一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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シックハウスの基準の誤解

2007年06月19日 18時42分44秒 | 住宅ノウハウ・実例
みなさん、こんばんは。ミタス一級建築士事務所の清水煬二です。


シックハウスの基準、F☆☆☆☆の誤解を説明しておきます。

「エフのフォースター」と読みますが、これはホルムアルデヒドの含有量や揮発量が少ないということで、含まれていないわけではありません。

ですから、F☆☆☆☆ を満たしているから健康住宅とうたっていたハウスメーカーがありましたが、これにはかなり語弊があります。

その健康住宅というのは、合板フローリングにビニルクロス張り、クッションフロアーですから、健康住宅とは言えません。問題外です。


シックハウスでは既に問題がなさそうな最近の住宅ですが、間違いです。

これには24時間換気が義務つけられています。2時間に1回、家の中の空気を入れ替えて、ようやくホルムアルデヒドに関しては、厚生省が示した基準をクリアーできるというものです。

24時間換気を止めたり、合板フローリングの床暖を入れたりするとホルムアルデヒドだけに関しても基準はクリアーできません。さらに、その他の主要な揮発性物質はもちろん、何百何千という揮発性物質に関しても、今でも正式には規制されていませんから、対象外です。

どんなに気を使っても完全に無くす事は不可能ですが、少なくとも合板フローリングやビニルクロスの家の場合は、絶対に24時間換気を止めてはいけません。

これから引越しされる方は、入居してすぐに夏を迎えることになりますから、24時間換気だけでは不十分です。ご自身でも窓の開閉で家の換気を何度か行ってください。

気温が高くなればなるほど、有害な揮発性物質は出てきます。


引渡し後から入居までの間は、造付け収納や物入れ、システムキッチンなどの扉を開けたままにして、24時間換気はつけたままにしておいて下さい。


シックハウスの影響を受け易いのは、家に居る時間の長いお子様や奥様です。身体がだるいとか、頭が重いなど良くわからない軽度の症状のまま時間が過ぎることも多いようです。

心配なのは、万一化学物質過敏症になってしまったら、通常の社会生活はできなくなってしまうことです。


建売や一般のハウスメーカーの仕様などの入居の際は、少なくとも当初の1年間は絶対に24時間換気を止めないことを肝に銘じて下さいね。




住宅設計監理 ミタス 一級建築士事務所のホームページ  














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