五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

熊本大学期成会の成立は昭和23年

2011-08-31 10:21:44 | 五高の歴史

昭和二十二年六三三制へ学制改革、昭和二十三年度の入学生で入学試験の停止

鹿児島七高との野球戦、ボートレースの行事も最後となる。

県内の官立学校を統合した熊本大学期成会の成立、二十三年大学法案に反対の学生運動の活発

十月続習学寮史が完成する。

 

寮生日誌から「吾々は負けた日本の現実の姿を凝視せねばならぬ、若き理性に強き情熱の意気に燃える学生のプライドを以って真剣に、冷静に!吾々は理想の意気込みにもえ立っているが故に現実に対しては厳正である。世の中を正しく批判出来るのも吾々だ。軍閥に代わって私服を肥やさんとする徒党輩の堕落ぶり、国民を欺く代議士共、口に民主主義を唱えながら人民を苦しめる各界のダラ幹共,神聖たるべき教職を蔑にしている教育者たち、アメリカのお先棒をかついで浮身をやつす売国奴共、加えて自覚の足りない町の伊達男に伊達女共、更に社会に超然としてどこ吹く風かと済ました書生達、純真たるべき子供等のすさみ汚れ行く様・・・・これが日本の表面の一度一皮脱いだ姿だ。全く滅亡の底へ踏み込んでいる。かくの如くして推移せんか、後はわかっている。然し判った様な顔をして実際には判っていない。吾々はこのレプラ菌に妥協することを否定するならばその中に飛び込んで自分の態度を積極的に前進させるのだ(以下略)