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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ファンドの見切り売りにNY金節目割れ

2023年12月12日 22時25分02秒 | 金市場

今週は本日12日から2日間の日程で開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が言うまでもなく注目点。金利据え置きが織り込まれており、今回9月に続き発表されるFOMCメンバーの経済予測にて24年末の金利水準がどう示されるかが注目点となる。

このところのインフレ指標の鈍化から、1回0.25%として利下げ回数をどう見込んでいるか。市場では4~5回の利下げの織り込みが進んでいる。政策金利見通し(中央値)が市場が期待するほどの利下げ幅を示さなかった場合、NY金は下値を試しそうだ。その場合、どの程度で収まるかがポイントとなる。1980ドル程度にとどまり、2000ドルを挟んだ展開に移行し、調整局面入りという流れも想定される。パウエルFRB議長の記者会見の内容含め、いったん高値を出したゴールドゆえに、節目のFOMCとなる。

 

週明け12月11日のNY金は3営業日続落となった。

米債券市場の方向(米長期金利の上下)とドル指数(DXY)の上下動をにらみながらの、ファンドのポジション(持ち分)整理の売りが続いた。NYコメックスの通常取引は前週末比20.80ドル安の1993.70ドルと節目の2000ドルを割れることになった。約3週間ぶりの安値となる。

全般的にはFOMCを控え模様眺めの展開と言えるが、繰り返しになるが今会合では金利据え置きがフルに織り込み済みゆえに、政策決定では新鮮味はない。にもかかわらず11日のNY金の下げ幅が比較的大きくなったのは、前週初めまでの1カ月間でファンドの買い残が急増していたことがある。

ここに何度も書いたが、上昇時に買い建て(ロング)が増えるのは自明のことだが、利益確定売りを繰り返しながら進行するので買い残の多さは問題にならない。しかし、いったん動きが止まってしまうと、残の多さは一転悪材料化する。 この数日のNY金市場では、その整理売りが断続的に出て、下げにつながってる。

この先何らかの買い手掛かりが表れては反発となるものの、本格的な反転には時間を要することになるとみられる。

もっとも、こうした分析はせいぜい2~4カ月先を予想したに過ぎず、金融経済環境の変化の中での大きなうねりのような金相場上昇の動きの一部に過ぎない。

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