることが多く、そう思っていたらやはりそのような動きとなった。今夜、1250ドル抜けるかな?という感触。
NY株もダウ30種が200ドル近く安く始まったこともあり、ジワジワと1240ドル台で推移。そこで想定外だったのがマークイットのサービスPMIが50割れになったこと。これは各市場ともに即反応し、株は下げ幅を拡大し、債券は買われ米10年債は1.6%台に突っ込み、金は売り物の多い中を1250ドル方向に。意外性のあるPMIの結果の割には、上値が重く感じられたのは、この数週間で買い付きが増えており、さすがに誰もが調整を想定するゆえにこの水準では売りが出てくる。それでも1250ドルを突破したのは、1月の新築住宅販売の数字が前月比で9.2%減っていたことを受けたものだった。50ドル超を見てそこで追いかけるのを止めた。
今朝見たら50ドル手前の水準をしばらくうろうろしたあげく、原油の反転とともに株も戻り始め、午前とは逆の流れが発生し結局、金価格は“行って来い”状態になっていた。それにしても、原油の戻りだが、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間統計で原油在庫は増加していたが、ガソリン在庫が減少に転じていたことを好感したとなっていて、そうなのか・・・と。ガソリン在庫は原油在庫減少の先行指標との一文も目にしたが、なるほど価格が安くなってガソリン消費も進んでいるのだろうと。車も大型SUVなどが売れているわけで。・・・・で、目にしたのがWSJのWeb版で米中西部でガソリンやその他石油製品が余っているという記事。話が違うじゃないか・・・・と。ショートが膨らんでいる原油市場では、ちょっとした話にカバー(買戻し)が入りやすく、値位置が低いこともあり上昇率では結構な変化率になる。
But refiners there are already swimming in gasoline and other fuel, forcing them to cut back production until the excess can be worked off.
ガソリンの中を泳いでいるほどの状態とは、わかりやすい。
ところで本日の足元のロンドンの時間帯に、ついに金価格はプラチナを更に捕え、価格差が初めて300ドルを超えてきた。連れ高を狙うならプラチナもいいが王道を行くなら金としてきたが、やはり環境は「金の相場」ということ。