ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

雀々さんの「遺言」・~パンジョ寄席

2008-10-11 21:19:18 | パンジョ寄席
久し振りのパンジョ寄席。
嫁さんと泉北ヘ。
四時開演は、昼食後もゆっくりでき、休日には良い時間。
忙しい吉弥さん、さて芸は荒れているのか、熟しているのか。

一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・「狸の賽」


佐ん吉さん、要らぬマクラ無しに、賭け事の話から本題ヘ。
出だしから、きもちよい。

大きな動きで、派手にする若手が多い中で
キッチリと話そうとする姿勢が清清しい。

トップとしての役割りを十分果たした高座でした。


二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・「風邪うどん」

茨木市出身で、春高(春日丘)出身。

6丁目で山の上なので、よく色んな車が販売に。
そのなかで、「ママのクリーニング」が車から流すのが、
「・・・・早い。・・・・・安い。・・・・きれい。・・・・・・・・。・・・。」と、
コマーシャルソングを、フルコーラス、歌う。
歌い終ると、会場全員の拍手喝采。
初めて、聴いたのに、何か懐かしい、
昭和の古き良き時代を感じさせる。

商売の売り声から、金魚屋、氷屋の売り声。
そして、「うどんや・・・。そばゆ・ゆ」と。

足に湯をかけてと・・・「風邪うどん」ヘ。
「うどん」を食べるしぐさ、丁度一杯分きれいに食す。
食べるのは、上手い。思わず、帰りに蕎麦が食べたくなった。
(実際は、パンジョの4階の、がんこ寿司になりましたが)

ただ、「ちりとてちん」、「青菜」、「時うどん」、「ふぐ鍋」と
最近食べる噺が多すぎるのか、
貫禄以上に、首周り、腰周りの肉付きが豊か過ぎて、
チョット心配になりましたが・・・。

でも、芸は、立派に大きくなっていますな。



三、桂わかば・・・・・・・・・・「相棒」

マクラで、ざこばのダシ(弟子の言い間違い)が7名。
朝丸時代の弟子が、都丸、喜丸、出丸。
ざこばになってから、わかば、ひろば、そうば、ちょうば。
で、四番目。と、二年前に亡くなった兄弟子「喜丸」さんを
きちっと言うのはエライ。わかばの人柄がでている。

噺は「相棒」と言っても、刑事ものではなくて、親子
特に三人の息子に、親父が自分が死んだらどうするか、
息子たちに、考えを聞く。

三人は 、三者三様に、好き勝手に答える。が、
いやはや、大がかりな葬式。
でも、これ位の派手なこと、金持はしてもらわんと、
大阪の経済、上がりまへんな。

わかばさん、いつも以上にきっちりとした話しぶり。

演者のキャラクターを生かす「ざこば」師匠を目指すのか
落語自体を活かす「米朝」師匠を目指すのか。

どちらの道も、けわしくて、遠い、厳しいものですな。


四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「遺言」

マクラは、襲名披露公演がスタートしている
米團冶(旧小米朝)さんの話。

見かけ以上に、ボンボンで、抜けている、おおらかで
失敗も多い・・・・。カッコ良さが、前面にでているが、
キャラ変えた方が楽なのにと・・・・・。

襲名の挨拶にお伺いした、春團冶師匠と文珍師匠宅で
起きたトラブル、失敗。

普段でも、コンタクトは二枚入れるは、
肌襦袢も二枚着て、汗だくになるは、
ムースと間違ごうて、シェイビングクリームを頭につけるは・・・。

まぁ・・続く・・・続く。・・・・・マクラはさて置き。


このパンジョ寄席の様に、演者が固定され、
(この会は雀々・吉弥さんが主任と理解しているが)、
この様に長く続いている会の良さは、演者が次々と、
目新しい演目を披露してくれることである。

今回は、「遺言」、雀々さんのCD以外では、初めての出合い。

一方的に喋りまくる玉造のおばはん、お松
気が短くて、いらちでコワイ川口のおっさん、
気が長く、多少ボケてる住吉のおっさん、と
三者三様でおかしい。

このネタ「遺言」は、枝雀師匠もやられたのでしょうか。
どんな風だったのか、興味が沸きますな。

今回は、CDでは味あえない、面白さ満載。
動きが、あって、おもしろさ倍増。

最初に、伺う、大家さんちから、大ボケ。
吉松が吉坊と解るまでで、ひと笑い。
この導入は、本編の準備運動で、あとあと、生きている。

雀々さんの芸は、繰り返される台詞、リピートにある。
まさに、この噺、雀々の為のネタ。
でも、考えれば、落語と言うのは、基本は繰り返しの中での、
「緊張と緩和」が笑い生む、芸ですが。

雀々さんは、人物になりきっての芸だが、
変に芝居がかって無くて、落語の世界の中での成りきりよう。
デフォルメのおもしろさ。

枝雀師匠が生きておられて、親子会、二人会での
高座、さぞおもしろいでしょうな。

枝雀師匠の「遺言」はなんだったのか。
師匠を、常に想い出させる、雀々さんの充実の落語でした。

いつも、満員盛況ですが、チケット販売は、土曜か日曜に
して頂ければ、助かりますが。


パンジョ寄席
2008年10月11日(土)午後4:00開演
パンジョホール(泉北パンジョ5階)

一、桂佐ん吉・・・・・・・・・・「狸の賽」
二、桂吉弥・・・・・・・・・・・・「風邪うどん」
三、桂わかば・・・・・・・・・・「相棒」
四、桂雀々・・・・・・・・・・・・「遺言」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クライマックス戦・隣徳池~... | トップ | SPAで落語・勿体ない~リ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

パンジョ寄席」カテゴリの最新記事