いつのまにか毎月恒例のコーナーになってきたようですが•••今月9月に刊行予定の新書新刊から、わたくしが個人的に気になる書目を10冊ピックアップしてみました。
例によって、あくまでも個人的な興味関心から選んだものですので、皆さまにとって参考にしていただけるものなのかどうかはわかりませんが、もし何か引っかかる書目があれば幸いであります。
なお、刊行データや内容紹介のソースは、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の8月26日号、9月2号とその付録である9月刊行の新書新刊ラインナップ一覧です。発売日は首都圏基準なので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。
『シルクロードの古代都市 アムダリア遺跡の旅』 (加藤九祚著、岩波新書、20日発売)
多くの文明と文化が交差する場所となった、中央アジアの大河アムダリア。そこで繰り広げられた古代の人々の営みを、国際調査の最先端から紐解いていくというもの。古代シルクロードに惹かれる身としては、ぜひ読んでみたい一冊です。
『スポーツ・インテリジェンス オリンピックの勝敗は情報戦で決まる』 (和久貴洋著、NHK出版新書、10日発売)
「スポーツ界の知られざる実態を明らかにし、『競争』が熾烈化する現代社会における情報との向き合い方を記す」と。スポーツも身体のみならず、情報の面での勝負も要求されるということなんでしょうか。気になる一冊であります。
『日本創薬物語』 (塚崎朝子著、講談社ブルーバックス、19日発売)
今月のブルーバックスで気になるのはこちら。研究者たちは、何をヒントにして効果に気づき、画期的な新薬を開発したのか、その開発秘話に迫る、と。新薬開発の過程に、他の分野にも通じるヒントがあるかもしれない、という意味でも興味が湧きます。
『司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像』 (一坂太郎著、集英社新書、13日発売)
史実をもとにしながらも、小説としての虚構を織り交ぜながら書かれた司馬遼太郎作品。その虚実をたどりながら、幕末・維新史を解き明かしていくという本。司馬作品で親しんだ歴史をさらに深めたい向きにはいいかもしれませんね。
『キレイゴトぬきの農業論』 (久松達央著、新潮新書、14日発売)
「キレイゴトもタブーも一切なし。畑で徹底的に考え抜いたからこそ書くことができた、目からウロコの農業論」とのこと。えてして農業は過剰に貶められたり、逆に理想化され過ぎたりして語られるところがあったりしますので、それらから距離を置いて農業に向き合う上では注目の本かも。
『秘境駅の歩き方』 (牛山隆信・西本裕隆著、ソフトバンク新書、13日発売)
なぜこんな場所に駅が?と言いたくなるような、人里離れた場所に鎮座している「秘境駅」に、週末を使って出かける方法を指南。著者の一人である牛山隆信さんは、『秘境駅へ行こう!』『もっと秘境駅へ行こう!』(ともに小学館文庫)という、大変面白い本を出しておられる秘境駅のエキスパート。ということで、なかなか楽しみな一冊であります。
『枝雀らくごの舞台裏』 (小佐田定雄著、ちくま新書、4日発売)
桂枝雀師匠の座付作者をつとめたという著者が、秘話や芸談、エピソードを音源ガイドとともに書き記した本。枝雀師匠は好きな噺家の一人ですので、これはぜひ買っておきたいと思います。
『あの人と、「酒都」放浪 日本一ぜいたくな酒場めぐり』 (小坂剛著、中公新書ラクレ、10日発売)
吉田類さんやなぎら健壱さんほかの「酒場の達人」に、馴染みの店や大人の飲み方、酒場で学んだ人生観などを訊いていくという一冊。カラー写真や店舗情報も満載とのことで、飲み助としてはまずは押さえておきたいところであります。
『戦後芸能史傑物列伝』 (鴨下信一著、文春新書、20日発売)
演出家にして文筆家でもある著者が、美空ひばりや長谷川一夫、渥美清、森繁久彌、森光子といった戦後を彩ったスターたちの光と影を回想した芸能史。挙げられている人たちはいずれも劣らぬ大スター。それらの方々の歩みを辿る上でも注目したい一冊です。
『世界の美しさをひとつでも多くみつけたい』 (石井光太著、ポプラ新書、18日発売)
ポプラ社から刊行が始まる「ポプラ新書」からはこちらに注目。いまノンフィクション界では一番目が離せない存在である著者が「生きるということ」の本質に迫った初の自叙伝。
そのほかには、『仏像の顔 形と表情をよむ』(清水眞澄著、岩波新書、20日発売)、『僕がメディアで伝えたいこと』(堀潤著、講談社現代新書、17日発売)、『看護師という生き方』(宮子あずさ著、ちくまプリマー新書、4日発売)、『児童精神医学 歴史と特徴』(ギィ・ブノワほか著、阿部惠一郎訳、白水社文庫クセジュ、中旬)、『介護が危ない』(中村淳彦著、ベスト新書、6日発売)といったあたりが気になります。
最後に、読みたいかどうかは別として(笑)、ちょっとインパクトのあった書名の本を1冊挙げておきます(書名は変更の可能性あり)。
『死にたくないんですけど』 (八代嘉美・海猫沢めろん著、ソフトバンク新書、13日発売)
これはまたストレートすぎる書名だなあ(笑)。大方の人が持つであろう気持ちを代弁するかのような、ウムを言わせぬようなパワーを感じます。
例によって、あくまでも個人的な興味関心から選んだものですので、皆さまにとって参考にしていただけるものなのかどうかはわかりませんが、もし何か引っかかる書目があれば幸いであります。
なお、刊行データや内容紹介のソースは、書店向けに取次会社が発行している情報誌『日販速報』の8月26日号、9月2号とその付録である9月刊行の新書新刊ラインナップ一覧です。発売日は首都圏基準なので、地方では1~2日程度のタイムラグがあります。
『シルクロードの古代都市 アムダリア遺跡の旅』 (加藤九祚著、岩波新書、20日発売)
多くの文明と文化が交差する場所となった、中央アジアの大河アムダリア。そこで繰り広げられた古代の人々の営みを、国際調査の最先端から紐解いていくというもの。古代シルクロードに惹かれる身としては、ぜひ読んでみたい一冊です。
『スポーツ・インテリジェンス オリンピックの勝敗は情報戦で決まる』 (和久貴洋著、NHK出版新書、10日発売)
「スポーツ界の知られざる実態を明らかにし、『競争』が熾烈化する現代社会における情報との向き合い方を記す」と。スポーツも身体のみならず、情報の面での勝負も要求されるということなんでしょうか。気になる一冊であります。
『日本創薬物語』 (塚崎朝子著、講談社ブルーバックス、19日発売)
今月のブルーバックスで気になるのはこちら。研究者たちは、何をヒントにして効果に気づき、画期的な新薬を開発したのか、その開発秘話に迫る、と。新薬開発の過程に、他の分野にも通じるヒントがあるかもしれない、という意味でも興味が湧きます。
『司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像』 (一坂太郎著、集英社新書、13日発売)
史実をもとにしながらも、小説としての虚構を織り交ぜながら書かれた司馬遼太郎作品。その虚実をたどりながら、幕末・維新史を解き明かしていくという本。司馬作品で親しんだ歴史をさらに深めたい向きにはいいかもしれませんね。
『キレイゴトぬきの農業論』 (久松達央著、新潮新書、14日発売)
「キレイゴトもタブーも一切なし。畑で徹底的に考え抜いたからこそ書くことができた、目からウロコの農業論」とのこと。えてして農業は過剰に貶められたり、逆に理想化され過ぎたりして語られるところがあったりしますので、それらから距離を置いて農業に向き合う上では注目の本かも。
『秘境駅の歩き方』 (牛山隆信・西本裕隆著、ソフトバンク新書、13日発売)
なぜこんな場所に駅が?と言いたくなるような、人里離れた場所に鎮座している「秘境駅」に、週末を使って出かける方法を指南。著者の一人である牛山隆信さんは、『秘境駅へ行こう!』『もっと秘境駅へ行こう!』(ともに小学館文庫)という、大変面白い本を出しておられる秘境駅のエキスパート。ということで、なかなか楽しみな一冊であります。
『枝雀らくごの舞台裏』 (小佐田定雄著、ちくま新書、4日発売)
桂枝雀師匠の座付作者をつとめたという著者が、秘話や芸談、エピソードを音源ガイドとともに書き記した本。枝雀師匠は好きな噺家の一人ですので、これはぜひ買っておきたいと思います。
『あの人と、「酒都」放浪 日本一ぜいたくな酒場めぐり』 (小坂剛著、中公新書ラクレ、10日発売)
吉田類さんやなぎら健壱さんほかの「酒場の達人」に、馴染みの店や大人の飲み方、酒場で学んだ人生観などを訊いていくという一冊。カラー写真や店舗情報も満載とのことで、飲み助としてはまずは押さえておきたいところであります。
『戦後芸能史傑物列伝』 (鴨下信一著、文春新書、20日発売)
演出家にして文筆家でもある著者が、美空ひばりや長谷川一夫、渥美清、森繁久彌、森光子といった戦後を彩ったスターたちの光と影を回想した芸能史。挙げられている人たちはいずれも劣らぬ大スター。それらの方々の歩みを辿る上でも注目したい一冊です。
『世界の美しさをひとつでも多くみつけたい』 (石井光太著、ポプラ新書、18日発売)
ポプラ社から刊行が始まる「ポプラ新書」からはこちらに注目。いまノンフィクション界では一番目が離せない存在である著者が「生きるということ」の本質に迫った初の自叙伝。
そのほかには、『仏像の顔 形と表情をよむ』(清水眞澄著、岩波新書、20日発売)、『僕がメディアで伝えたいこと』(堀潤著、講談社現代新書、17日発売)、『看護師という生き方』(宮子あずさ著、ちくまプリマー新書、4日発売)、『児童精神医学 歴史と特徴』(ギィ・ブノワほか著、阿部惠一郎訳、白水社文庫クセジュ、中旬)、『介護が危ない』(中村淳彦著、ベスト新書、6日発売)といったあたりが気になります。
最後に、読みたいかどうかは別として(笑)、ちょっとインパクトのあった書名の本を1冊挙げておきます(書名は変更の可能性あり)。
『死にたくないんですけど』 (八代嘉美・海猫沢めろん著、ソフトバンク新書、13日発売)
これはまたストレートすぎる書名だなあ(笑)。大方の人が持つであろう気持ちを代弁するかのような、ウムを言わせぬようなパワーを感じます。