島の宮 上の池なる 放ち鳥
荒びな行きそ 君いまさずとも
=巻2-172 草壁皇子の舎人=
島の宮の、上の池に放たれた水鳥よ。荒んだままで飛んでいかないで。皇子がいらっしゃらなくとも。という意味。
日並皇子(ひなみしのみこ・草壁皇子のこと)に仕えていた女性(舎人)の歌。草壁皇子(天武天皇の子)はすでに亡くなっており、皇子の死を悼む歌。
石舞台の北の方向にある島庄地区にある島の宮跡。ここは草壁皇子の住居があったところといわれている。
2004年3月11日、石舞台古墳の近くから大型建物跡が発見された。
小学校跡地で、石舞台古墳から西約200メートルの飛鳥川東岸。
7世紀前期、中期、後期の掘っ建て柱建物跡が重なって出土した。
大化の改新のあと、蘇我馬子邸は天皇家に没収され、その後草壁皇子の「嶋の宮」になっており、発掘された前期の大型建物跡は蘇我馬子邸、後期の建物跡が草壁皇子の「嶋の宮」である可能性が高いという。
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