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俳優・勝地涼くんのこと。

『涙そうそう』

2007-02-05 00:04:53 | 他作品
映画ではなく2005年10月にTBSで放映されたドラマのほう。
勝地くんはヒロイン(上戸彩さん)の弟役で出演。

どうやら出番が少ないらしいという前評判は聞いてましたが、それにしてもドラマの最初と最後だけ、合わせて2分程度という出演時間には笑いました。
まあ上戸さん、黒木瞳さんが出演していたうえプロデューサーが八木康夫さんだったので、『さとうきび畑』つながり(母親役がやはり八木プロデューサーのドラマ『末っ子長男姉三人』で共演した賀来千香子さんだったのでそのつながりもあるかも)で呼ばれたゲストってことでしょうね。  

そんなごくごく短い出番だったにもかかわらず、「おお!」と感心させられたのは台詞回し。 
受験勉強のため夜食を調達しに台所へやってきた司(勝地くん)が母親(賀来さん)と会話する場面。
橋田寿賀子脚本特有の長台詞・古めかしい言い回しをさらっと滑らかに、現代の高校生らしいちょっと気だるい調子で口にする。
それでいて発音は明瞭で、言葉の意味がスッと頭に入ってくる。
長いとはいえたったワンフレーズなのに「上手いな」と感じました。 

この司という少年、出番はごく少ないにもかかわらず、母親の過保護と彼女が演出する「幸せ家族ごっこ」にうんざりしつつも母の気持ちを思うとつれない態度になりきれない、そんな基本的に優等生なキャラクターが数個の台詞だけでちゃんと確立されていて、そこには脚本家の力量を感じました。 

そしてその台詞に適切な感情を乗せることで、少年らしい反抗心と他人の気持ちを読み取り思いやれる聡明さ・優しさをあわせ持つ司を、勝地くんは過不足なく表現していたと思います。
彼の技術的な上手さ、安定感を感じた作品でした。
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