伊香保ろに 天雲い継(つ)ぎ かぬまづく
人とおたはふ いざ寝しめとら
=巻14-3409 作者未詳=
伊香保の山に入道雲がつぎつぎに湧上がり、雷鳴も轟き人も騒いで、その方に気を取られている。そういう時だから、さぁ一緒に寝させろよ。という意味。
思わず笑ってしまう程、なんとおおらかで大胆な歌であろうか。上州訛りの民謡の世界が息づいているようだ。
「伊香保(いかほ)ろ」は伊香保の山、榛名山あたりをいう。「い継(つ)ぎ」は、接頭語イ+続クの意の継グの連用形。「かぬまづく」は、未詳だが、カラミツクの説もある。「おたはふ」は、騒グと、静カニナルの両方の説がある。「寝(ね)しめ」は寝サセヨ。「とら」は、子ラの訛り、刀羅(人名)等の説がある。
この万葉歌碑はロープウエイの見晴台駅を降りたところにある見晴らし台に建っている。
見晴らし台は眺望に優れ、小野子山、小持山、その奥に、白根山、谷川岳・・・・などが一望できる。
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