旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

ある自治体病院の悲劇

2011-12-25 22:06:09 | 地域協働

朝からしんしんと雪が降っていました。羊蹄ジュニアクロスカントリースキー競技大会(京極町)の応援に出かけようと家を出たのですが、いつもの近道が真っ白で道が見えません。

少し走ってみたのですが、危険を感じて引き返しました。

午後4時からは日曜日ですのに、地域医療座談会です。

きょうは30分話して40分質疑でした。質問が多いのはありがたいのですが、一人でも多く町内の医療機関を利用してくださいという行政からのお願いも、押し付けと感じている方が多いようです。

町立という意味はピンと来てないようです。民間と同じひとつの医療機関という認識です。「協働」の意味も分かってもらえそうにありません。

若い参加者は「協働」を理解しての発言もしてくれましたから、少しは安心もしましたが…。

今年4月に出た本ですが、東北大の伊藤恒敏先生の『暴かれた地域医療の実像』が手に入ったので読み始めました。銚子市民病院が破たんするまでのドキュメントです。

市長や議会が医療の本質や病院運営の難しさを認識できなかったことを細かに書いています。政争もありますが、どちらの陣営も医療についての勉強不足であったようです。首長の経営優先主義、議員の心無い発言が医師を傷つけた様子も描かれています。

2002~06年に銚子市長を務め、そして09年に市長に返り咲いた野平匡邦氏は自治省(現総務省)官僚でありました。ぼくの友人の高校時代の同級生でもあり、自治医大でも会っています。彼が仙台市財政局長のとき、涌谷町にも来てくれました。

自治省・総務省官僚であった方でも自治体病院の管理は難しかった。現在銚子市立病院は再生中ですが、どうなっていくのか注目していきましょう。