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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

増える一般市民の犠牲

2006年07月31日 18時13分29秒 | 国際情勢
イスラエル軍の空爆によりレバノン南部の町カナで多数の子供を含む50人以上が犠牲になったというニュース。まさにこれが戦争ということだが、犠牲になった人々は自らの意思に関係なく戦いに巻き込まれているわけで、この手のニュースは、まったくもってやるせない。今朝方見たTVニュースではレバノンの人々が暴徒化して現地の国連事務所を襲っている映像があった。やり場のない憤りが解決に向けて事態打開の路を見出せない国連にまで向けられ始めている。国際社会は当然(表立っては)イスラエルを、そして(裏では)背後にいる米国を非難する。対するイスラエルサイドは、ヒズボラが一般市民を盾にしているからこうしたことが起きるのだとする。・・・これって、いつもの構図なんだよね。「国家」対「一組織(ネット・ワーク)」の戦闘は、ネットワーク側の人員が兵士なのか一般市民なのかの見分けもつかない。当然攻撃するとこうした犠牲者が増える。攻める側はそれすら承知の上で攻撃を仕掛けている。先日の国連監視団に対する攻撃も、ヒズボラが「国連」を隠れ蓑にしているとの憶測のもと実行されたのかもしれない。つまり国連のマークを認識しながら空爆を続けたということ。いずれにしても、ヒズボラを徹底的に叩くつもりなんだろう。それはヒズボラをテロ組織としている米国の代理戦争でもある。秋の中間選挙を考えれば(一時的停戦はあれ)本格的な停戦はその面からも選択肢にないのだろう。

先週末の勉強会でもこの「地政学的リスク」とちょうど発表されたばかりの米4-6月期のGDP速報値をテーマにした。地政学的リスクの市場への影響は一般的に短命に終わるが、今回は要素が複合的ゆえ長いのでは、とした。その際に指摘したのだが、誰もが派手な中東情勢に目を奪われている間に、反米反ブッシュで知られるベネズエラ大統領のチャベスがロシアを訪問してプーチンと会談し(ロシアからの)武器輸出とエネルギー分野での協力で合意している。地政学的要因としてロシアの動きは要注意なのだ。

金価格が米GDPの市場予想を下回る結果にもかかわらず伸び悩みという指摘だが、減速は織り込んでいたということと、7月というファンドや年金基金の資産配分の見直しなどもあるタイミングゆえ月末と重なり小幅な値動きに収まっているものと思う。

そういえばレバノン南部へのNATO軍出動の要請だけど、アフガン南部でも米軍からNATO軍へ治安維持指揮権が移譲されたらしいが、そのアフガンに自衛隊の派遣を要請という話もあるらしいね。

富士も梅雨明けかな?

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