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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NY金、下値での買い意欲を感じさせる展開 

2020年08月24日 22時12分27秒 | 金市場
今年の春以降の新型コロナ・パンデミックの中での足元の金相場の動きは、2018年の夏に始まった上昇相場の節目を迎えている。広く報じられて来たように金融経済の大乱調に対し、米連邦準備理事会(FRB)は2008年リーマンショックに端を発した通貨供給とは、規模感のまったく異なる通貨供給をしてきた。その結果、足元のクレジット市場(債券市場)はベタベタの凪(なぎ)相場となっている。米10年債利回り(長期金利)は、1%割れが常態化し、0.6%を挟んだ水準で滞留中となっている。のこ低金利がNasdaq100はじめ高PERの株価を押し上げる。名目金利がこの状態につき、米国の実質金利もマイナス水準に張り付いたままで、金価格にとっても居心地のいい環境が続いているといえる。

先週末のNY金は前日比0.50ドル高の1947.00ドルで終了となった。この日の安値は、1916.60ドルまで。8月12日に一時1874,20ドルまで売り込まれたものの引けは1949.00ドルほどではないが、日足で下ヒゲの長い線は上値でいったん利益を確定した筋か、今般の相場に乗り遅れた投資家の買いか。ただし21日は、陽線ではなく陰線だった。

8月初旬に至る連日の過去最高値更新の連騰の背景として、経験則からは先物市場における積極的なファンドの買い攻勢が想定されるが、週次で発表される米商品先物取引員会(CFTC)のデータからは、そうした動きを裏付けるものはほとんど見られない。7月7日の832トン(重量換算、オプション取引除く)から2000ドル突破の8月4日には743トンとむしろ減少となった。利益確定を交えながら売り買いを繰り返す、いわゆる回転が利いた上昇相場といえた。先週末21日の取引もこうした流れに沿ったものと言えそうだ。この日発表のデータではネットロング(買い越し残)は、695トンだった。もっとも、ファンドのポジションが増えない背景としてNYコメックスの証拠金が(1枚=100オンス)9000ドル台と、前年(4020ドル)の倍以上になっていることを考慮する必要はあるが、やはり異例といえる。

今週はワイオミング州ジャクソンホールのリアルからウェブ会合になったカンザスシティ連銀のシンポジウムが開かれる。状況からして、何らかの材料になると思うが、どうなるか。

この1週間、いろいろドタバタしており、本日でやっと脱出

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