五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

「くまもと自然と文化の学芸員」養成講座報告書

2011-03-31 04:24:51 | 五高の歴史
 課題レポート                          歴史分野受講者 氏名

旧制第五高等中学校の建造物と保管されている史料について
旧制五高の建造物・資料は熊本の文化遺産である。正門・本館・化学実験場それに設計図面は国の重要文化財に指定されている。学内の担当者として史料整理からその準備、開設に携わり一般公開を行ってきた者として、熊本の歴史観光の発信基地として発展して行くことを見極めてみたい。
熊本の近代歴史を学ぶ上でこの記念館は大切な存在で、嘉納治五郎、小泉八雲(ラフカジイオ・ハーン)夏目漱石等を始めとして歴史的に著名な人物が五高で教鞭を執り地域の文化発展に大きな影響を与えている。
五高60余年の歴史で校長は14代に及び各人ともそれぞれに個性豊かで、五高の生徒に「剛毅木訥」の教育精神を植えつけ校風として多大の影響を与えている。
また建物は熊本の明治期の著名な建造物としての価値も大きく、多くの人々が五高記念館をその存在価値を認識するようパンフレットや広報誌「赤煉瓦通信」「龍南」等を通じて紹介している。
記念館に所蔵されている大量の資料には一貫した解説資料は少ないので「五高の正門に門札は掛けてあった?」「竜南物語―校長編」などに記念館に残っている資料を下に書き纏めているので、参考として「五高の門札は掛けてあった?」を別添えで紹介してみたい。
歴代校長の履歴書をはじめとして、所蔵している関係文書等の資料を出来る限り転載し調査確認している。
建築物の遺構も残されているので、このことは明治の西洋建築のすばらしさを始め五高に学ぶ生徒達が、この建物に大きな愛着を持っていたことなどが、卒業生の回顧録など読むことで知ることが出来る。
また各時代の校長を始め名物教師達によって五高の校風が形作られて行ったことなど知ることが出来た。そしていかに多くの優秀な人たちが、この五高から卒業して帝国大学へ進学していったのか、五高の校風と教育のその高さを実感している。
五高記念館はこのようなことから歴史文化の情報発信地として後世に残していきたい場所である。