読んで、観て、呑む。 ~閑古堂雑記~

宮崎の某書店に勤める閑古堂が、本と雑誌、映画やドキュメンタリー、お酒の話などを、つらつらと綴ってまいります。

やっちゃいました、とうとう・・・。

2015-03-22 17:46:49 | よもやまのお噂
2月から4月くらいにかけての時期、多くの書店では新学期に向けての準備や活動で忙しくなってきたりいたします。とりわけ、教科書取扱い指定を受けている書店では、少しずつ届いてくる教科書が詰まったダンボール箱(これが重いんですよまた)の山と格闘している真っ最中、なのではないでしょうか。

やはり教科書取扱い指定店に指定されているわが勤務先でも、おととい(3月20日)に教科書を仕分ける作業がありました。社員ほぼ総出で山と積まれた教科書を引っ張り出し、それらを学校ごとに、数を合わせながら仕分けていく•••というものでした。
外回り仕事があったため、少し出遅れて合流したわたくしは、出遅れを取り戻すべくイキオイをつけながら作業に取り掛かりました。今の勤務先になってからの教科書仕事は初めてでしたが(移籍してまだ半年というところですので)、以前勤めていた別の教科書取扱い書店でのことを思い出しながら、ガンバって乗り切るぞ!と張り切っていたのです。
教科書の詰まったダンボール箱を、荷紐をつかんで両手にぶら下げながら運んだり積み上げたりしているわたくしを見て、「一箱ずつ持ったほうがいいよ~」と言ってくれた同僚の言葉に、「ああ、大丈夫っすよ、ははは」などと余裕ぶっこいて答えてたりしておりました。別の教科書取扱い書店に勤務していたとき、さらに大量の教科書の山との格闘を乗り切った経験がございましたゆえ、ちょいとばかりオノレのチカラを過信しておったきらいがありました。なーに、大丈夫大丈夫、てな感じで。

しかし。やはり「大丈夫」ではありませんでした。途中に休憩を挟んだあたりから、腰のあたりに鈍い痛みがジンジン、ジンジンと響いてきました。
「うっ••••••やべえ••••••やっちまったか、ついに」
ペース配分を考えないまま、いきなりイキオイをつけて重い教科書を持ちまくったことで、オノレの腰には思いのほか負担がかかっていたようでした。そのあとは、ダンボール箱を抱えるたんび、腰に痛みが走るというありさま。
それでもなんとか、後半の仕分け作業を終えることができましたが、終わったあとのわたくしはすっかり意気消沈。上司の一人からは「顔色悪いよ」と言われる始末でした。

これまでのわたくしは、あまり自分の年齢を意識するということがありませんでした。40を越えたあたりから、アタマにちらほらと白いもんが混じったりはしてきているものの、体力的にはまだしばらくはいけるんでないの?とのヘンな自信があったりいたしました。これまで長きにわたって本屋の仕事をしてきましたが、特段腰やらを痛めることもございませんでしたし。
でも、かつて別の教科書取扱い書店にいたというのは、今から10何年か前になる20代のときの話。その頃とおんなじようなカラダの動きをオノレに期待していたこと自体、実にコッケイな勘違いだったのでございました。とほほほほ。
オノレの勘違いとカラダの衰えという事実を、否応なく突きつけられたことは、腰の痛み以上によほどショックで情けなく、気落ちさせられました。顔色が悪かったとすれば、そんな気落ちした思いゆえ、だったのでしょう。

とはいえ、気落ちしているまんまというワケにはいきません。翌週からは、仕分けした教科書をそれぞれの学校に運んで搬入するというお仕事が待っているのですから。
帰る間際、「よ~く腰を揉んどいたほうがいいよ」と言ってくれた同僚の言葉を思い出しつつ帰宅したわたくし。当日の夜に放送されていた、地下鉄サリン事件を取り上げたNHKスペシャル『未解決事件』をじっくり視聴しつつ、せっせと腰を揉み続けていました。そのあと入った風呂の中でも、念入りに腰をモミモミし続けました。
その効あってか、翌日の土曜日にも痛みは残ったものの、それ以上ひどくなることはありませんでした。おかげで、昼までの半ドン仕事も無事片付けることができました。その夜出かけた繁華街の居酒屋での一人呑み、そして2軒目のバーでの親しい方との会話では、ささやかながらも嬉しい気晴らしをすることができました。
きょう(3月22日)は一日中、自宅でゆっくりと、一切のムリをせずに過ごしたことで、だいぶ痛みも引いてきました。とりあえず、一安心であります。

さあ、週が変わると教科書の搬入仕事が待ち構えています。その時にちゃんと使いものになるよう、しっかりと調子を戻しておきたいと思っております。
•••でも、もうこうなった以上は若ぶっていても仕方がないことですし、自分のトシをわきまえないムリ、ムチャはやんないよう気をつけますので、ハイ。