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ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第7回・鳥はな寄席~鶴二さんの「らくだ」でっせ

2011-08-20 22:31:57 | 笑福亭鶴二

初芝の、鳥はなさん主催の、鳥はな寄席。

鶴二さん登場で、・・・・・・・今日も進化してドンドンよくなる、「らくだ」。


70人の大入満員・・・今回から東部会館に移しての、第七回「鳥はな寄席」。

一、すずめ家こごめ・・・・・・・・「延陽伯」

チラシにでている、すずめさんは用事の為、代役でこごめさんが登場。
「と、するとなんですか、家主さん、今日は、私に、嫁さんを世話しようと」
この前を省略して入るやり方は、大師匠の枝雀さんの得意技。
こんなところに、一門らしさが、大いに出ていますな・・・。

噺は、「延陽拍」、大きく詰まるところも無いが、リズム感に乗れぬだけに、
客も笑うのに、戸惑っている感じ・・・。

アマチュアとしては上手なのに、笑いがおきないというのは・・・笑いというのは、不思議なもんですな。


二、すずめ家ちゅん助・・・・・・「犬の目」

小噺、なぞかけを連発しながら、客の笑いをひき出し客席を和ませ、
たっぷりと時間を掛け客席をあたためていき、「犬の目」へ。

前座噺であるが、ベテランのちゅん助さんが演る「犬の目」、掠れた味がある。
聴けば、プロとして演っておられてもおかしくない経歴。

ゲストを立てて、サッカーでいうアシストに徹する「鳥はな寄席」のちゅん助さん、
これからも演目と共に注目ですな。


三、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・「皿屋敷」

一門の某師匠の品川プリンス事件(一寸書けない)をマクラに・・・夏はやはり、怪談と。
そして、幽霊と化物の違いについて、基本的には、人間と動物の違いですが、
すべての人が、幽霊になれるのではなく、美人だけに限られております、ブスの方はやはり、化物に。

噺は「皿屋敷」、さすが、正統派の一門、夏の噺なのに秋風が漂う、端正な高座。

お菊さんがが有名になり、近在から見たい人が押し寄せ、お菊饅頭に、お菊煎餅などみやげもんがいっぱい。
一番の売れ筋は、お菊煎餅、家に持って帰ると、10入りの煎餅が、なぜか9枚入りに・・・洒落てますな。

梅田の、まいべすと落語会で大ネタにも挑戦して充実の、佐ん吉さん。
今日のように、育ち盛りの噺家さんの、新ネタ(私にとっての)に出会えるのは、楽しいもんですな。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「らくだ」

今日で、三回目だが、聴くたびごとに、安定感を増す、鶴二さんの「らくだ」

パシリの紙屑屋が酒を呑んでから、本性を表わし、居直ってくる様は、絶品だが、
回を重ねる度に、香典や酒肴を集めて回るところでも、じっくりと面白味が増している。
お客さんの一言「今日の鶴二さんの「らくだ」、時間が、少しも長く感じなかった」と、
これこそが、最高の賛美ですな。

9月17日の独演会にむかって、更に磨きのかかる鶴二さんの「らくだ」
感動の時は、日々、近づきますな・・・・。


鶴二さん、今後の「らくだ」の予定(解っている範囲で・・・・)

8月27日(土)PM6:30・・にしんそば松葉と笑福亭鶴二の会・・・京都にしんそば松葉・・TEL075-871-4929
8月28日(日)PM2:00・・正覚寺寄席・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・南海「粉浜」正覚寺本堂TEL06-6671-6229
9月10日(土)PM1:15・・土塔庵寄席・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土塔庵(深井)・・・・・・・TEL06-6845-2258

9月17日(土)PM5:00・・笑福亭鶴二独演会・・・・・・・・・・・・・・・・・国立文楽劇場・・・・・・・(・前売券、完売。)




第7回・鳥はな寄席
2011年8月20日(土)午後2:00開演
東部会館 2階

一、すずめ家こごめ・・・・・・・・「延陽伯」
二、すずめ家ちゅん助・・・・・・「犬の目」
三、桂佐ん吉・・・・・・・・・・・・・・「皿屋敷」
仲入り
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「らくだ」

三味線・・・さやか
鳴物・・・・・佐ん吉
笛・・・・・・・つばめ
お茶子・・・ふじこ




打上げの会場
右から、鶴二さん、佐ん吉さん、井上さんに、ちゅん助さん。


お世話のお嬢さんたち。・・・・・右の方は三味線のさやかさん、か。


ハゲの刺身、特に肝が美味。


脂がのった美味しい、秋刀魚の刺身。


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都と鶴二の落語会~平成22年度文化庁芸術祭優秀賞W受賞記念

2011-07-18 23:21:41 | 笑福亭鶴二

なでしこジャパンが優勝、そして台風が近づいている祝日の夜のめでたい落語会・・・・。
都さん、鶴二さんの雨女と雨男が最強コンビを組む。
でも、終演後は雨も小降りになり、傘もささずに帰路に。

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」

師匠の都さんの口調、そのままの道具屋。
どっしりとした、体格そのままの道具屋。
創作のようで、古典そのままの道具屋。
途中でサゲかなと思いきや、手元を見てますまでいった道具屋。
初めて聴いた紫さんの道具屋でおました。

二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」

良かった。
この会の開催までのいきさつを・・・・。
まずは、一緒に芸術祭の賞を受賞したので記念の落語会をしましょうと。
どんな会にしようかと、布施のマクドで打ちあわせ、そのとき都師匠の提案で
お互いのもちネタを交換しようと、都さんからは「眼鏡屋盗人」
(露の五郎さんのテープを渡されたらしい)、私は「遊山船」を録音して渡す。
でも、最後には忙しいてできへんわ・・・の一言で終わり。

踊りも練習して入れようと「どじょうすくい」に取りかかるが、ご主人の小山さんは、
持病の腰痛をおして通われていたのすが、肝心の都さんは銭太鼓もパス。

布施で決めたチラシは、二人は新郎新婦の姿、紫と眞は鶴亀で撮って・・・・・・と、
あの時決めたことはすべて実現せず・・・・弟子曰く「、師匠は結構、思いつきです。」

そのとき決めて、実行できるのは、今から演る、「眼鏡屋盗人」だけですが・・。

でも、この「眼鏡屋盗人」が大当たり、小品ながら最高。
聴きなれた前座噺とは、ひと味もふた味も違った、小粋さがある。
鶴二さん、来年あたりからは、山椒は小粒のこんなネタ、ますます開発して欲しおますな。


三、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「子は鎹」

今、東京のテレビ局がつきっきりで、私のドキュメンタリー番組を収録中。
この前も、新婚旅行で行った温泉ヘ久しぶりに・・・・・・と今の自然体でありながら
いつのまにか、幸せな自分に気づいて、私ってめぐまれていると・・・・。
そんなに努力していないのに、周りの人めぐまれてなんとかなっている・・と
私、私ではなく、人への感謝、日頃の都さんの気持ちの賜物である。

噺は「子は鎹」、亀ちゃんがお母さんと一緒に飛びだした形。
「子は鎹」は20分弱でしたが、都噺も入れると45分の長講。
持って帰って来た、お金のことで、亀ちゃんの頭をげんのうで叩くところはホロリ。

でも、笑福亭のやる、一人で母親が飛びだす方が、女性の方が主人公扱いで、
女性落語家には向いている様な気がするのですが、是非、逆バージョンを
都さんで聴いてみたいもんですな。


四、笑福亭鶴二・露の眞・・・・・・・・・・・「どじょうすくい」

鶴二さんと眞さんの「どじょうすくい」
腰の振りといい恥ずかしさの照れがあるのは、鶴二さんの方。
穴あきコインを鼻につけるあの顔は、乙女にはかわいそう。
でも、真面目に取り組む、眞さんに好印象。


Takeshi Masuda PhotoGrafheyより、転載。


五、露の眞・露の紫・・・・・・・・・・・・・・・「銭太鼓」

30cmぐらいの、筒状の飾り棒を持っての演技。
段々、技が難しくなっていくのが、見ていて解る。
紫さんは愛嬌で落とすが、眞さんはノーミス、さぞひたすら練習したんでしょうな。

拙い説明では解らないので画像で。

Takeshi Masuda PhotoGrafheyより、転載。


六、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」

女性版にすべて、入れ替えて演出。
出先の主人は奥様に。その奥さんは娘さんに。男性の植木屋は髪結の女性に。
植木屋の嬶は、娘に、連れの大工は、友達に・・・・ああ、ややこしい。

「植木屋はん、あんた仕事はもう済んでやったんかいな」の決め台詞ではじまる定番「青菜」。
途中の連れが言う「俺は、大工や、おまえが、植木屋やろ」、押しいれに入っている嬶にいう、
「奥や」、「はい、旦さん、なんぞご用事で」、青菜で必ず笑いの誘う決まり文句がすべてが、
都さんの「青菜」には、消されて出てこないのはさびしい。

というと、落語とは、何度聴いても面白いのは、予測される緊張にそれなりの答がでて緩和される
学習効果というか、安心感も大いに、笑いには影響してるんでしょうな。

へんな、違和感だけが、溜まってしまった、「青菜」でおました。


七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」

友達の分まで、酒を呑んで、へべれけ状態、すべて隣の猫の所為に。

禁酒関所といい、替り目といい、鶴二さんの酔態、酔っぷりは最高。
呑んで減っていく酒を見ながら、あれこれ都合の良い、言い訳を考えるのは、
酒飲みの心理。しらふでは到底考えつかないし、言うのも憚れる。

この、酒呑みの、酔いっぷりは、9月の独演会の「らくだ」につながりますな。


都と鶴二の落語会~平成22年度文化庁芸術祭優秀賞W受賞記念
2011年7月18日(月・祝)午後5:30開演
天満天神繁昌亭

一、露の紫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「道具屋」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「眼鏡屋盗人」
三、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「子は鎹」
仲入り
四、笑福亭鶴二・露の眞・・・・・・・・・・・「どじょうすくい」
五、露の眞・露の紫・・・・・・・・・・・・・・・「銭太鼓」
六、露の都・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「青菜」
七、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・・「猫の災難」

11-20-92

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新丸八寄席~鶴二さんネタおろし~

2011-07-10 23:43:14 | 笑福亭鶴二

今里・丸八

今日は、独演会でのトリで演じられる鶴二さんの「らくだ」のネタおろしとか。






落語ファンの西尾さんんと銘子さん。

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「看板の一」

「説明しなくても、いや、しますわ」と、チョボイチの説明をしてから、
いつもの「落語をします」ではじまる。

いつもながらの明るくて愉しい、喬介さんの高座。
最初の元博打打ちのおっさん、喬介さんの愛嬌が勝ちすぎて凄みのないのが少し残念。

この噺、このおやっさんのカッコよさが勝負。
この主人公のアホも、もちろん金を儲けたいのであるが、
このおっさんのかっこ良さに憧れて、おんなじようにしたいと真似る。
「女房、子供を質に入れても」、「家を売ってでも・・・。」

「おまえらの銭は貰うわけにはいかん」と返すおっさん、かっこよろしおますな。


二、桂壱之輔・・・・・・・・・・・・・・「転失気」

でてくるなり、今日はトリの鶴二師匠が大ネタでチラシには「お楽しみ」と、
ヒントを言いますと、動物の名前で、(そこで、客席から・・笑い)
落語通の方が多いようで、決して動物そのもは出てきません。
私の方は、軽く、一席と・・・・・・・壱之輔さん、得意の「転失気」へ。

「天失気」とは「気を転び(ころび)て失う」、すなわち、屁、おならのこと。
盃と嘘をつかれ、お住職が思いつくのが、「天に口と書いて、呑、酒、器(テンシキ)」
とは、とっさながら、上手いですな。

笑いのヤマ場のない噺を、淡々と語る壱之輔さん、
まさにつかみどころのない「転失気」でおました。


三、桂春之輔・・・・・・・・・・・・・・「皿屋敷」

この時期になると、幽霊とか心霊とかのはなしが多くなりますが、
昔、テレビの仕事でレポ―ター、しかもヤラセのはなしをマクラに「皿屋敷」へ。

もちろん、春團冶しこみの「皿屋敷」・・・・、随所に師匠を彷彿させるが、
お菊の幽霊姿は・・・・やはり、師匠には及ばない。

季節がら、かけられる事も多いと聞くので、
この夏、三代目の「皿屋敷」を観たいもんですな。


仲入り

四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「らくだ」

今日が、ネタおろし。(稽古は鶴瓶さんにつけて頂いたとか)

ネタおろしとは思えぬぐらい、立派な出来ばえで、凄おます。
特に、紙屑屋に、清めの酒とヤタケタの熊が酒を呑ませてからは絶品。

これから、独演会に向けて、随処でかけられるようだが、
成熟していく鶴二さんの「らくだ」に注目でおます。

新丸八寄席
2011年7月10日午後5:00開演
今里。まるはち

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・「看板の一」
二、桂壱之輔・・・・・・・・・・・・・・「転失気」
三、桂春之輔・・・・・・・・・・・・・・「皿屋敷」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・「らくだ」

11-18-80



打上げに集まった、鶴二ファンのメンバー。
(他の人の会でも、よく見かけますが・・・・・・)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

笑福亭鶴二・芸能生活25周年・・第14回独演会・・のお知らせ


笑福亭鶴二・噺家生活25周年・・第14回独演会
2011年9月17日(土)午後5:00開演
国立文楽劇場

一、笑福亭鉄瓶・・・・・・・・・・・・・・・「阿弥陀池」
二、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「こうもり」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「稽古屋」
四、笑福亭鶴瓶・・・・・・・・・・・・・・・「お楽しみ」
仲入り
五、鶴瓶・鶴二対談
六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・「らくだ」

前売・3500円・・当日・4000円

先行予約・・・7月19日発売
一般発売・・・8月1日発売

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丸八・鶴二さんを祝うつどい

2011-05-18 23:52:24 | 笑福亭鶴二

今里・丸八の主催で、鶴二さんの芸術祭優秀賞受賞を祝う会が催された。


美味しい料理とお酒、そして気心知れた仲間との歓談は更に楽しい。


余興で出てこられた、韓国舞踊の方と鶴二さん。

一、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「動物園」

遅れて行ったが、まだ鶴二さん、マクラで、普段演らない、できない噺をと。
初高座の「平林」と思いきや、「動物園」、それも着替えるところもサラリの
ショートバージョン。
移動動物園の園長の名は、言わずと知れた、「竹内」さん。

鶴二さんの「犬の目」、「桃太郎」、「平林」、「大安売り」、「つる」などの前座ネタも
(持ちネタにあるのかどうか知りませんが)機会があれば、是非聴いてみたいですなぁ。

鶴二さんの芸術祭優秀賞受賞を祝う会
2011年5月18日(水)
今里・丸八

一、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・「動物園」

一月に受賞式があったのですが、五月になってもお祝いです。
実は、再来月の七月にも受賞記念の落語会がある・・・。


7月18日(月・祝)繁昌亭で、都と鶴二のW受賞の会がある。
お互いのもちネタを一つづつ交換しようと、鶴二さんは「眼鏡屋盗人」
都さんは、選んだ「遊山船」はやらず、得意の「うそ、いいました」とか。
でも、自然体でおもしろみが滲むお二人の落語、大いに楽しみですな。


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笑福亭で鶴二を祝う会・文化庁芸術祭優秀賞受賞記念

2011-05-11 20:58:14 | 笑福亭鶴二


文化庁芸術祭優秀賞受賞記念と、笑福亭一門の兄弟子たちが鶴二さんを祝う。
おとんぼのおとうと弟子が栄えある賞を受賞。
甘辛の励ましの声が聴こえそうですな。


一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・「江戸荒物」


遅れて行ったので、一階ロビーで初めて観た、モニターでの繁昌亭の舞台。
六人ぐらいの方が、おとなしく待っておられた。
見えませんが映っているのは、呂竹さん。

「ないます。ないます。」「まぁ、いまから、のうとっては、間に合わんがな」の
台詞の待ち遠しかったこと・・・呂竹さん、ごめんなさい・・・。


二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」

初めて二階席で観る。

「おごろもち盗人」ですが、このおごろもちは大阪で、もぐらのことですが、
なぜ、もぐらがおごろもちになったのかを、画帳の大きな字で説明。
もぐら → もんぐら (ごぼう → ごんぼ、になるように) →もんごろ
→ おんごろ 地上にでてきて、ぺった―と寝ている姿が餅に似ているので、
おんごろもち・・・と、三喬さんの、こだわりの学究心を披露。

パチパチノの、ソロバンの音で、周りのおっさんから、上手いなのため息。

謝ったり、嚇かしたり、押したり、ひいたりの泥棒と主人のかけひきが、絶妙。
何も盗んでいないので許してやったらと思うぐらい、かわいさのある泥棒。

やはり、盗人は、三喬さんで決まりですな。


三、笑福亭松枝・・・・・・・・・・・・・「三枚起請」


本来、松喬さんの出番だったのに、先に松枝さんの登場。

今日の主役である鶴二さんの修行時代のハナシ・・・・を。
かの有名な、黄疸のでた六代目の師匠に、「真っ黄色です」、「凄いです」と言って
死に至らせた、張本人が、この鶴二だすと・・・。
また、昨年私の還暦を祝って、鶴二がやっている須磨の落語会で、祝いの会をやりまひょかと
気持ちは嬉しいが、言い方にちょっと抵抗があったように、万時無頓着。

なんだかんだと、言いながら、一番のおとんぼ弟子に対する、兄弟子の愛情が溢れる。

噺は、「三枚起請」。
江戸の噺っぽいが、初代円右が大阪から東京へ移した噺。
小輝という娼妓から、喜六、源兵衛、清八の三人とも起請をもらう。
昔でいう、証文付の恋文・・・・さしずめ、今では甘い言葉はメールでか。
軽い様だが、中身の文面で、鼻の下をのばす輩は一緒か。

サゲは解り難い「わても、務めの身・・・・・鳥殺して、ゆっくり朝寝坊してみたい」
高杉晋作の都々逸「三千世界の鳥を殺し、主と朝寝がしてみたい」が下地にあるとか、
それでも、スッキリしないサゲでおます。

このあと、小輝と三人はどうなったのか、興味あるとこですな。
①、小輝の居直りに、三人、尻尾を巻いてスゴスゴと帰った。
②、くじ引きで決めようという、小輝の案にのった。
③、三人とも好きなので、あんた達で決めてと云われて、三人が大喧嘩になる。
どうみても、女に分がありそうですな。

祝いの会で、印象に残る松枝さんの「三枚起請」でおました。


仲入り

四、笑福亭松喬・・・・・・・・・・・・・「手水廻し」

鶴二さんは一切でてこない、ご本人さんの、鶴三時代のハナシ。
福笑、鶴三、松枝、呂鶴の四人揃って、稽古をつけてもらっていた。
一番、六代目が熱く稽古をつけていた時で、一年に八本あがったとか。
でも、当時に鶴三さん物覚えも悪く、そして播州訛りもとれず、
福笑・10分、鶴三・40分、松枝・3分、呂鶴・3分、の繰り返し。
一年後、それぞれが好きなネタを云えといわれて、言ったのが「手水廻し」
難しい噺で、腕がないと難しいはなしと言われたが、その後、新開地の寄席で
10日間昼夜、20日間連続でかけてもらった思い出の噺であると・・。

笑福亭は「手水廻し」、雀々さん筆頭の米朝系は「長頭回し」・・。
そういえば、「長頭回し」は、その頭を回すというアクションに趣きを
「手水廻し」は、飲みっぷりが主体か。

松喬さんにとっても、思い出の「手水廻し」・・どっしりとよろしおましたで。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「替り目」

http://pub.ne.jp/masutake/より、転載。


入門したての時、「初舞台用意しといたで」「なんかできるやろ」と言われて
一週間で「平林」を覚えて、のぞんだ初高座の想い出を・・・。

噺は「替り目」。・・・・・・・・・黒紋付きだけに、貫禄の高座。
普段、偉そうにいうている男どもでおますが、
「かかぁ、大明神」と心で手を合わせているのは、替り目の主人公だけではありませんな。

時間が、おしていたのか「ああ、おまえ、そこにいたんか」で終わる。
この後の、うどん屋とのしんみりとした「一人酒盛」状態のところが
鶴二さんの更に良いとこだけに、少し残念でおましたが、今回の受賞対象になった演目だけに
更に、夫婦の掛けあいの味が増し、最強の十八番ネタになりましたな。

鶴二さんを称えると云うより、皆が師匠の六代目松鶴を語り、
昔を懐かしみ、笑福亭バンザイの愉しい会でおました。


お一人お一人に、丁寧に、お見送りされる鶴二さん。


笑福亭で鶴二を祝う会・文化庁芸術祭優秀賞受賞記念
2011年5年11日(水)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・「江戸荒物」
二、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・「おごろもち盗人」
三、笑福亭松枝・・・・・・・・・・・・・「三枚起請」
仲入り
四、笑福亭松喬・・・・・・・・・・・・・「手水廻し」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「替り目」

11-12-59


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新鋭上方落語会~六人衆・打ち上げ公演

2011-05-03 22:11:20 | 笑福亭鶴二


2005年に、漫才がMZなら、落語はRGと、一門と事務所を越えて
雀々さんのお声かけで集まった「RG研進会」が前身。


800人の会場がほぼ満席。

次の時代を担う六人衆、独自のそれなりの活躍に。
「新鋭上方落語会」も打上げ公演と今年で最終回。


全員が口を揃えて云う、稀なる大舞台。

一、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」

マクラに、子供が中学生になって塾へ通いだすはなし。
おもしろい、これがかの有名な「我家のアルバム」の一景なのか。

日常ありうる話しながら、三喬さん、奥さん、子供のそれぞれのキャラがでていて、
さすが理論派三喬さん計算された、オチまでチャンと準備されている。

噺は「近日息子」、謝らん男に対する掛けあい部分はおとなしめだが、おもしろい。
悔みに入るのに、脱いだ羽織を再び着る。何でもありとやってみたが、
間(ま)があきすぎて失敗ですなと自己反省つき。

でも、トップから三喬さんの「近日息子」とは、何とも贅沢な落語会のはじまりですな。


二、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」

マクラは、マクドの「ビックマック」をひとかぶりしようとして、顎がはずれた時のハナシ。
失敗談は、笑いの原点・・・最高におもしろいですな。
マクドの店員、病院の対応、喋れない情況、大人気ない恥ずかしい原因など全てが楽しい。

私と同じようにダイエットした、文三さん、好きな物は菓子パン、特に「小倉マーガリン」と、
すかさず隣の嫁さんが、私の顔を見て「お父さんと一緒や」とツッコミを。

ほんと、コンビニは高カロリー食品の集合体、100キロカロリー以下の物は「ビスコ」のミニパックと
あと一つの、計二つしかないらしい・・・・・と聞きながら、帰りには、ロールケーキを購入。
「ああ、甘いもんばかり食べて」と言われながら、止められませんな・「お前も食べてるやないか」
まさに、「堪忍袋」状態。

文三さんの「堪忍袋」、お咲さんも品があり、口は悪いが、美人っぽい。
いやはや「もういっぺん、云うてみ」には、そんな深い歴史があるんですな・・・要注意でおます。


三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「七度狐」

「喜六、清八という二人の旅人」あれ。マクラなしで、いきなり本題へかっこいい、と思いきや
そこから、余興のはなしへ、バスに乗って、それも台湾からの旅行者の一行。
通訳のガイドもカタコトの日本語で、なんにも伝わらない。
うどん、そば、ラーメンを食べる、仕草オチで、なんとか笑いを繕う。
結局、いつものように、長―い、長―い、マクラに。

噺は「七度狐」、煮売り屋の、木の芽和えのすり鉢を盗んで、それを藪に捨ててと、説明もくどく
「わるいやつなぁー」と狐もなかなか登場しない。

サゲも、おさよ後家が出るではなく、油と醤油を間違って、お灯明に注ぐところの
「今のは、ワイや」で終わり・仁鶴さんか・「七度狐の半ばでございます」と下りる。
マクラ合戦で燃えたのか、はたまた計算通りのサゲだったのか、
期待で一杯だっただけに、なぜか物足りなさを感じた雀々さんの、「七度狐」でおました。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」

マクラは、あっさりと、「高津の富」へ、どっしりとした六代目風の語り。
大舞台でも、肩の力も抜けて、普段通りで忠実にきっちり運ぶ姿勢に、安定感が漂い、
一語一句違えず、語る落語に、逆に古典らしい匂いをたっぷりと感じる。

平常心をみた、鶴二さんの「高津の富」でおました。


五、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ねずみ」

本日の秀逸でおました。

マクラで、9月の彦八まつりのご案内・・実は今年の実行委員長は梅団冶さんとか。
これほどの多い人の前で言うことはないので、あえて・・・。
それと、四月から息子が私に落後家として正式に弟子入りを。
確か、高校一年までは、アマチュアとして「小梅」で高座に
デビューの初高座、今から楽しみですな。

弟子が出来て気合い十分なのか、今日の梅団冶さんの「ねずみ」最高。

和歌山の出で、岡山で育ち、福岡の大学へと・・・
それにちなんで「ねずみ」のお宿も、岡山城下の設定。

「あのなぁ、おっちゃん」と、健気な子供。
父親が語る、虎屋を乗っ取られたいきさつを臭くやると、
更にお涙頂戴の重い人情噺になるのだが、そこは適度に治める、
・・・梅団冶さんのセンスを感じ、その加減が嬉しい。

最初に、甚五郎が彫ったねずみを見たのが、土地の二人の百姓。
それが、岡山弁で、田舎弁、ほのぼのさを誘う。

梅團冶さん、そのものの人間味溢れた、一席でおました・・・感動。


六、笑福亭仁智・・・・・・・・・・・・・・・・「EBI」

東京と大阪の違い、「電車の案内」、「痴漢防止のポスター」「動物園の注意書き」など
これでもかと次々にご披露、大阪人には、我事で、共感できるだけに大いに受ける。

ああこれは「多事争論」と思いきや、狐とねずみに続いてるので、今度は「海老」の噺と。
車海老と、伊勢海老の会話から、ブラックタイガー、加と吉の冷凍海老、
最後には、満月やかっぱエビせんまで登場、奇想天外さは仁智さんの独壇場。

最後にひっかけ橋での、かに道楽と海老道楽の対決は、水掛不動がでてきて一件落着。
まあ、仁智さんの、新作はどれもすぐさま、もう一度聴きたくなる名作揃いですな。


帰りの寿司やで食べた海老の塩焼き、半分食べたところで仁智さんを思いだして、パチリ。

今、読んでいる小沢昭一さんの本に、ユーモアとはの一節がある。
川柳で、「本妻のほうが美人で不思議なり」、これは風刺。
「くちなしやはなから下はすぐにあご」というのが、ナンセンス。
「春雨に大あくびする美人かな」というのが、ユーモアではないかと。
そして、どれも優劣はなく、同等であると、

これでいくと、
今日の三喬さんが風刺、仁智さんがナンセンス、梅團冶さんがユーモアというところですか。

まあ、これで、充実の新鋭落後会、一旦仲入りでお開きとのことでございますが
形を変えてあるとのこと・・
・楽しいメンバーだけに、どんな形で再開するのか、今から期待致しますな。


「新鋭・上方落語会」第1~4回 演目一覧

桂文三・・・・・・・「四人癖」「祝いのし」「軽業」「舟弁慶」
笑福亭鶴二・・・「七度狐」「七段目」「紙屑屋」「米揚げ笊」
笑福亭三喬・・・「阿弥陀池」「ぜんざい公社」「逆様盗人」「月に群雲」
桂梅團冶・・・・・「鋳掛け屋」「お玉牛」「切符」「竹の水仙」
桂雀々・・・・・・・「代書」「鷺とり」「くしゃみ講釈」「せんきの虫」
笑福亭仁智・・・「スタディベースボール」「源太と兄貴」「ハードラック」「源太と兄貴・純情編」



新鋭上方落語会~打ち上げ公演
2011年5月3日(火)14:00開演
梅田芸術劇場・シアタードラマシティ


一、笑福亭三喬・・・・・・・・・・・・・・・・「近日息子」
二、桂文三・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「堪忍袋」
三、桂雀々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「七度狐」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・「高津の富」
仲入り
五、桂梅團冶・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ねずみ」
六、笑福亭仁智・・・・・・・・・・・・・・・・「EBI」



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鶴二さん中トリ~繁昌亭昼席

2011-04-17 23:40:38 | 笑福亭鶴二
鶴二さんが、繁昌亭昼席の中トリ。
今年の、芸術祭の優秀賞受賞のご褒美とか。

嬉しい限りでございます。

鶴二さん目当てに発売、即買ったのに、入場番号は146番。
案の定、前の方は団体さんでいっぱい。

一、笑福亭松五・・・・・・・・・・「平林」

しっかりした口調で、旦那さんも重みがでて、凄い。
松枝師匠の筆頭弟子・・・弟弟子もできて、やはり貫禄がでてきましたな。


二、桂三弥・・・・・・・・・・・・・・「俺たちヒローキッズ」

三枝師匠の創作落語。母親に「遊べ」と言われて、公園に行く。
そこへ、塾をハシゴする友達がくる。
「ああ、しんど」、「どっこいしょ」、「昔は良かったな」と、老人そのままのセリフ。
バッグには、ユンケルが入っていて、腰にはサロンパス。
小六の二人が公園で、腰を押している。・・・・「疲労している子供たち」
元気な友達が来て「カラオケ」へ、今の子供たちは受験戦オウ争で疲れきっている。
ほんま、子供らしい子供って、とんと見かけんようになりましたな。

題は「子供は遊べ」ではなく、「俺たちヒローキッズ」、風刺的と云えども、哀しい題ですな。


三、笑福亭仁勇・・・・・・・・・・「貧乏花見」

東京では「長屋の花見」、大家がたまに花見でお酒でも呑もうと長屋の者を誘うが、
こちらでは、長屋の連中が自発的に出かける、そしてテーマは「気で気を養う」。

今年の桜ノ宮の通り抜けも夜はなし、五時閉館とか。
震災で、節電というこんな時こそ、「気で気を養う」必要がありますな。

仁勇さん、もっと庶民のパワーが欲しいとこでんな。


四、伏見龍水・・・・・・・・・・・・「曲独楽」

曲独楽といえば、米八さんと思っていたら、龍水さん。
落語家さんの裏芸ではな、表芸、のプロ。
トリネタは、輪っかを使った芸で、輪っかの中へ、外へ、独楽を自由自在。
周りのお客さんが一斉に「凄い」の声。
生で見れる芸は、どれもこれも、良いもんですな。


五、桂三若・・・・・・・・・・・・・・「ひとり静」

大阪へ転勤してきた東京の社員に、
大阪の先輩が、大阪と東京の違いをレクチャー。

東京はすべてにオシャレで、ルールは守るのに、

路上駐車している車見て、「ワシの停めるとこないやないけ」
ノーマイカーデ―には、「空いてるから、車で出勤しよか」と
いたって、大阪は自己中心的。

大阪のおかあさんにいたっては、
「冬はなぜ、寒いの」の子供の問いに
「暑かったら、夏と間違えるやろ」など、大阪ネタの列挙。

落語家というより、吉本芸人のパワーで、笑いのトリコにしてしまう。
凄い・・・これが「ひとり静」か。


六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「高津の富」

お目当ての、鶴二さん登場。・・・・初の中トリ。
繁昌亭の賞ではないが、芸術祭の優秀賞受賞での抜擢とか、
ファンとしては喜ばしいことですな。

ネタは、笑福亭、十八番の「高津の富」、前の三若さんが小ネタ連発だっただけに、
主人公のホラが始まるまでの仕込の部分は静けさが漂う。
でも、二番の五百両が当たるという男の妄想のところから、絶好調。

宿屋の主人が、番号を照らし合わせるところは飛ばして、コンパクトに演出。
「子・千三百六十五番」、鶴二さん曰く、一両が今の価値で20万、一等が2億円。
富くじ一枚が、一分で四分の一両、今の値段にすると4、5万と、いや結構高い。
誰もが、一攫千金を狙って妄想するのも、無理ありませんな。

噺が終わって、隣の怖そうな男性が、お連れに、「おもろいなぁ」の一言。
そうでっしゃろ・・・。

ちなみに、この一週間のネタは、初日「口入屋」、二日目「竹の水仙」、三日目「寝床」
四日目「三十石」、五日目「替り目」、六日目「親子茶屋」、楽日「高津の富」でおました。


仲入り

七、れ・みれらぶるず・・・・・「歌謡喫茶」

ああ、雀三郎さんの満腹ブラザーズの、リピート山中さんが登場。
アコーディオンのフランシー堺とのコンビ、結成して二年半とか。

美空ひばりさんの「愛燦燦」を皆さんご一緒にの声で、隣りの男の人も
後ろの女の方も、大きな声で歌う。えぇ、みんな素直ですごいやんか、
へんなところで、感心。次に替え歌で「ギャグ、サンザン」、
「神田川」に「悲しい酒」、最後はやはり、ヒット曲「ヨーデル食べ放題」
楽しいですな。

繁昌亭の良さが、今日のように、新しい色物に出会えることでおます。


八、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・「紙入れ」


なんとも艶っぽい、春蝶さんの「紙入れ」
若い貸本屋を手玉にとる、おめかけさんのどろどろとした、妖艶さが漂う。
でも、あの身体のクネクネ感は、「恋くらげ」を想いださせる。

でも、悩ましい「紙入れ」。春蝶さんがよくかけられるのも納得の一席でおました。


九、笑福亭たま・・・・・・・・・・「青菜」

ド派手な衣装で登場。得意のショート落語を。
「銃撃戦」、「銃撃戦そのⅡ」、「ドリアン」、「ローマ法皇」
「伝票の譲り合い」、「B29」・・・定番だけど、何度聴いても楽しい。

そして、季節はちょっと早いが「青菜」へ、
主人公の植木屋の名前が「為五郎」、枝雀ワールドか。

「しつけで、教育」が、「火付けで、懲役」など
パワフルで、解りやすく、あちらこちらにたまワールドが全開。

たまさんの落語は、生でしか味あえない奇天烈感がうれしいですな。


十、桂雀三郎・・・・・・・・・・・・「ちしゃ医者」

ほんのりと、夜中、明方の雰囲気が漂う・・・情景が浮かぶ・・・
と言いながら、日頃の忙しさではたまた、たまさんのパワーで疲れたのか、
知っている噺だけに、どこが夢で、どこが現実なのか、うとうと。

「つくりものと解る」嘘ではない世界に身をおいて、落語そのものの世界に浸る喜び。
うつらうつらの中で、心地よく噺がすすむ。
本日の「ちしゃ医者」赤壁周庵先生は、私には癒しの名医でおましたな。


天満天神繁昌亭・昼席
2011年4月17日(日)午後1:00開演
天満天神繁昌亭

一、笑福亭松五・・・・・・・・・・「平林」
二、桂三弥・・・・・・・・・・・・・・「俺たちヒローキッズ」
三、笑福亭仁勇・・・・・・・・・・「貧乏花見」
四、伏見龍水・・・・・・・・・・・・「曲独楽」
五、桂三若・・・・・・・・・・・・・・「ひとり静」
六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「高津の富」
仲入り
七、れ・みれらぶるず・・・・・「歌謡喫茶」
八、桂春蝶・・・・・・・・・・・・・・「紙入れ」
九、笑福亭たま・・・・・・・・・・「青菜」
十、桂雀三郎・・・・・・・・・・・・「ちしゃ医者」

11-10-48

おまけ

天神さんの裏の「亀の池」

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巴の会~待望の鶴二さんの佐々木裁き・最高

2011-02-27 23:56:43 | 笑福亭鶴二

巴の会・・・・今回は、「佐々木裁き」、鶴二さんの四郎吉が楽しみ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

期待通りの極上の「佐々木裁き」、主人公四朗吉よりも、
佐々木信濃守が出色の出来。

ご自分が出した問いに対する、想定外の四朗吉の答えの度に、
一本取られたと、戸惑う佐々木信濃守の表情が卓越。

最高の感激・・・・・・の続編は後日でおます。


曲者揃いの巴の会(鶴二、瓶太、遊喬の三人プラス文鹿さんの四人ですが巴とは)


かっこいい・鶴二さんの一枚看板。

最初に、四人揃ってのご挨拶。
巴(三)でありながら、四人である由来を、瓶太さんが忙しい時に、
メンバー入りした文鹿さんを加え、今は巴の会として継続。
鶴二さんの、文化庁芸術祭優秀賞受賞されたことのご紹介を瓶太さんから・・・。

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・「つる」

まず、首長鳥のオンが一羽「ツ~・・ツ」と飛んできて、浜辺の松の木へ「ル」と止まった。
何度も、何度も、くりかえすが、間違わなくて、正解言うのではないかと、ヒヤヒヤ。

ちゃんと間違えて、「ねえ」と確認しながら、にやりとする喬介さんに、ホッとする。
一緒に高座に上がってスリルを味わっているような、ドキドキ感一杯で
それでいて楽しい、不思議な喬介さんの「つる」で、アホの台詞、間違う台詞というのが
いかに難しいのかが、よう解りましたで。

二、笑福亭瓶太・・・・・・・・・・・・・・・・・「池田の猪買い」

瓶太さんの賑やかな猪買い。
笑福亭の匂いがありながら、冬の寒さというより、ご自分でも言っておられましたが
汗びっしょりで、夏の噺かいなと。私は、池田に着いてからのしんしんと雪の降る情景が
、この噺の中では一番好きなんですが。

「つる」の由来まで教えてくれた甚兵さんがでてくるぐらい
いつもながらサービス精神たっぷりのいたって、
ご陽気な瓶太さんの「池田の猪買い」でおました。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」

最高に、おもしろい。鶴二さんの「佐々木裁き」

四郎吉、生意気というより周りのおとなが普段喋っていることを悪気もなく喋っている。
それよりも、四郎吉の答えに、一本取られたと苦笑し、はたまた大人気なく憤ったりする
鶴二さんの佐々木信濃守、人柄の良さがでて最高
「座興、座興」と楽しむおおらかさ、ほんま、ええ、人ですな。

来月の、観音寺落語会は「親子茶屋」とか、ネタおろしではないが、
新たなる聴いたことのない噺の登場に嬉しくなりますな。


仲入り

四、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「利き酒」

題目をみると古典ようですが、実は創作落語。
酒を呑んで、銘柄を当てる「利き酒」
酒は濁りを嫌うので「キキザケ」とは読まず、「キキシュ」と読む。
さも、本当のようなことを挟みながら、噺がすすむ。

五つの中に、二つ、おんなじのがあるが、それは、どれとどれ。
うん蓄一杯の、酒談義、酒好きには堪えられない文鹿さんの「利き酒」でおました。


五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・「鬼の面」

お母さんに似ているとお面屋のおっさんに貰うた、お多福の面。
旦那さんのイタズラで、鬼の面にすり替えられる。
それを知らない、子守のおせつ、母親に変があったのではと、お店を飛びだす。

奉公にでた子供を思う親の気持ち、親を心配する子供の気持ち。
思う気持ちは同じでも、「藪入り」が松竹新喜劇なら、この「鬼の面」は吉本的バタバタ劇ですな。

サゲは、「鬼が笑うてる」、「来年のハナシをしたからや」
せっかく、人情噺っぽくきたのに、サゲは肩透かしでおますな。

でも、あまり聴く機会のない噺、遊喬さん、ありがとさんでございます・・・。


巴の会~繁昌亭編
2011年2月27日(日)午後6:30開演
天満天神繁昌亭

一、笑福亭喬介・・・・・・・・・・・・・・・・・「つる」
二、笑福亭瓶太・・・・・・・・・・・・・・・・・「池田の猪買い」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・・・・「佐々木裁き」
仲入り
四、桂文鹿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「利き酒」
五、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・・・・・「鬼の面」

11-08-33

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笑福亭鶴二・文化庁芸術祭優秀賞・受賞記念の祝賀会

2011-01-30 21:52:01 | 笑福亭鶴二

笑福亭鶴二・文化庁芸術祭優秀賞・受賞記念の落語と祝賀の会


笑福亭鶴二・文化庁芸術祭優秀賞を受賞されたのを記念して
心斎橋・湖月にファンがつどい、盛大に祝賀の会が開催される。


奥様とお母様にはさまれて喜びの鶴二さん。


・・・・・・・・文化庁芸術祭優秀賞の賞状。・・・・・・・・


・・・・そして、トロフィー。・・・・



スーツ姿の司会の呂竹さん、きっちりした進行に会が引締まる。


「本年は噺家生活二十五周年を迎えさせて頂く事になりました。
受賞を励みに、お客様方に喜んで頂ける舞台が務められますよう、
より一層芸道に精進して参ります。」とご挨拶・・。
そして、落語を一席・・・「竹の水仙」。ファンにとっても思い出の一席になりましたな。


お母様からの御礼の言葉・・
「これから、鼻にかけることの無いようご指導のほど、よろしく」と。


文鹿さんの「河内にわか、南京玉すだれ、そして鶴二さんとの音曲漫才」


御贔屓の方々。


笑福亭鶴二・文化庁芸術祭優秀賞・受賞記念の落語と祝賀の会
2011年1月30日(日)午後5:00より
割烹湖月(心斎橋)


11-05-18

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第二回・いかいの寄席

2011-01-23 23:16:31 | 笑福亭鶴二

いかいの寄席・・なんと桃谷でっせ。

今日は、本町から心斎橋、そして桃谷へ、休日なのに忙しおますな。
でも「柳田格之進」は、楽しみな噺。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お洒落な、韓国カフェ、内装が素敵。


韓国調度品の数々。



一、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・「餅屋問答」

地元だけに、親戚の方が多く来られてるとかで、熱が入った高座で、汗びっしょり。
後で聞くと、単に肥り過ぎで、汗かきだけとか・・・。

マクラは、ランドセル寄付のタイガーマスクのハナシ。
そして、「餅屋問答」へ、にわか坊主が適当に読むお経は無く、ちょっとさびしい。

餅は餅屋いう言葉があるが、坊主は餅屋でも務まるということか。
まあ、仏の教えを、あり難く聞いた様な、禅問答、無言の行でおますな。

大ちゃん、大熱演の一席でおました。

二、露の新冶・・・・・・・・・・・・・・・・「柳田格之進」

鶴二さんが、この度文化庁芸術祭の受賞をされたので、トリをして頂くので、
先に演らしていただきます。

正月三が日も、家でゆっくりさせてもらって、孫の面倒で愉しんでいましたと。
首を上げた、寝返りをうっただけで喜んでいる、我兄にも、初孫ができましたが、
「目の中に入れても痛くない」というのは本当で、孫の可愛がりようは尋常ではないみたいですな。

噺は、こちらでは珍しい「柳田格之進」。
彦根の藩士で下目付役だったが、汚名を着せられ、浪人として大阪で暮らす。

主人公は、碁のお相手で、大店の主人である井筒屋の籐兵衛さん。
元々は講釈ネタである。前に聴いたのでは、娘のお絹が廓に身を売ったあと
気がふれるのがあったが、新冶さんにはそのくだりがないので救われる。

柳田様への嫉妬とわだかまり、奉公人の忠義の見せ所と動く、
番頭の人間性に焦点をあてた、新冶さんの演出。

最後に、身請けされたお絹さんが、晴れて父と再開だが、
父の気持ちを考えると、ハッピイエンドと、心から喜べないのは私だけか。

でも、武骨とか、清貧とか、昨今には聞かれない噺だけに、心打たれますが・・・。
上方では、この様な人情噺を聴く機会がないだけに、新冶さんには良い噺。
ありがとうさんでございます。

三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」

マクラで、宝恵駕籠に乗ってでた時の初体験を紹介。


http://pub.ne.jp/masutake/より転載。
今宮戎の宝恵駕籠に乗る、鶴二さん。(文化庁芸術祭賞、受賞のご褒美か)

二週続けての「不動坊」。
噺はいつもながら、明るく、長屋に掃きだめに鶴というお滝さんと結婚できるという
利吉の浮かれるさまが、愉しい。

早川久子さんの三味線が入って、雪の降るシーンが締まり、寒さも心地良い。

でも、「不動坊」、季節商品だけに、冬のコートみたいで仕舞ってしまうと、
今年の冬まで出すことはないが、でも、ぼちぼち春。
「不動坊」は今日が最後でクリーニングに出すと。

文化庁芸術祭賞、受賞で、鶴二さんも、春到来ですな。


最後に、ざっくばらんの楽しい座談会。


若い時の苦労ハナシを・・・・、色んな処で落語をしましたと、バーのカウンター、
新冶さんは、居酒屋で店が一杯で、表の路上の段ボールの上で着替えたとか・・・・。

最後に、落語家になりたいという小学生が登場、
新冶さんが、「賢い子でないと、落語家にはなりたいとは、思いません。」
「でも、本当に賢い子は、落語家には、なりません。」と、
いたって真面目に答えておられたのが、印象的でしたな。

喬楽さんの、叔母さんや従兄弟の方も紹介されて、ほんとアットホームな雰囲気で、
次回、三回目は、5月か6月開催を予定しているとか・・・。


第二回いかいの寄席
2011年1月22日(土)午後6:30開演
タルマジ

一、笑福亭喬楽・・・・・・・・・・・・・・「餅屋問答」
二、露の新冶・・・・・・・・・・・・・・・・「柳田格之進」
仲入り
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「不動坊」


11-03-13


一口メモ
猪飼野(いかいの)は、大阪市東成区・生野区にまたがる、鶴橋から桃谷にかけての
JR 大阪環状線東側と平野川に挟まる地域とその周辺の地域の総称。
旧東成郡鶴橋村の大字 であり、住居表示制度施行(1973年)前の地名である。 ...


会場は、そかい通りにある、焼肉の高橋さんの三階でおます。


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文化庁芸術祭優秀賞受賞~笑福亭鶴二

2010-12-24 21:55:28 | 笑福亭鶴二
平成22年度(第65回)文化庁芸術祭受賞
・・・・・・・・大衆芸能部門・優秀賞・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・笑福亭鶴二・・・・・・・
・・・・「第13回笑福亭鶴二独演会」の成果。

おめでとうございます。
鶴二さんが、今年の文化庁芸術祭優秀賞を受賞されました。




「野ざらし」

文化庁では、広く一般に優れた芸術作品を鑑賞する機会を提供するとともに、
芸術の創造と発展を図り、我が国文化の向上と振興に資するため、昭和21年から
芸術祭を毎年実施しています。この度、平成22年度文化庁芸術祭賞を決定しました。

文化庁芸術祭のホームページを見ると、受賞理由が

「天性の明るさに安定感が備わり、落語のもつ笑いのバリエーションを存分に表現した。
「変り目」の酔態の中に見える夫婦愛や女房の健気さ、「野ざらし」では能天気な男の行動に
あきれる周りの人たちの模写、「遊山船」でのバカバカしいほどの滑稽な掛け合い、
それぞれを軽妙かつ的確に演じ、技量の確かさを感じさせた。」


「替り目」

凄いですな、・・・・・ファンの私たちが聞いても恥かしくなるぐらいの、ベタ誉め。
でも、鶴二さんの高座はいつも、明るく、楽しくて、この様に活躍が認められたのは
誠に嬉しいもんですな。

尚、今回、大衆芸能部門の受賞は次の六名の方々
大賞・・・・・・東 京太・ゆめ子
優秀賞・・・・桂小南冶、露の都、笑福亭鶴二
新人賞・・・・春風亭一之輔、旭堂南湖

贈呈式は、平成23年1月20日(木)午後4時から、ホテルニューオータニ大阪にて。




「遊山船」


近年の上方落語で゛の受賞者は

平成21年度(第64回)・・・・優秀賞・桂文我、新人賞・桂都んぼ
平成20年度(第63回)・・・・優秀賞・桂文華、新人賞・桂吉弥
平成19年度(第62回)・・・・大賞・笑福亭松喬、優秀賞・桂小春團冶、新人賞・桂歌之助
平成18年度(第61回)・・・・大賞・林家染丸、優秀賞・桂雀松、新人賞・桂まん我
平成17年度(第60回)・・・・優秀賞・笑福亭三喬、新人賞・(菊池まどか)
平成16年度(第59回)・・・・優秀賞・林家染二、新人賞・笑福亭たま
平成15年度(第64回)・・・・大賞・桂三枝、優秀賞・笑福亭仁智、新人賞・桂かい枝
平成14年度(第63回)・・・・優秀賞・桂あやめ、桂む雀

なかなかの顔ぶれですな。


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市民寄席・東成区ふれあいのつどい~豪華メンバー

2010-11-10 23:44:34 | 笑福亭鶴二

市民寄席・・・・・・仕事の終えて掛けつけるが、雀太さんは終わり、壱之輔さんの途中で入場。



531名のぎっしりのお客さま。
一番、後ろで見る・・・滅多にないない、アングル。



中入り後の舞台、都さんが出てこられたところ・・・。


二、桂壱之輔・・・・・・・・・・「真田小僧」

遅れて着くと、もう既に壱之輔さん、それも「お父ちゃんがおらん時に、
お母ちゃんはと、男の人が訪ねて来たで、あと、聞きたい?」
ああ、真田小僧(六文銭)や、今日の壱之輔さん、どっかんどっかんと
大いにうけている。・・高座の壱之輔さんも、どっしりとしていて、
お客さまとの、笑いの間合いが、最高に良い。

こんな、壱之輔さん初めて・・まぁ、落語仲間では、最近の壱之輔さん、
一皮剥けてなかなかのもんと、そして、既に師匠を超えてしもうたと、
シャレですが、もっぱらの評判。目の前の舞台を見て、納得。

真田幸村のくだりは、一切なし。今度はじっくり、最初から聴きたい
壱之輔さんのネタが、できましたな。


三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「延陽拍」

500名もの会場の最後尾で見るなんて、久しぶり。
でも、客席の笑いを感じながら聴くのも、これまった、よろしおましたで。

今日の鶴二さん「延陽拍」、独演会も終わって、ほっと一息なのか、
余裕が感じられ、客席の笑いのこだまを待っているように、
笑いのツボの間合いが、絶妙。

「ちんちろりんの、がーさ、がさ」
「ぽーりぽり、の、ばーりばり」
「よいよい、よい」、「いてこらせ」
会場に合わせて、普段より、おおきな仕草。

いつもと違うアングルだけに、いつもと違う鶴二さんを見たような
気になりましたな。

鶴二さんが、終わって舞台へ下りると、客席がざわざわ、
「おもしろいな」「、良かったな」とかの、お客さんの呟きで、会場がざわつく。
こんな空気、吉本か、角座の寄席以来、市民寄席ならでは雰囲気、よろしいな。


四、林家染丸・・・・・・・・・・「天下一浮かれの掛取り」

来月は、もう師走であり、「掛取り」
大晦日の節季に、支払いのできない夫婦。夫が、考えたのは、
取立ての人の、それぞれ好きなもので、追い帰そうと、
最初は、狂歌好き、次は浄瑠璃、歌舞伎に喧嘩。
それぞれ、演じ終わると、客席から拍手が沸く。

落語が、古典芸能として、歌舞伎や浄瑠璃の基礎が必要な
奥の深い芸であることを、知らしめる、染丸さんの格調高い高座でおました。

尚、原作は、林家のオハコなのか、林家蘭丸というお方とか・・。


五、露の都・・・・・・・・・・・・「みやこ噺」

全編、みやこ噺で、通して聴いたのは初めて、創作の部類に入るのか
そしたら、題名は、「天ぷら」か・・・。

まずは、買ったお釜・・・「おやすみなさい」、「おはようございます」と、
挨拶する、炊飯器の話し。

保険屋からの電話に、断るには「今、天ぷら、揚げてんねん。」が、一番。
夜中の寝ようとしている、旦那さんに、機関銃のように、喋り続ける都さん。
たまに聞く私たちは笑えるが、毎日聴かされる旦那さんは、大変でしょうな。

でも、家族の楽しさが暖かく伝わってくる都さんの「みやこ噺」おもしろおましたで。


六、月亭八方・・・・・・・・・・「算段の平兵衛」

恥ずかしながら、生で八方さんの落語が聴くのは初めて、
それも得意ネタの「算段の平兵衛」が聴けるとは。

さすが、吉本で鍛えた芸、笑いは貪欲にとっていく。
ただ、サービス過剰で、例えば、お花が化粧する処で、一般の女性が化粧をするならなどと、
他のとこでも、度々、落語の世界から現実の世界へ、引戻す。

どっぷりと、落語の世界のみで、十分笑いがとれるのに、もったいないと思うが、
なぜか、自ら、自分の落語に突っ込みをいれる、これが、八方落語なのか。

サゲは、あんまの徳さんが出てきて、平兵衛をゆするという処で、終わり。

他の噺も、早く聴いて、確かめてみたい・・・。

各噺家さんの、得意ネタのオンパレード。価値あるこの東成の市民寄席は年一回との事。
帰りは、皆で鶴橋まで歩いて、お誘いいただいた、Ⅰ氏とT氏と、焼鳥で一杯・・・・。


市民寄席~東成区ふれあいのつどい
2010年11月10日(水)
東成区民ホール

一、桂雀太・・・・・・・・・・・・「(道具屋)」

二、桂壱之輔・・・・・・・・・・「真田小僧」
三、笑福亭鶴二・・・・・・・・「延陽拍」
四、林家染丸・・・・・・・・・・「天下一浮かれの掛取り」

仲入り
五、露の都・・・・・・・・・・・・「みやこ噺」
六、月亭八方・・・・・・・・・・「算段の平兵衛」

10-55-237


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第13回・笑福亭鶴二独演会

2010-11-07 21:42:38 | 笑福亭鶴二

第13回・笑福亭鶴二独演会


写真はすべて、Takeshi Masuda PhotoGraphyより転載、主催者の許可を得ています。


補助席まで、でて、大入り満席の会場。


一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・「普請ほめ」

鶴二兄さんは、笑福亭の次代を担う方であり、それでいて下の者には優しく、
私たちの憧れの存在ですと・・・・・これぐらい誉めておくとあとでたっぷり
お酒をいただけそうで・・・誉めることから、「普請ほめ」へ。

牛ほめでまで往かず、普請ほめで終わるが、どんどんサゲにむかって、
客席の笑いが、大きくなっていく。噺自体の、おもしろさがにじみ出る、
好青年の呂竹さんの落語に、またまた、はまってしまう。

サゲは、「うち息子が会社で、帳簿に穴をあけてしもうたらしい」
「それやったら、そこにも、あきばはんのお札、貼っときなはれ。」と、
新しい、スタイル。・・・・・すべてのことに、気づかいのできる呂竹さん、
落語は、最後には、その人なりが落語にでるので、じっくりと
安心して眺めることのできる噺家さんの一人です。



二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「野ざらし」

待ってましたの声とともに、鶴二さんの登場。

鶴二さんが、高座に上がるなり、いつもながら、二人のファンの方が
舞台の袖まで来て、ご祝儀を手渡しされ、独演会がはじまる。

今年で、13回目の独演会ですが、来年は芸能生活25周年、会場も国立文楽劇場で
、ここのキャパの2.5倍の大きさで、満員になるのか今から心配ですと、
今日お越しのお客様は、是非、一名ずつ、お連れさんを連れてお越しくださいますよう
お願いします・・・と。

噺は「野ざらし」、私は、鶴二さんの野ざらし、好きですな。
明るくて、楽しくて、こんな奴、おらんと思いながら、
やることなすこと、おもしろくて、釣り人ではないですが、
釣りはいつでもできます。こんなんめったに見れまへんで」と・・・・
そんな気にさせる・・鶴二さんの、「野ざらし」でおます。




三、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・・・・「化け物使い」

瓶吾さん、鶴二兄さんの人柄の良さと、師匠の鶴瓶さんとの、
少しオトボケのエピソードを披露。

噺は、「化物使い」、瓶吾さんの化物、一つ目小僧、三つ目入道、のっぺらぼう、
すべてがかわいい・・・。私も、執念、怨念で、でてくる幽霊は怖いですが、
人を驚かしてやろうとする、シャレででてくる化物は、見てみたい気がする。

本来、人遣いの荒さが強調されるが、瓶吾さんの場合、化物との会話を楽しむと云うか
化物を怖がらない人間に戸惑うのを、楽しんでいる。

でも、三人の化物の実際の台詞がなく、一人語りですすめられるが、
化物が、活き活きと現れる・・落語って、凄いですな。




四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「替り目」、

「お母ちゃん、いつも心の中で、大明神と手を合わせてるで」
「ああ、お前、そこに、おったんかいな」・・・と。

そのあと、うどん屋に、燗をつけさし、友達の娘の結婚式の話で、ほろりと。
後半の鶴二さんは、一人酒盛状態で、最高に良い。

あと、三年もすれば、しっとりする噺、「立ちきり線香」あたり、
聞けるんでしょうか。



五、ミヤ蝶美・蝶子・・・・・・・・・・・「漫才」

「てぇい」で、一世を風靡した、おねいさんたちの登場。
当時18才でデビュー、漫才していたのは、5年間。
お互い、結婚したので、、コンビ解散、17年間芸能活動休止していたが、
再び、舞台へ、理由は、二人とも揃って離婚。それから7~10年、
お歳は、50才~か。

蝶美さんは、秋吉久美子似と自らいうように、可愛い。
蝶子さんは、小林幸子似というが、辛うじて面影はあるが、
どちらかと云うと、斉藤陽介さんに酷似。

この頃、生の漫才を聴く機会がないだけに、蝶子さんの歌に
仰向けにこける蝶美さんを見てるだけで、嬉しくなる。

漫才さんとの出会いは、鶴二さんの独演会の楽しみのひとつですな。


六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「遊山船」

なぜか、夏の噺を・・喜六、清八のかけあいが楽しく、庶民の夕涼みの光景が目に浮かぶ。

「去っても、きれいな、錨の模様」・・「風に吹かれて、流れんように」
「さっても、汚い、イカリの模様」・・「質においても、流れんように」
粋な、嫁さんですな・・・。

「青菜」の嫁さんといい、「替り目」といい、落語にでてくる嫁さんは、
いちびりのおっさんに、結構つきおうて遊んでくれますな。



それぞれ、においの違う三席、鶴二さん、味わい深く演じきる。

来年は、笑福亭の十八番「らくだ」とか、楽しみでおますな。


第13回・笑福亭鶴二独演会
2010年11月7日(日)午後2:00開演
ワッハ上方5F・ワッハホール

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・・・・「普請ほめ」
二、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「野ざらし」
三、笑福亭瓶吾・・・・・・・・・・・・・・「化け物使い」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「替り目」
中入り
五、ミヤ蝶美・蝶子・・・・・・・・・・・「漫才」
六、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・・「遊山船」

10-54-232


第14回・笑福亭鶴二独演会
・・・芸能生活25周年・・・・・
は、2011年9月17日(土)夕方開演
国立文楽劇場にて、開催予定。



打ち上げでの、ほっとした鶴二さん。


仲良しの、鶴二さんファンのお顔・・・。


奥の席の、大姉御(失礼)たちと、今回のお世話役の正覚寺の住職と、本こころやさん。

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第23回江戸堀トラジャル寄席

2010-09-18 23:22:32 | 笑福亭鶴二

土曜のおやつ時に、遊喬、鶴二さんの落語を・・・。


松喬一門が育てて、23回目、看板も立派。


遊喬さんが主任で、二席、「高津の富」、「花筏」、鶴二さんが「替り目」と
トリネタが、三つ続く・・・・・じっくり、たっぷりの落語会。


一、林家染吉・・・・・・・・・・・「金明竹」

年の割には、まだ入門して四年目に入った、ところの染吉さん。
上手いという訳でもなく、若さの勢いがある訳でもなく、
若いのか、老けているのか、分らぬ高座。

丁稚の定の返事が「うーん」の連発。
まるで、猪買いの「伊之」みたい・・・「うーん」。
なんぼ、行儀修行中の丁稚でも、田舎育ちの子倅とはちがうねんから、
「うーん」はないやろ・・・「うーん」。

金明竹は、立て弁だけで勝負が、よろしいようで・・・。


二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「高津の富」

今日のこの会の主任の遊喬さん、二席で、まず「高津の富」
二番の五百両当たるという妄想の場面もおとなしめ、

そして、おやっさんが、次の日、自分の札と当たりクジを貼り出してある
番号とを見らべるところで(最後の笑いの山で)、
前列の老人が、係りの人に付き添われて、トイレヘドタバタと出ていく。
さぞ、やり難い事でしょうな。

落語の世界ヘ誘う噺家さんですが、ゴソゴソするお客さんは、
携帯の呼び出し音に匹敵すぐらいの強敵ですな。

何か、軽ーく、軽ーく、仕上がった、「高津の富」でおました。


三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「花筏」

高砂の10日間の角力興行に、大関、花筏の替りに
提灯屋の徳さんが、替玉で乗り込む。

モンゴルでのサッカーが知れて、引退に追い込まれた横綱がおった
今の情報が氾濫している現在では、考えられないような噺。

でも、角力取りというのは、歌舞伎役者と同様、
錦絵になるぐらいの人気者。

今の相撲界も、その特別扱いの独自の世界感だけが残っているんでしょうな。

姿、形といい、呼び出しの遊喬さんの姿に、「はまっている」と
感じたのは、私だけでしょうか。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

お目当ての、鶴二さんの登場。

出てくるなり、会それぞれのニオイがありますな、と、
町内会の集いというか、老人会の集いというか、
あとで見ると、私たちが一番若くて、70歳以上の方が八割の客席。

それ故に、笑いに何か力が無い。気の抜けたような笑いが続いていたが、
さすが、鶴二さん、マクラでどっと、大きな笑いが沸く。

噺は、「替り目」・・・独演会に向って、今、何度も高座にかけている噺。
最後の、お銚子の替り目まで、たっぷりと。

でも、後半戦のおでんやに嫁さんを買いに行かせてからが大変。
「一人酒盛」であり、「嫁ぐ日」であり、酔いながら、饒舌になっていく。

「しゃべりたい」が、「舌がもつれる」
「明るくなっていく」が、「どっか反省する暗さ」ももちあわせている。
「他人に気を使い」ながら、「ちょっと横柄」なところもある。
この後半戦・・・・。

聴くたびに、磨きあがる鶴二さんの「替り目」
残り二ヶ月、独演会に向って、楽しみですな・・・。


第23回江戸堀トラジャル寄席
2010年9月18日(土)午後3:00開演
肥後橋・ホスピタリティツーリズム・7F

一、林家染吉・・・・・・・・・・・「金明竹」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「高津の富」
仲入り
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「花筏」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

10-43-188



鶴橋、大成屋・・・・・まあ、見つけにくい、入りにくい、でも旨い。
前回、七時で既に営業が終わっていて、今日がチャンスと訪れた


昭和レトロの店内


独特のタレ・・・右の状態で出てくる(モロミとタレのジュレ・煮こごり)
左が混ぜた状態・・・これが肉にも、キャベツにも合う・・・旨い。


大成屋の入口で、お連れのÅさんとTさんと。




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松葉そばと笑福亭鶴二の会

2010-08-22 00:21:51 | 笑福亭鶴二

松葉さんの後を継いで、今回で三回目・・京都らしいしっとりした会に。



地下に座敷と椅子席で、50名のお客様・・
この落語会の為に100万もするクーラーを新設。
元取らんとアカンと、さぶいぐらいガンガン冷えてましたな。




この年になって、初めて口にした、にしん蕎麦・・・
・・さすが松葉そばさん・・・大層美味しおましたで・。

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・「江戸荒物」

上手い。しっかりしている。

「イラッシャイ。なんでもあります。」
「アマ、シバチにシがねえから、シをもってキナ。」
この言葉の繰り返しだけで、楽しくなる。

呂竹さんの、落語、派手ではないが、噺のそのままのおもしろさが
直接伝わってくる、無添加の落語に、素材の旨みを感じる、大好きである。


二、笑福亭瓶太・・・・・・・・・・「首提灯」

上燗屋の部分、瓶太さんらしく、節度ある酔いかた。

これは何と尋ねながら、屋台の親父との会話を楽しんでいる。
道具屋での会話も、時の経つのを忘れるぐらい楽しい。

屋台で呑んだのは、一杯半か、二杯。
上燗屋に、入ってくる酔い具合、テンションで
この噺のすべてが決まるんですな。

素面では、首は斬れないし、グデングデンでも斬れない。
酔い加減、ころ加減、が難しい、噺ですな。


三、笑福亭笑助・・・・・・・・・・「宗論」

キリスト教にかぶれた息子と、仏教徒の親父との宗教論。
笑助さん、今の若い人が信者なれば、本当にありそうで楽しい。

ただ、賛美歌は、誤魔化さずに、本格的に唄ってほしいですな。
「ちちみこ、みたまの、おおみかあみよ・・・。」

でも、本日、笑助さん、二席、ずっと身近に感じる落語家さんになりました。

大阪での、常盤でのスケスケの会とか、ある様なので、機会があれば・・・。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「船弁慶」

マクラで、習い事、「稽古屋」か・・・夏の夕涼み、ああ、「遊山船」かと、あちらへこちらへ。

「おい、いてるか。なんと暑いやないか、この暑いのによう精だして働いとんな」
ああ、「船弁慶」、この夏、最後のお松さんと出会いと、楽しみが拡がる。

「鱧に、スイカに、ソーメン、ナスのお茶漬けと、「あ、暑いのぉ」の声に
大阪の夏の暑さに汗が噴出す。

大阪の、雷のお松さんに、京都のお客さんは、びっくり、そして大笑い。

このような、どこでも、どんなお客さまにでも、必ずウケル十八番(オハコ)が
あるのは、鶴二さん、凄い強みでおますな・・・。



にしんそばと笑福亭鶴二の会
2010年8月21日(土)午後6;30開演
総本家・にしんそば松葉


一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・「江戸荒物」
二、笑福亭瓶太・・・・・・・・・・「首提灯」
仲入り
三、笑福亭笑助・・・・・・・・・・「宗論」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・「船弁慶」

10^39-170



会場に着いてから、しばらく探索・・・花見小路・・外人さんの観光客でいっぱい。



一歩中に入れば、さらに京都らしいお茶屋の並び。


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