週明けから米国を中心に大きな景気関連のニュースもない中で、NY金は月曜日が11.50ドル高、そして昨日火曜日が逆に20.3ドル安。いずれも目立った材料のない中で、ファンドの動きに振り回される展開。
20日の下げについては、アジアでの現物需要の先行きに対する懸念が台頭したのが背景とされる。先週のインドの関税引き上げに続き、20日は中国の景気減速見通しと。中国自動車工業協会(CAAM)の幹部が、今年の中国自動車販売が業界予想に届かない可能性があるとの見方を示したことに加え、世界最大の鉱山会社BHPビリトンが、中国の鉄鋼生産が鈍化しつつあると指摘したことを嫌気したと。さらに中国が2月上旬に続き今年2回目となる燃料価格の引き上げを発表したこと。燃料コストの上昇は景気抑制要因ではある。確かにここまで中国は、インフレもあって引き締め策を取ってきたのは事実だし、ユーロ圏の混乱が巡り巡って中国経済に影響をしているわけで、減速を示すデータが各種出ているのは周知の事実。これが失速に至るか否かは、取り巻く環境と今後の政策運営に掛っている。とりあえず20日のNYでは、株も金もこの中国のニュースを手仕舞い売りの材料に使ったという程度。手掛かり難で浮遊中。
ところでジョージワシントン大学でのバーナンキFRB議長の講義が話題になっているが、初回は「恐慌を長引かせたのは性急な金融引き締めだった」との言及ありで、先日ここでも取り上げたが、あくまでQEⅢは温存という方向。歴史に学べは、そういうこと、、、という感じ。
ただいま関空です。