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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

今週はベージュブック(地区連銀経済報告)に注目

2023年05月30日 20時13分46秒 | 金市場

メモリアルデー(戦没者追悼記念日)の連休明けは、まずトップ間で合意がなった懸案の連邦債務上限問題に対する反応から始まる。

 

先週はイエレン財務長官が特別資金繰り措置が6月5日までに尽きるとし、いわゆるXデーが従来の1日から若干先送りされた。 27日夕刻にはバイデン大統領と共和党マッカーシー下院議長の間で合意が成立したと伝えられた。

現地28日に明らかになったところでは、債務の法定上限は2025年1月1日まで効力を停止することになった。一方で、2024会計年度(23年10月〜24年9月)について国防費を除いた「裁量的支出」の金額を23年度とほぼ同じ水準にし、25年度に1%の増加を認めるとしている。 言うまでもなく妥協した上でのもので、合意内容には両サイドともに党内に反対意見も多いとみられ、31日までに採択意向とされるものの、議会審議には不透明感が漂う。

 

各地域でメモリアルデーの式典などもあり、先週は選挙区に戻っている議員が多い。民主共和ともに週末を挟み法案に賛成するよう電話にて確認作業を進めたとみられる。米国議会の議員には党議拘束はなく個人判断が優先されるゆえに、過去にも番狂わせが起きてきた経緯がある。予断を持たず注目したい。

足元で下火になっているとはいえ銀行不安はいまだ燻っており、審議に時間がかかるようだと債券(国債)相場に影響を与え、金融はすぐに不安定化する。いかにもタイミングが悪い。それがわかっているから、ここまでの合意がなったと思う。

 

6月のFOMCが迫る中で、今週は重要指標の発表が続く。

データ次第で会合ごとに金融政策を決定していく方針を示しているFRBだけに、まずは6月2日に発表される5月雇用統計は言うまでもなく重要だが、31日に発表される雇用動態調査の求人件数いわゆるJOLTSに注目している。予想は10万人減の950万人となっている。まだまだ高水準だが市場は減少傾向という方向性に注目する。

同じ日には地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。これは6月のFOMCの話し合いの基礎資料となるもの。前回は地区により銀行融資の減少など、貸し渋りの実態も指摘されており、この点に注目したい。6月の利上げ判断に影響する。

いずれにしても先週も書いたが、1950ドル割れのNY金は押し目買いゾーンといえる。

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