一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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「住宅最大のトラブル転じて福となす」(10 )

2006年12月19日 10時38分36秒 | 住宅最大のトラブル転じて
おはようございます。ミタス一級建築士事務所の清水です。

このテーマを初めてご覧になる方は、2006年11月30日 からご覧下さい。


新しい業者が提示してくれた金額は、こちらの予算より10%ほど高めでした。かなりがんばってくれた方だと思いますが、まだ足りません。お願いするしかありません。「実は、予算は○万円なんです…。」

今度は、先方が沈黙…。(笑)

「先生、3月末完成引渡しで代金もすべてそれまでには頂く条件なら、何とかやってみますが、大丈夫ですか?」と逆に質問されてしまいました。そして、「着工は、最低でも11月末までに行えることが条件です。」とのことでした。

私は、「大丈夫、何とかしますから。」と答えました。次の日に金額的にはOKとなったのです。

その後、何度かの打ち合わせを経てついに2回目の請負契約。
ラッキーなことに設備的には当初の計画より良くなりました。

床はいつも使う厚さ3センチの無垢材フローリングに自然塗料仕上げ、屋根はガルバ鋼板横葺、柱はすべて4寸角の杉無垢乾燥材、石膏ボードは15ミリ厚強化石膏ボード、壁と天井は紙クロス、IHヒーターはもちろん、エコキュートのオール電化、基礎は「こんな凄い基礎は住宅では初めてだ…。」と年配の工事職人が驚いた通常の3階建て木造とは思えない鉄筋だらけの基礎、家の内部に車を取込むためのラーメン構造併用、準防火3階建て仕様、バルコニーは3箇所でうち2箇所がルーフバルコニーです。

ちなみに工事面積で照明器具、外構工事まで入れての総工事費用を割ると…この内容で坪当たり僅か○○万円でした。(匿名とはいえ、プライバシーに関わるので、金額の公表は止めにしました)世間にある通常の木造2階建てと比べると、坪20万円は完全にアップしている内容でです…ビフォーアンドアフターと同じように、これは完全な例外ですので、間違わないで下さい。(^^;)

結局、業者が変わることによって、契約内容は良くなりました。しかも、最初の業者が倒産という非常事態でのことが無ければ、この内容でここまで価格が下がることは有り得ませんでした。これが、「トラブル転じて福となす」としたテーマ名の大きな理由ですが、私を悩ませることは、まだまだ続くのです。

建築確認申請の提出へと手続きを進めていったのですが、この11月末までの着工、3月末引渡しの工期の問題があることにより、いくつかのピンチが私に降りかかってきて、脳を全開してフル回転でスタッフにも指示をして立ち向かっていくしかありませんでした…。




次回、 「住宅最大のトラブル転じて福となす」(11)へ続く

神奈川県横浜市 住宅設計 注文住宅の ミタス 一級建築士事務所のホームページ 
http://www.mitasu.com/





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