五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

習学寮の命名

2010-01-02 05:07:45 | 五高の歴史

                             ありし日の習学寮風景

赤煉瓦校舎の設立と習学寮の自治の成立、古城時代は自習室であった寮も黒髪の龍南に移った後は「習学寮」と命名され、新しい寮が明治二十二年十一月成立すると共に藤本充安氏は校長や舎監に自治制度の整備を唱えて快諾を得、自治の基本は一室づつとする事、一室毎に室長一名、副室長を一名を置く事一室ごとに十六名宛ての室員が配置された。室長は各室員の選挙に拠る事、室長は他の十五名の室員の中から、最も信頼する者を選び、之を副室長に指名すること、各室委員は、室長、副室長を中心として、互いに相依り、相信じ、自治的行動を共にすること、各室を統率する室長は、同時に各室の代表者たること。学寮全体の自治、各室員を代表する室長は、集って学寮全体に関する会議を開いて、その決議によって全学寮を統一的の自治を行うこと。このような自治制度が行われたので舎監等は全くの事務的仕事のみであった