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モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

晩秋の真昼岳。(2017年11月3日)

2020年11月18日 | 和賀岳・真昼岳

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

このところ1000m未満の低山ばかり続いていた。
今年の山納めは出来たら1000m超の山と言うことで、11月3日、真昼岳(1060m)に行ってみた。

昨年はこの山に下界(標高350m)からテクテク赤倉沢経由で登っている(こちら)が、
今回はずるして峰越林道の県境登山口(標高900m)から入ってみた
(この林道は土砂崩れでずっと通行止めだったが、通行可能になったと知ったのは前日、11月2日だった)。


下山時の稜線から振り返り見た真昼岳



峰越林道の県境登山口。



広い駐車場には誰も居なかったので、先頭スペースに柿の種号を駐車。

非合法マップ。今回歩いたのはピンクの破線。 



この日の天気は概ね晴れ。

早朝、登山口から南の方に栗駒山や焼石岳が見えたが、鳥海山や北隣の和賀岳は雲が邪魔で見えなかった。

県境登山口から栗駒山を望む。


 

山はまだ無積雪だった。
北ノ又岳山頂に登ると音動岳が前に立ちはだかり、真昼岳まではけっこう距離があるように見えるが、
いざ歩いてみたらさほどの距離でもなかった。

北ノ又岳(996m)から真昼岳(1060m)、音動岳(1006m)を望む。

 


真昼岳は全山、ササに覆われ、晩秋でも青々としている。

音動岳から真昼岳を望む。
 



秋田県側、仙北平野を見下ろす。
 



岩手県側、真昼本沢を見下ろす。                          真昼岳山頂。バックは女神山。
 



真昼岳山頂には誰も居なかった。
おまけに西から次々と雲が寄って来て景色はほとんど見えなくなってしまった。

夏場、花が豊富だった南峰の方に少し歩き出したら、
なっ( ̄π ̄;なんとIさん(女性、fb友人)とバッタリ遭遇。


真昼岳南峰から善知鳥川向沢を眺め下ろす。 




Iさんは 私の登山の師匠、主にネット上で山のことをいろいろ教えて頂いているのだが、
今日ここでお目にかかれるとは夢にも思ってなかった(Iさんはそれ以上に驚いていた)。

善知鳥川を遡行して来たとのことで凛々しい長靴姿だった。
この後は南の女神山に縦走し、最近開かれた新ルートを下山されるとか。


Iさんの長靴。そのつま先、右奥に咲くピンクの花影は・・・。

 



山頂付近で見かけた残り花を少し。


タカネナデシコ                                     ミヤマスミレ

 



このところ暖かめの日が続いてるので、スミレなどはもしかしたら春と勘違いしてるのかもしれない。


エゾオヤマリンドウ                                   キオン
 



草紅葉も。


エチゴキジムシロ

 



ハクサンフウロ                                 イワオトギリだろうか。
 



帰りは岩手県側に見えたある風景に釘付けになった。

霧氷でもないのに、ブナや草木がやけに白く煌いていた。
光線の角度のせいで偶々そう見えたのだろうが、とても綺麗だった。







 


こちらのブナ林にはカラマツやスギの植林が混じっている。
カラマツの紅葉が金色に見えた。




下山時は和賀岳が見えた。

音動岳から北ノ又岳、そして和賀岳を望む(下山時、撮影)。


 

和賀岳をアップで。いつかは登りたいお山(翌2018年秋に登頂した。⇒ こちら)。




稜線で見た樹木。 

オオカメノキの花芽はいつもならウサギさんに見立てることが多いのだが、
今回はバルタン星人やウルトラマンを連想した。

 


綺麗な赤い枝はハナヒリノキだった。葉を落とした今の時期だから見られる木姿か。

綺麗な赤い枝はハナヒリノキ。                          山麓で見つけた滑り台のような滝
 



今回、樹木紅葉は真昼岳の上の方ではすっかり終わっていたが、山麓の川口渓谷ではまだ少し残っていた。




以上。



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お彼岸に真昼岳から田園を展望ほか。(2018年9月下旬)

2020年09月23日 | 和賀岳・真昼岳

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。

9月21日の未明、国道13号線を南下していたら、途中で素晴らしい朝焼けに遭遇した。 

秋田駒ヶ岳(+乳頭山)


 


和賀岳と周辺の山なみ



ちょっとした角度の違いだが、少し南の真昼岳の方角はあまり焼けなかった。


真昼岳

 

今日、登る山は真昼岳。
夏の花はもう終わっているが、紅葉にはまだ少し早い。
そんな中途半端な時期に何故この山なのか。理由はおいおい語るとして・・・

前回(6月26日)同様、峰越林道を走り、県境の登山口に到着。
そこから稜線を歩き出す。

今回の非合法マップ(今回はピンクのルートを歩いた。)



北の股岳山頂からの眺め。

右手前から音動岳、真昼岳、女神山の連なり。右奥にちょろっと鳥海山も。
 



音動岳(1006m)の北斜面

 



音動岳から北の股岳を振り返ると、奥に和賀岳も見えた。
その左にちょろっと秋田駒ヶ岳も。
 



音動岳から見ると、真昼岳は青々、いや銀色に見えた。 




真昼岳はほぼ全山ササに覆われているので、紅葉したくても出来ない山だ。

そんなお山に何が愉しみで登ったのか?
笑われるかもしれないが、今回は田んぼを見るために登った。
今頃の時期、水田は黄金色に変わっている。それを横方向ではなく上から眺めるのはどうだろう。
真昼岳とその連なりは国内有数の稲作地帯、仙北平野(横手盆地)からストレートに聳えているので、
圧倒的な規模の稲田、田園風景を眺めることが出来る。
標高差は900~1000メートルだ。

中仙方面の仙北平野を眺める。

 





大曲方面の仙北平野を眺める。


 

仙北平野越しに見た鳥海山。

 



花のシーズンは終わったとは言え、今回、出会った花たち。


オクトリカブト                              トウヒレン属の一種

 


ウメバチソウ                                                                                                     エゾオヤマリンドウ

 



イワオウギの残花
 



キオンの残花                                                                                                      エゾシオガマ
 


ヨツバヒヨドリ                                                                                                   ウスユキソウの古花
 


真昼岳山頂からの眺め。



稜線を歩いているうちに鳥海山は雲に包まれてしまった。


真昼岳のすぐ近くに仙北平野の田園風景がもっと良く見える場所が有るらしい。
fb友人のN氏に場所を教えて頂き、二日前の9月19日、三ツ石山の帰りに寄ってみた。











このような散居集落は砺波平野が有名だが、規模としては仙北平野の方が広いのではないかとも言われる。




なおこの場所は大台スキー場(大仙市太田町)。その頂上、429mからの眺めだ。

ここからは鳥海山もよく見えた。





今度は9月25日、秋田市にて。
テレビでは貴ノ花親方が記者を前に重大発表している最中に、
外では、すっ( ̄π ̄;すごい夕焼けになっていた(自宅二階から)。


2018/09/25 物凄い夕焼け



 



こっ( ̄π ̄;こんなに赤いのは久しぶり、いや初めてかもしれん。

なんかの予兆か。いや貴ノ花親方の怨念がメラメラと・・・( ̄も ̄;)☆\バキ
この現象はすぐ後のNHKローカル放送でも話題になったが、
気象予報士によると、雨が降って湿った空気に西日が当たると往々にしてある。それほど珍しい現象でも無いと
アナウンスしていたが、果たしてそうだろうか。
すぐ後のfb上で岩手の友人たちが「秋田の方角がなんか凄いことになっている。大丈夫か。」と騒いでいた。
こんな夕焼けは (´π`;)やはり珍しいに違いない。


以上。

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真夏の薬師岳と和賀岳のお花畑。後編。(2019年7月26日)

2020年07月29日 | 和賀岳・真昼岳

(本頁は「真夏の薬師岳と和賀岳のお花畑。中編。」の続きです。)


山頂には12時半到着。今回は甘露水登山口から6時間と少しかかった。
昨年秋の四時間半とはえらい違いだ。

和賀岳山頂は、噂には聞いていたが、お花畑だった。特に北側は花の密度が高かった。

何だか天気が急速に怪しくなって来た。
冒頭で「この日の天気は晴れ時々曇りで午後から雨・・・山頂まで持ったら儲けもんだ。」
と述べたが、その通りになった。
南側、真昼岳の方向から黒い雲が張り出して来たので、山頂では休憩無しで花の撮影だけ行なう。

和賀岳山頂北斜面のお花畑
 

バックの山は大荒沢岳、畚岳、沢尻岳、根菅岳など。


トウゲブキも咲き出していた。




ニッコウキスゲは一週間前くらいが盛りのようだった。



ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)                                                                           ハクサンフウロとハクサンシャジン
 

ウスユキソウとネバリノギラン

 

ウスユキソウとムカゴトラノオ
 

和賀岳山頂で一番、期待していたのは、
ムカゴトラノオ。この花、地味だが、秋田ではここだけの珍しい花。

ムカゴトラノオ                                                                                           ノギラン(前列)とネバリノギラン(後列) 
 

本格降雨直前の小鷲倉。
 


撮影後、パラパラ雨が降って来た。雨具を着込んだら、蒸れて汗びっしょり。

カメラはリュックに仕舞いこんだので早く歩ける。下山はちょうど三時間。上りの半分以下の時間で済んだ。
なおこの日の登山者は私も含めて二名だけだった。




前編で端折ってしまった薬師岳ブナ帯の花を報告して終わりとします。


ヤマブキショウマ                                                                                    トリアシショウマ

 


タマガワホトトギス




タマガワホトトギス



エゾアジサイ



以上。

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真夏の薬師岳と和賀岳のお花畑。中編。(2019年7月26日)

2020年07月27日 | 和賀岳・真昼岳

(本頁は「真夏の薬師岳と和賀岳のお花畑。前編。」の続きです。)

薬師岳のお花畑は同時期の鳥海山や秋田駒、焼石など他の花名山とかなり違う雰囲気だった。
ヤマルリトラノオや後出のイブキトラノオなど穂花が多いせいだろうか。
名前のわからないセリ科やイネ科も多かったが、

北東北で一般的なヨツバシオガマは見かけなかった。
なお同じ場所は半月くらい前まではニッコウキスゲの花の海になっていた模様(昨年7月9日の記録はこちら)。


小鷲倉、和賀岳山頂をバックにセリ科。

 




イブキトラノオが多くなって来た。




イブキトラノオが特に濃い場所



イブキトラノオ                                                                                           イブキトラノオ 

 

バックは薬師岳 


バックは真昼岳                                                                                           ムツノガリヤスだろうか。
 


薬師平を過ぎたら、途端に花が少なくなった。

かわりに背丈と同じくらいのノガリヤス類がびっしりと繁り、道に被さっているので実に歩きにくい。
しかし既に三時間もタイムオーバーしているので、和賀岳山頂まで行くとしたら、のんびりしてられない。
フォースを信じて、水泳ぎならぬ「草泳ぎ」の感覚で草を掻き分け進んで行くが、
下り坂になると足先に地面が無くてよろけることしばし。


ミヤマアキノキリンソウ(コガネギク)



オオバギボウシ                                                                                         他にはタムラソウ(蕾)が多かった。
 


小杉山を過ぎたら、登山道が刈り払いされており、歩きやすくなった。

今までの遅れを取り戻すべくピッチを上げる。ε=ε=へ(+´π`;)ノ
花は少ない。時おり立ち止まって薬師岳を振り返る。



   
クルマユリ                               ノギラン
 

この山には低山性のノギランが多かった。
高山でよく見かけるのに高山植物図鑑に載せられない植物のひとつだ。

自分の行った範囲では、真昼岳や焼石岳、朝日連峰の山頂部でも多く見られた。

今回は小鷲倉の登りがとてもしんどく感じられた。
よって昼飯は予定を早め、小鷲倉山頂で手早く済ませる。

そこから先、昨年秋に来た時は山々の展望がとても良かった(記録はこちら)のだが、
今日は雲が多く、鳥海山はもちろん、岩手山や秋田駒、早池峰などの名峰は望めなかった。
かろうじて近場の羽後朝日岳が見えた程度。

羽後朝日岳 


この辺りから南側、和賀川源流部の眺めが良くなる。何やら東北離れした風景が展開する。

行ったことは無いが、日高山脈の峰や谷ってこんな感じだろうか。




稜線に花はあまり多くなかった。

イブキトラノオかと思ったら、シロバナトウウチソウだった。


シロバナトウウチソウ                                                                                オニアザミ?

 

   
このアザミはオニアザミだろうか。東北の高山にはこのタイプのアザミが多い。 

他にはイワオウギを見かけたが、まだ蕾だった。

和賀岳山頂部が見えて来た。



タカネアオヤギソウ                                                                                    トウゲブキ
 


南側にはまた別の源流風景。



ミヤマホツツジ                                                                                           オオバツツジ

 
 

オオバツツジは先日、乳頭山で一本だけ、それも生まれて初めて見たが、
この山域にはいっぱい有った(薬師岳の南面でも見た)。

もうすぐ山頂。振り返ると、小鷲倉が随分と遠くなってる。



山頂近くにはニッコウキスゲがパラパラと咲き残っていた。

 


12時半、やっと山頂。

後編」へ続く。


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真夏の薬師岳と和賀岳のお花畑。前編。(2019年7月26日)

2020年07月26日 | 和賀岳・真昼岳

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。


このところの私の山歩きは八幡平や男鹿などあまり歩かなくて済む山や低山ばかり続いていた。

これではちょっと物足りないので、26日はロングコース、薬師岳経由で和賀岳まで行ってみた。
この日の天気は晴れ時々曇りで午後から雨になるとの予報だったが、
和賀岳山頂まで持ってくれたら儲けもんだと思った。

なお和賀岳までのコースタイムは休みなしで約4時間半。
前年秋に登った時(こちら)は花の無い時期で涼しく、
途中から日本二百名山踏破寸前の方(75歳)と一緒だったので、
ペースが早まり、ほぼコースタイム通りに行けた。

しかし今回は非常に花の多い時期だし、一旦、撮影し出したら、時間が読めない。
おまけに (´π`;)暑い盛り。
6時間くらいはかかるだろうと思い、早めに家を出た。

薬師平近くから見た和賀岳



今回の非合法マップ 


登山口の甘露水入り口には朝5時半前に到着。
当然居ると思っていた先客が今日は誰も居なかった(昨年秋は何故か多かった)。

6時まで粘ってみたが、誰も来ないので仕方なく出発。
久々にクマ除けホイッスルを吹き鳴らしての心細い進軍となった。


ブナ台。いつもここで小休憩。                                                                  ブナの曲がった根元を跨ぐ道。

 
 

  
今の季節、ブナ林に花は少なかった(花の紹介は「後編」で)。

この山の樹林帯は実に長~い。二時間近く歩いてもまだブナ林。
上の方では、ブナの曲がった根元を跨ぐ道が続く(上の右写真)。

倉方を過ぎ、樹林帯を抜けると、薬師岳に続く稜線が見えて来る。


倉方を過ぎ、樹林帯を抜けた瞬間。


 

と同時に、南側の視界も開け、真昼岳がよく見えた。


奥の高いのが真昼岳、やや左奥のピラミッド形は女神山。

 


しかし目の前の草藪は凄かった。

おとなの背丈ほどの広葉草本がびっしりと生え、登山道に覆い被さっている。


丈の高い広葉草本のひとつ、
クロバナヒキオコシ                                        登山道に被さって咲くタテヤマウツボグサ
 
 

タテヤマウツボグサ



クガイソウ



この山の草パワーと言うか、草いきれは凄かった。

少し歩くと、右側に岩場が見え、そこには違う顔ぶれの花たちが咲いていた。


ミヤマトウキ(イワテトウキ)
                                                                          キリンソウなど
 

ヤマルリトラノオなど。


エチゴキジムシロか。                                                                               このウスユキソウはエレガントな感じ。

   


この岩場の植生は真昼岳南峰のお花畑(こちら)と似た雰囲気だった。

花の撮影に夢中になっていたら、コースタイムを二時間近くもオーバーしてしまった。
稜線を登りきると、和賀岳が目の前にドーンと現れる。


薬師岳山頂手前から見た和賀岳。左側に迫り出しているのは小鷲倉。

 


遅れに遅れて10時頃、薬師岳(1218m)山頂にやっと到着。
すると下の方から鈴の音がして、後続の方(男性、40歳代)が到着。

 「今日は (´π`;)ワタシ独りでは無かった。」とわかり、ホッとした。
この御方、はるばる首都圏からいらして昨日は隣の白岩岳に登ったとか。
それだけ語ると風のように薬師岳山頂を通過し、和賀岳に飛んで行かれた。

私の方は、今度は薬師岳西斜面のお花畑に捕まってしまい、延々と撮影していたので、更に一時間遅くなった。
しばし薬師岳西面のお花畑の様子を報告する。


薬師岳西面お花畑の始まり部分




ヤマルリトラノオ                                                                                       エゾノヨロイグサだろうか。
 


ヨツバヒヨドリ




ハクサンシャジン                                                                                       キオン
 


ハクサンフウロ

 


シオガマギクだろうか。                                                                              コカラマツ(オオカラマツ)

 



中編」へ続く。



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