この間、留学時代の友人ふたりの結婚式に出て、友人代表のスピーチをやった。
ふたりを結び付けたのが僕だということで呼ばれたのだ。
友人の席には、僕ともうひとりだけ。
海外生活が長いと、日本にいる友達の結婚式には出られないから、ふたりともずっと断っていたみたい。
それで式に呼べる友人が極端に少なくなったって、新婦のお父さんが話してくれた。
はじめて結婚式でスピーチするものだから、僕は事前に原稿を用意することにした。
それで、ふたりと一緒にいた時間のことを色々思い出していた。
特に新婦とは、結構一緒にいる時間が長かった。
お互いに博士課程で、将来どうなるのか分からない状態だったから、孤独を分かり合えるすごく大切な友人だった。
新郎とはその後に出会った。
不器用で、すごく真っ直ぐで、シャイな人だった。
彼に好きな人ができて、僕はその相談を受けていた。新婦じゃない別の女性。まだ彼はこの頃、後のパートナーと出会っていない。
僕は彼の恋愛がうまくいかないことを知っていた。
彼の好きだった女性が彼のことをどう考えているのか、全部聞いていたから。
でも僕は、彼がやりたいようにするべきだと思った。
ちゃんと燃え尽きないと、次の恋愛に行けないものだと思った。
正直言えば、若干面倒くさかった。
気づけ!!と思っていた。
で、彼は失恋した。ちゃんと失恋した。
そして、僕がイギリスを去るとき、彼に僕の大切な友人を紹介した。
でもそれは、あくまで仕事に関係で役に立つように、と思って。
それで、いつの間にかふたりは付き合いだして、そして結婚した。
すごく不思議な気持ちだった。
ホッとしたような、寂しいような、少しだけ不安なような。
そんな様子をご親族の前ですべてスピーチするわけはなく、
ご親族が聞きたいことをちゃんとパッケージして、それでスピーチした。
みんな、すごく喜んでいた。僕のスピーチにすごく興奮していた。
さすが大学の先生ねって、言っていた。
僕は、式の後も新郎・新婦のふたりのお父さんにつかまって、ずっとお茶していた。
彼らは話したいことが山ほどあるようだった。
僕は娘や息子を手放す、お父さんの気持ちがどうしても知りたくて、
それで沢山話を聞いてしまった。
僕もずっと前に結婚式をやった。
僕は両親だけを呼んで、妻は親戚を3人だけ呼んだ。
僕はどうしても他人から僕の幸せを勝手に解釈してほしくなくて。それで式を最小規模にしてもらった。
意味も分からないのに祝ってもらっても困る、と僕は思っていた。
それは今も変わらないのだけど、
でも、研究についてはちょっと違うなと思っている。
本のあとがきにも書いたけど、僕の研究は本当に多くの人との出会いによってできている。
それが僕を守ってくれている。
結婚したふたりとの出会いもそうだ。
僕の研究は、僕ひとりが頭の中で勝手に考えたものじゃない。
沢山の人とのやり取りのなかで、多くの人の思いによって支えられて、できている。
今もそれは変わらない。
すごく大切なことを思い出したような気がしている。
ふたりを結び付けたのが僕だということで呼ばれたのだ。
友人の席には、僕ともうひとりだけ。
海外生活が長いと、日本にいる友達の結婚式には出られないから、ふたりともずっと断っていたみたい。
それで式に呼べる友人が極端に少なくなったって、新婦のお父さんが話してくれた。
はじめて結婚式でスピーチするものだから、僕は事前に原稿を用意することにした。
それで、ふたりと一緒にいた時間のことを色々思い出していた。
特に新婦とは、結構一緒にいる時間が長かった。
お互いに博士課程で、将来どうなるのか分からない状態だったから、孤独を分かり合えるすごく大切な友人だった。
新郎とはその後に出会った。
不器用で、すごく真っ直ぐで、シャイな人だった。
彼に好きな人ができて、僕はその相談を受けていた。新婦じゃない別の女性。まだ彼はこの頃、後のパートナーと出会っていない。
僕は彼の恋愛がうまくいかないことを知っていた。
彼の好きだった女性が彼のことをどう考えているのか、全部聞いていたから。
でも僕は、彼がやりたいようにするべきだと思った。
ちゃんと燃え尽きないと、次の恋愛に行けないものだと思った。
正直言えば、若干面倒くさかった。
気づけ!!と思っていた。
で、彼は失恋した。ちゃんと失恋した。
そして、僕がイギリスを去るとき、彼に僕の大切な友人を紹介した。
でもそれは、あくまで仕事に関係で役に立つように、と思って。
それで、いつの間にかふたりは付き合いだして、そして結婚した。
すごく不思議な気持ちだった。
ホッとしたような、寂しいような、少しだけ不安なような。
そんな様子をご親族の前ですべてスピーチするわけはなく、
ご親族が聞きたいことをちゃんとパッケージして、それでスピーチした。
みんな、すごく喜んでいた。僕のスピーチにすごく興奮していた。
さすが大学の先生ねって、言っていた。
僕は、式の後も新郎・新婦のふたりのお父さんにつかまって、ずっとお茶していた。
彼らは話したいことが山ほどあるようだった。
僕は娘や息子を手放す、お父さんの気持ちがどうしても知りたくて、
それで沢山話を聞いてしまった。
僕もずっと前に結婚式をやった。
僕は両親だけを呼んで、妻は親戚を3人だけ呼んだ。
僕はどうしても他人から僕の幸せを勝手に解釈してほしくなくて。それで式を最小規模にしてもらった。
意味も分からないのに祝ってもらっても困る、と僕は思っていた。
それは今も変わらないのだけど、
でも、研究についてはちょっと違うなと思っている。
本のあとがきにも書いたけど、僕の研究は本当に多くの人との出会いによってできている。
それが僕を守ってくれている。
結婚したふたりとの出会いもそうだ。
僕の研究は、僕ひとりが頭の中で勝手に考えたものじゃない。
沢山の人とのやり取りのなかで、多くの人の思いによって支えられて、できている。
今もそれは変わらない。
すごく大切なことを思い出したような気がしている。