亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

原油、天然ガスそろって史上最高値

2005年08月25日 16時15分09秒 | トピック
原油価格がまた新値更新。先日、東京海上日動火災の新商品が、エネルギー・穀物関連の指数に連動する仕組債と関連銘柄を組み入れる投信というニュースリリースの話をした。こうした一般の資金をさらに取り込む形で展開する原油相場は、まだ上がるし、上昇自体が構造的なものとして正当化されやがてバブル化するとしたが、果たして目立った調整のないまま新値街道をひた走っている。ガソリン価格の上昇は、マネーゲームのみに原因があるのではなく、需要が伸びているにもかかわらず精製設備不足が深刻で、しかも施設拡張は急には難しく、よって価格の上昇は構造的なものとの分析がいまや常識化している。そしてWTI原油価格を刺激する。

このいわゆる“川下製品” が買い上げられると、川上の原油価格も連動して上がるという類の展開は「(材料の)相互作用性」ということで、上昇を持続させる力として働く。

それにしても年始から原油は55%もの上昇である。いかに価格上昇に景気の抵抗力がついているとはいえ、この上昇スピードが問題になりそうだ。コスト対応ができていない欧米の大手航空会社はアップアップのところが多い。

さすがにこれ以上の原油高は、いろいろ騒がしくなる材料になるのではないか。

加えて昨夜は天然ガスまで新高値となっているが、こちらの上げ具合はさらに急で過去1年に80%もの上昇となっている。ヒーティングオイル(暖房油)の需給が締まるのであれば天然ガスの需要が上がるだろうとの連想が働いている。現実に需要が高まるのが冬場なので、こちらの上昇には足元で大きな関心は払われていないが、たしか昨年はグリーンスパン議長が天然ガスの上昇に目を光らせていたはずだ。いずれにしても原油だけが突出して上げているわけではないというのがポイント。


ブッシュ大統領、夏休み返上で全国遊説開始。

以前(6月29日)、「長引くほどに意義を問われる(イラク駐留)」としたが、一向に減らない自爆テロ、ままならぬイラク憲法制定、減らない米軍戦死者の数などから、共和党内部の撤兵の声も高まってきた。地方遊説はイラク撤兵の世論を抑える狙いという。そしてその足元で国防総省は1500名の降下部隊を治安維持を目的にイラクへ増派を決定した。多数派であるシーア派の部族間の争いにまで事態が広がってきたからだ。ブッシュ政権は、「ベトナム化」とされるのを嫌っているらしいが、ますますややこしくなってきた。兵員の募集もうまく進まなくなってきている。

台風接近で急な豪雨、小雨、豪雨の繰り返し
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