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新生第12回・名人は誰だ?~2021.04.10

2021-04-10 21:21:21 | 笑福亭鶴二

新生第12回・名人は誰だ?~2021.04.10

「まん防」の中、熱心な落語ファンが集まる。通常の6時開演、30分短縮の8時半終演のため、マクラも少なめに噺をじっくりと濃縮の高座が続く。この会、各人、各一門の匂いが明確にでておもしろおます。



一、笑福亭鶴太・・・・「平林」
話しっぷりは達者な鶴太さん。ただし訛りが気になるので、名鑑をみると九州飯塚の出身。船場、大阪、京阪神、関西、西日本、と大きくなればなるほど落語の世界から遠のくようで、ちょいと気になってしまいますな。先は長い落語家人生、上方落語の標準語、大阪弁、ものにして欲しいですな。
でも、高座は、明るく楽しい、鶴太さんの「平林」でおました

二、桂梅團治・・・・・「ノンフィクション」

撮り鉄の梅団治さんの普段の一日を紹介。貨物列車などいつどこにどんな編成で列車が通ると、蛇の道はへびで情報を収集、朝駆け、夜がけで出掛けていく。落語でも師弟、撮り鉄でも師弟、でも撮り鉄での師匠は小梅さんとのうわさがありますが、いずれにしても親子で師弟とはある面羨ましくもありますな。

落語は、演者が楽しんでいる落語はこちらまで和んできますが、そういう意味で梅團治さんの「鉄道落語」まさに、鉄道用語一つ喋るだけでニコニコ、大いに楽しんでおられますな。


三、桂米輔・・・・・・「牛の丸子」
めったに高座にかかることのない「牛の丸子」、私も生喬さんで10年目に一度き聞いただけの珍品。ネットもSNSもなくて情報が限られていたからこそできた話。「大和炬燵」は使ったことも見たこともなかったですが、布団をかぶしたり、灯り取りに使ったり万能だったみたいですな。今のテレビのコマーシャルなど見ていたら、健康食品や化粧品、はたしてどれぐらいの効用があるのか疑問ですな。米輔さんの味のある一席でおましたで。


四、桂阿か枝・・・・・「近日息子」
もう阿か枝さんの50歳とか、結構好きな「近日息子」、あの長屋の連中がことばの間違いに謝らない男に文句を言い立てるところがミソ。ここのところ、言葉は悪いがガラの悪い落語家さんの方がストレートにおもしろい、そこでいうと阿か枝さん、生粋の品の良さが出てしまって上品ですな。でも、今度「百年目」されるとか、ゲストが春若さん、直伝の「百年目」ですか、こういう話はたのしみですな。

五、桂春若・・・・・・「子ほめ」
師匠の三代目につけていただいた「子ほめ」、今日はその通りにさせていただきますといいながら、時事ネタを随所にほり込みながら、楽しんでおられる余裕の一席。ベテランの前座噺はやはりおもしろいですな。
この会でも、開口一番の次の方には、前座噺、積極的にかけて欲しいですな。


六、笑福亭鶴二・・・・「中村仲蔵」
大当たり・・鶴二さんの「中村仲蔵」、大当たり。
仲蔵の奥さんよろしいな、旦那を励まし、旦那を遠回しに諭す。男ってやはり認めて貰いたいという動物、それが得られないときは失意のどん底、一番近くにいる師匠であり、一番のファンである、そういう意味で良い女房でおますな。
仲蔵が芸を磨き、役の工夫をして「五段目」の斧定九郎の役作りをするところ、踊りの素養のある鶴二さん、きれいな立ち姿、かっこいいですな。「百年目」「らくだ」に続いて聞きたい大ネタまた一つ「中村仲蔵」できましたな。



新生第12回・名人は誰だ?
2021年4月10日(土)午後6:00開演
天満天神繁昌亭

一、笑福亭鶴太・・・・「開口一番」
二、桂梅團治・・・・・「ノンフィクション」
三、桂米輔・・・・・・「牛の丸子」
四、桂阿か枝・・・・・「近日息子」
仲入り
五、桂春若・・・・・・「子ほめ」
六、笑福亭鶴二・・・・「中村仲蔵」
      三味線・・・・入谷和女


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